序ー始まりー
おーい、君君!そう、この物語を読んでいる君だよ!
え?僕が誰かって?そうだなぁ、司書と呼んでくれ。まぁ、僕の呼び名なんてどうでもいいんだ。
僕は君に一つだけ聞きたいことがあるんだ。
ー君たちの世界に、魔法はあるかい?
え?ない?カガクが発展して、魔法という存在自体、今は信じられてないだって?
そうか、そうなのか…それでは君たちに再度問おう。
ーそんな世界、面白いかい?
僕は思う。そんな世界、全く、面白くなんてないってね!
なぜって?単純さ。君たちの世界では魔法ではなくカガクですべてが理解される。自然の力も、人と人がもつ力もすべてね。
だが、僕たちの世界では違う。魔法によって、世界の理が解明されていく。そこには天才も凡人もない、ただ魔法という現象が引き起こす結果だけがある。
それを理解するのが、たまらなく楽しいし、狂おしくなるほどに気持ちいいのさ。
え?そこまで言うならそっちの世界に連れて行ってみろって?
ーうん、いいだろう。ならば君をこちらの世界に招待しよう。
大丈夫、君の記憶・知識その他諸々すべて元の世界のままで連れて行ってあげるよ。
では、この本のページをめくってみてくれ。
そこから先は、君たちの物語だ。1ページ1ページ、大切に物語を紡いでいってくれ。
君たちが生きた証、得たものは、この僕が永久に保管すると誓おう。
では、いってらっしゃい。君たちが持ちえない、魔法という概念のある世界へー




