出会い
俺の名前は轟源起。今日から高校生になるピカピカの一年生で今もクラスの自己紹介の順番待ちでどきどきしている、というどこにでもいる16歳である。
「はい、じゃあ次の人ー。」
「は、はい!北中出身の轟源起です。みなもとに起床のきで源起です。趣味は映画鑑賞です。よろしくお願いします。」
いつも通りの無難な自己紹介を終わらせる。周りもいつも通りの反応だ。これでいい。普通が一番。目立つのは苦手だ。高校も、小学校中学校のときのように特にいじめられることもなく平穏に暮らしていけそうである。緊張もほぐれてきた。
「ふぅ。」
一息ついたときようやくその視線に気付いた。隣の女子がまじまじと俺の顔を凝視していたのだ。なんか変な事俺言ったか?ずっと見てくるから変な汗が出てくる。しばらくたって話かけてきた。
「あなたの名前...いい名前ね。」
「え?あぁ、そうかな。なんか名前負けしてるってよく言われるけど。」
「ううん、いい名前よ。番長と同じ名字を持ってて名前に至っては源之助様も入ってるじゃない。」
「...ん?誰?」
「あなた部活決めた?」
「まだ...だけど多分帰宅部かなぁ。」
「いいわ、あなた放課後帰らないで少し待ってて。」
「え?わ、わかったけど。」
急に話しかけられていきなり放課後に約束までされた。
放課後一体なにがあるんだろう。いきなりで緊張してて反射でOKしちゃったけど。ちょっとわくわくするような。高校初日からこんなに女子に興味持ってもらえるって高校生最高か!?昨日髪切ったのがよかったのかな。
「はい、そこー。自己紹介終わるまで私語はしないでねー。」
「あ、すみません。」
注意された。とりあえず放課後を待とう。
放課後。俺は言われた通りホームルームが終わったあと椅子に座った。するとさっきの女の子が立って近づいてくる。
「行くわよ。ちょっと付き合って。」
「え?どこに?」
「どこって放課後よ?部活棟に決まってるでしょ。見学よ、見学。」
そういって手を引っ張ってきた。
「待って待って。帰る準備すっから。」
手を振りほどき、急いで机の中のプリント類を鞄に詰め込む。危ない危ない。これじゃあ完全に尻に敷かれるタイプだと思われてしまう。それにしてもぐいぐい来る女の子だなぁともう一度その女子に目を向ける。綺麗に染まってる金髪の長い髪、身長は大体160センチくらいか。ちょっと強めのツリ目だが顔立ちはかなり整っている。ぶっちゃけクラスで一番可愛いと思う。
「なにぼけーっと見てんのよ。さっさと準備して行くわよ。」
「お、おう。」
俺は鞄を持ち席を立った。




