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近くの街に着くと、宿屋を取った。ここは、毎度ながらアーサーに感謝だ。毎度毎度、いい宿屋を取ってもらって、感謝してもしたりない。

「さてと、蒼真は私と一緒ね!」

 アナトが突然、そう言い出した。

「なんで?」

「なんでて、空間魔法を覚えるんでしょう?」

 あ、そうだった。まだまだ、かかりそうだし、アナトの部屋で勉強だ!

「うん」

「まぁ、スジが良いから、明日、明後日には覚えられるでしょう」

「マジ?」

 アナトが俺の方を見た。

「本当よ」

「やったー!」

 喜んでいると、アナトが考え込んだ。

「でも、空間魔法と言っても、覚えられるのは、別次元に物をしまうぐらいよ?」

「それでもいい!」

 まずは、別次元に物を置く方法! それから先は、それを覚えてからだ。それにしても、難しいよな……。次元についての概念はあるけど、あるだけだし……。

「それなら、今夜は、勉強ね」

「うん」

 俺は、嬉しくなり今にも踊りだしそうだった。

「その……くうかんまほう? というのは、そんなに良いものなのですか?」

「あー、アナトがよく使っている、何もないところから物を出す魔法?」

 アーサーが考える。いくら夢で俺たちの世界のことを知っているとはいえ、難しすぎたかな?

「はい。分かります。どうやっているのかは、分かりませんが……」

「それが、使えるってことだよ」

「はぁ……。凄いですね……。ますます、貴女を放っては置けません……」

 あ、これ以上はやばいかも?

「じゃあ。また明日ね!」

 俺は、無理やり話を終わらせて、アナトを引っ張った。

「ちょっと! なにするの?」

「いいから!」

 まるで、アーサーから逃げているみたいね。

「うん……。まぁ……」

 俺たちは、宿屋の廊下を歩き、アナトの部屋に着く。

「実はさ……怒らない?」

「怒らないわよ。ちょっとぐらいのことならね」

 アナトが部屋に入った、俺も後に続く。

「アーサーにプロポーズされている……。と、言っても恋愛とかそういうのは関係なしに……」

「そう」

 あれ? 怒らないの? イケメンがーって……?

「怒らないの?」

「なんで?」

「いや、ほら……イケメンだし?」

 アナトが笑う。

「前にも言ったけど、住む世界が違うから……」

 少し悲しそうに見えるのは気の所為?

「それに、寿命も違うしね」

「そういえば、アナトって、どれぐらい生きてるの?」

 純粋な疑問をぶつけた。

「1万年以上よ」

「へ?」

 マジで? マジで、そんなに生きてるの?

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