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 一瞬、不思議そうな顔をするアナト。

「えっ? ではなぜ、ここに?」

「最初に言っただろう。ちょっと暇になったからね。話題の秋鹿蒼真を見に来ただけさ」

 ん? とうことは、帰っちゃうの? ここで旅は終わりじゃないの?

「じゃあ、待っているよ」

 眼の前の上司? が手を振る。

「え? 待って!」

「ん?」

「俺のことは?」

「君のことは、本部に来てからだ」

「なんで?」

 俺としては、今ここで終わるのが望ましい。

「なんでって……君が破壊したものは、本部でないと再生出来ないからだよ」

「そんな……」

「と言うことで、本部で待っている」

 眼の前の上司がニッコリと笑う。

「それでは、頑張ってくれたまえ」

 俺、一瞬、本部の人が来たならこれでおわりかと……。一瞬、喜んっじゃった……。

「うぅっ……」

 アナトが俺の背中を叩く。

「俺……もう、これで終わりかと……」

「まぁ、仕方が無いわね……」

「俺……俺……」

 思わず泣きそうになる。まだ、あの辛い日々を過ごさないとならないと思うと涙腺が弱くなる。もう、歩きたくないよ! 歩くのどれだけ大変か! アーサーはいいさ。文明と接触無く育ったんだから! 女神二柱はどうだか分からないけど、きっと疲れにくいんだ。俺だけ、大変なんだ!

「まぁ、歩きましょう」

「うん……」

 仕方がないか……。歩くか……。すっくと立ち上がり、仕方がなく歩き出す。

「上司って人が来たとき、これでもう終わりかと一瞬、思ったよ……。なのに、まだ歩かないといけないなんて……」

 まぁ……。仕方がない歩くか……。俺はトボトボと歩き出す。残りの三人も歩き出した。

「それにしても、なんで本部? に行かないとダメなの?」

「あれは、この世界に転生したけど文句ありません。って書類なの」

「ほえー。そんなもんのために?」

 なんか、もっと大切なものかと思ってた。だって、本部? に行かなきゃダメだって言うし……。

「まぁ、蒼真にとっては、そんなもんかもね」

「そうだね。なんで本部? に行かなきゃいけないのか分かたないよ……」

「まぁ、それだけ、作るのが大変な書類ってことなのよ」

「ふーん。よく分かんないや」

 だって、ただの白い紙だったよ? 書類って言われてもピンッと来ないし……。

「まぁ、要は私の責任じゃないよってことを書いてある書類」

「それは、作りに行きたいよね……・

「そうね……」

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