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歌詞、理想下回ってぴえん  作者: 大場冥加
67/100

王子飛ばして王様とか

ジョッキに入ったビール

房に入った枝豆たち

厚焼き王子に唐揚げ

眼鏡をかけた真面目女子

手を叩いて笑う美女

ポニーテールのおねえさん

空いたお皿を片付ける店員

必死すぎるイケメンたち


目の前にはこういった

光景が広がってる


このテーブルがひとつの国だとしたら

僕は平民か?それとも貧民か?

それでいい それでいいけど


今すぐにだって どこからだって

今日は王様になれる日なんだから

王子になることなくして簡単に

片手で握った棒で王様になれるんだ

王様ゲームでも上からの景色を

一度でいいから見てみたいよな


こっちを向かない視線

ふんわり飛んでくる言の葉

ただただ唐揚げの香り

皮膚にはジョッキの冷たさ

お酒に向き合う心

ひとりだけが違う世界

接近するのは皿持つ店員

楽しそうだよ男女たち


今イケメンこう言った

王様ゲームやろうよ


王子と呼ばれたことのある人がいる

僕は無いんだよこれからも無いよね

だけど今チャンスが来たよ


王子を飛ばして 王様とかさ

一瞬で消える王様になるとか

ホント夢のような話 ありがとう

一日警察署長みたいな感じだろう

またすぐ陥落 貧民へ落ちゆく

それでも記憶と記録に残る


イケメンはこう言ったよ

順番に引いていって


割り箸を右手で 素早く引いたんだ

胸が騒いだよ 先端を見てみた

そこにはね 赤は無かった


今すぐにだって どこからだって

今日は王様になれる日だったけど

何者になることもなく変化なく

ただ片手に棒を持つ男のままだったよ

王様ゲームでも上に上がれなくて

まだ時期ではないそう思うしか


王子を飛ばして王様とかさ

夢の夢の夢 縁がないってこと

夢を見させてくれて ああ ありがとう

300円より高い宝くじに

当たったこともないのにね

王へと成り上がるそんなの

無理だよ更地に戻る


店の外に出て歩いていたら

つまずいて転んだよ

ヒザを擦りむいた

そこに差し伸べられた細い指

その人はピンクのふわふわした

ドレスを着ていた

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