第6話 攪乱する情報
数日経ってもやはり、前回同様に、それ以上に世間を騒がした。『なまむぎチャンネル』やその事務所、ダンジョン庁に俺についての質問が多くあるらしいがあっちも俺のことを解らない以上何も言えない。しかし、それがより火に油を注ぐ結果となってお祭り騒ぎが加速している。実力を評価するダンジョンガチ勢、勧誘する事務所、面白おかしく茶化す一般市民に加えて陰謀論も加わってはたから見ている分には面白いんだろうなとも思う。当事者からしたらマジで迷惑だけど。しかも岡山ダンジョンや広島ダンジョンに現れるのを待っているらしく張り込みもしている。こんなことで有名人気分になりたくなかったな。……もういっそのこと公表するか?
「公表はダメですよ~」
「なんで?」
「規則だからですね~」
「いや、隠すの難しくないですか?」
「自ら公表することがあれば爆発四散しますよ~」
「公表しません!」
死ぬという代償は重すぎる。規則ってなんだよ。どんな規則があるんだよ、下手したら俺死ぬけど。規則知らずにペナルティーを受けて死ぬとか悔やんでも悔やみきれねえよ
「アプリにありますよ~」
本当だ。普通にあった。利用規約みたいな感じで。アプリの利用規約とかほとんど読まないから読み飛ばしてた。けど、それほどきついものはないな。魔法少女の仕事とその理由、変身について言わないこととか。……なにこれ
「配信する場合って......てか配信OKなんですか?」
「ん~、そこに書いてある通りですね~。専属の監督官の許可があればOKですよ~。......まあばらそうとしたらお仕置きでけどね~」
そうだ、思考を読まれているんだ。この人たちなら未来を読んでそうだけど
「私たちにとって悪い未来なら見えますがそれ以外は見ないようにしてますね~。過去色々やった先輩がいるらしくて未来を教えるのが禁止なったんですよ~」
わあ、チートだあ。この人たち本当に地球由来? 絶対宇宙人とかでしょ。それかダンジョンが産んだ怪物。てか、なんで俺なんだよ。ほかにもっといいやついただろ
「それは~、まだ秘密ですね~」
「そうっスか。てか、こんな風になったンすけどどうすればいいとかあります?」
「好きにすればいいんじゃないですか~」
「好きにですか?」
「他の方は色々介入するんでしょうが、こっちの方が面白そうじゃないですか~」
この人は……! 好きにかあ……今のところ家の近くで変身してKUの時止めでダンジョンに入るしか……。後は、適当なチャンネルに出演して経緯を説明することか
「『なまむぎチャンネル』にコンタクトを取ってみるか……。ダンジョン庁の役人から名刺貰ったからそこ経由で取ってみよう。普通にやってもスパム扱いされるだけだし」
幸い俺は一人暮らし。ここで変身してもバレないだろうが一応カーテンを閉め、押入れの中で電話を掛ける。このためにショップで新しい携帯買ったぞ。契約とかどうなってるのか知らないけどアプリや電話、SNSなども使えるから凄いなと思う
『はい、お電話ありがとうございます。ダンジョン庁三課、東雲が承ります』
「あ、先日は『なまむぎチャンネル』の件でお世話になりました」
今気が付いた。名前、どうしよう。偽名なんとかするしかないか……けどライセンス関係言われたら終わるのでは? まあなんとかなるか。KUなら何とかしてくれるはずだ。めんどくさいことはKUに丸投げすればヨシッ!
『こちらこそ、特殊魔物の件ありがとうございました。本日はどのようなご用件でしょうか?』
「『なまむぎチャンネル』と連絡を取りたいのですが、仲介役をお願いできませんか?」
『承知いたしました。少々お待ち下さい』
Side 東雲
「課長! 例の人物からコンタクトが!」
「本当か! 彼女は何と?」
「『なまむぎチャンネル』と接触をしたいので私たちに仲介してほしいと」
「わかった。では、君に頼むよ」
Side 真助
『大変お待たせいたしました。接触の件承知致しました。ご不便をおかけしますがお名前の方を聞かせていただくことは可能でしょうか』
「......拳野氷です」
『かしこまりました。進展がありましたらこちらから連絡させていただきます』
「ありがとうございました」
緊張したー。適当に答えたけどこれ絶対に偽名ってバレてるよな……そう思っているとアプリから通知があった
【登録名を拳野氷で登録します。よろしいですか?】
もういいや。俺は【はい】のボタンを押した。すると拳野氷用の資格が映し出された。その下には発行というボタンもあり、押すと資格が空中からポンっと出現した。無法かよ。しかも、本当の資格と同じく再発行には料金掛かるし。こっちはマナ払いだけど
『なまむぎチャンネル』が所属する事務所との接触と連絡先を東雲さんから貰ったのは電話した日の夕方だった。早い。大体こういうのって二,三日は掛かると思っていたがものクッソ早かった。俺の電話番号も先方に教えているとのことなのでこの携帯から掛ければ問題ないな。今日はもう遅いから明日にでも掛けるか
次の日、俺は昼頃事務所に対して電話を掛けた
『はい、お電話ありがとうございます。ルミナス事務所の小鳥遊が承ります』
「はじめまして、拳野と申します」
『拳野様ですね。上の方とつなぎますので少々お待ちください』
『只今代わりました、ルミナス事務所社長の探野光と申します』
社長!? ルミナスって結構大きい事務所だったよね!? 流石に社長までは出てこないと思ってたからビックリしてる
「はじめまして、拳野氷です。本日は先日の件でお話をしたく連絡させていただきました」
『私共といたしましても是非お礼をしたく思っていました。私の社員である『なまむぎチャンネル』の皆を助けていただきありがとうございました』
「いえ、当たり前のことをしただけです。それよりも、先日の一件で色々言われているのが煩わしいんですよ」
『成程。私共といたしましても対処に困っていたところです』
「そこで、『なまむぎチャンネル』内で説明をしようかと思いまして。当事者同士でいいかなと思いますが」
『『なまむぎチャンネル』のメンバーと話してみないことにはお答えできません。後日連絡させていただきます』
そう言い、一回目の接触は無事終わった。数日後に全員の許可が取れたので一度事務所に来てくれないかと言われたので熟考の末了承した。東京までの交通費も出るし、話が長引いた場合の宿泊施設も用意してくれるとのことなのでご厚意に甘えることにした。しかし、絶対にこの服装はバレるよなあ……と思っていると
「今回二度目の登場のKUさんですよ~」
「? 今日は初めてでは?」
「あ~、こっちの話だから~。それで、服装のことだったね? ならショップを見るんだ!」
そう言われたのでショップを見ると……
「服あるのかよ。前までなかったぞ」
「装備扱いだったからね~。そして~これ!」
そう言いKUが指さしたのは認識阻害の機能を持つパーカーだった
「これ、あるなら最初からあれよ! まあこれで魔法は必要なくなったな」
「う~ん、どうだろう。この認識阻害はただ単に注目されずらくなるだけでバレたら意味ないから魔法の方が上かな~」
成程。まああって困るものじゃないけど高え! 十四万マナとか……前回のでぎりぎりじゃねえか。買うけど。もうすっからかんだよ……装備の欄に買ったパーカーがあったので装備してみると上着が変わった。なんか変な感じだな
「これで多分大丈夫だね~」
「まあ、そうだな」
「レベルが上がるとショップももっともっと充実するから頑張ってね~」
そう言い残しどこかに消えた。俺は三日後に向け、会話デッキを構築し始めた
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