魔導適性検査
お久しぶりです。
雑文章ですがよろしくお願いします
ある晴れた日。
シャーロットはシスターと共に王都に来ていた。
目的は勿論魔導適性検査を受ける為。
「シャーロット、手を離さないでね」
シスターは王都の人混みをかき分けながらそう言った。
で、当のシャーロットはというと。
…上の空である。
目、空虚を見つめてる。口、ちょっとあいてる。
…いつもの、現実逃避してる時の顔。
シャーロットさん、前世からの影響か、かなりの面倒くさがり。(あそこまで酷い人生だったので、仕方がない。)
嫌なことがあると、すーぐ現実逃避。
妄想の世界へと入ってしまうのである。
その妄想の内容はあまりに健全とは言えないものなので、言わないでおこう。
そんなこんなでいつもと同じアホっぽい表情をしてるのだが、今日はいつにも増して酷い顔だ。
ここまで何も考えてなさそうな顔ある?っていうくらい。
…相当嫌なのだろう。
シスターも、薄々気がついてる。
彼女がいつもより虚無顔をしてることに。
(…いつにも増して虚無ってるなぁ。この子、大丈夫かしら…)
そりゃあ産まれたときからずっと面倒を見ているシスターだから、当たり前にわかる。
誰より早く、彼女の異変に気がつく。
でも、連れて行かないわけには行かない。
連れて行かないと、違反者として捕まっちゃうから。
それだけは、勿論避けたい。自身のためにも、シャーロットの為にも。
因みに、シャーロットもそのことはわかっている。
だから、虚無顔しながらもちゃんとついてっているのだ。
試験会場に近づくに連れ、シャーロットの足取りが重くなる。
最終的に、ほぼシスターに引きずられる形で着いた。
「ここだよ、試験会場。」とシスター。
シャーロットの目の前には見るからに豪華絢爛な建物が。
ゴシック様式の平家。ただ、見るからに広い。
無駄に豪華。
これに金をかけられる程国費が余っているのならば、孤児院とかに助成金を渡して欲しいものだと思ったシャーロット。
でもまあ、一応子供らしい反応をしておこう。
「うわーすご〜い」(棒読み)
思ったより棒読み。感情ゼロ。
失敗。
シスター「……そんな無理しなくても…」
シャーロット、「子供らしい振りしてた方が目をつけられないから」と小声。
「その返しがもう子供のものじゃあないわよ…」
それはそう。そんな狡猾な5歳児がいてたまるか。
建物の中に入ると、そりゃあもう素晴らしく豪華な内装をしている。
王宮か?ここ。って思うくらい。
無意識的に背筋がみんな伸びてる。
シスターも、緊張気味。
シャーロットはというと。
…平常テンション。 むしろ下がってる。
明らか子供ではないくらい、テンション下がってる。一人だけ空気が異質すぎる。
…で、突然もう諦めがついたのかいつものテンションで「シスター、早く受付済ませちゃおうよ。直前だと混むでしょ?」って言った。
シスターは内心あんたさっきまでの虚無はどうしたと思いながら言ってることは正しいので受付を済ませた。
受付を済ませた後、奥の大ホールに通された。
もう、同年代の子供達や保護者が集まってる。大体、一度に500人程一気に検査をする。
その中で、能力値が高ければ精密検査へと回される。
で、その精密検査の結果次第で王宮に引き抜かれるか決まる。
王宮に引き抜かれたら、親元から離れて教育を受けさせられて将来的には宮廷魔導師官やその他の魔導関係の仕事に回される。
要するに、精密検査で引っかかるともう将来のレールが引かれてしまうということ。
でも、殆どの人がそのレールに自分の子供が乗ることを期待している。でも、勿論反対派もいる。
反対派なのが、シスターとシャーロット。
シスターはただ単に寂しいからやだ。シャーロットは、めんどくさいのが嫌だから。
でも、数十年に一度くらいしか居ないようだが…
最後にそのルートに乗った人物が発見されたのは45年前のこと。
最近になって急激に検査の精度も上がっていった。そのことも起因して、45年間一度も出ていない。
シャーロットは、自分が引き抜かれることのないように願うばかりだった…
ありがとうございました。




