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「あれでも、女神だからね……。その辺の魔獣よりも強いよ」

 きっと大丈夫だよな? なんか、心配になってきた。

「俺、ちょっと出かけてくる」

 なんだか、ちょっと心配になったので、その辺でも見てみようかな……。

「私も!」

 アーサーがそう言った。うん、男前だ。

「私は、戻って来たときのためにここに居るわ」

「うん」

 ということで、俺とアーサーはイシュタムを探しに出ることにした。

「私はあちらを見てみますので、向うをお願いします」

「うん、分かった」

 いくら女神だからって、心配だよ……。そりゃ、ちょっとというか、かなり変だけど、やっぱり心配。俺はアーサーと分かれて、イシュタムを探してみる。だが、どんなに探しても見つからない。なんだよー。ご飯を食べるために仲間になったって言ってたじゃないか……。それなのに、ご飯も食べないでどこに行ったんだよ……。俺は、そう広くない街を探しまくる。途中、アーサーと出会って、この街の騎士団にも聞いてみたみたいだ。だけど、それらしい人は見ていないだった。

 真面目にどこへ行ったのか……。暗くなるまで探したが見つからない。仕方がないから、一度、宿に戻ることにした。もしかしたら。帰っているかも? 

「ただいま! イシュタムは?」

「まだ、戻って無いのよ……」

「そっか……」

 続いて、アーサーが戻って来た。

「あの、イシュタムさんは?」

 アナトが首を横に振る。

「そうですか……」

 アーサーも落ち込んだ。

「まったく、どこで何をしてるんだか……」

 心配している風にも、イライラしているようにも取れる。

「とりあえず、明日の朝まで様子をみてみよう。もしかしたら、ひょっこり帰ってくるかもしれないし?」

「そうね……」

 とは言ったが、誰も部屋に戻らない。宿の人が、先に寝ますと言って消えていった。俺の記憶もここまでで、気がついたら朝だった。

「イシュタムは?」

 俺は、目覚めと共にイシュタムはが居るかどうかの確認をした。アナトが首を横に振って答える。

「本当にどうしちゃったのかしら……」

 そっか……まだ戻ってないのか……。女神だから、心配は無いんだけど……。イシュタム出しな……。やっぱり心配だ。

「俺、今日も見てくる」

「お願い……。でも、今日見つからなかったら、出発するから……」

「え?」

 アナトが悲しそうな顔をする。

「まぁ、相手は女神だし、この世界で、彼女を傷つける者はいないし……」

「そうだけど……」

 何かを決意した顔をアナトがした。

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