第一会議「サイコパスな生徒会長」
「第22代生徒会長は...小坂 千代、前へ。」
「はい。」
モデルの様に歩く。周りからの憂いの目。壇上に上がる音。そして聞こえる声。
「任せたよ、生徒会長!」
「はい。任せてください。」
にっこりとスマイル。
「それでは新1年生にして、人気投票1位になった小坂 千代さんから一言。」
中央に行き周りを見渡す。
「本年度、新生徒会長になった小坂 千代です。この学校の方針である“人気投票”という形でこのような場に立たせていただき光栄です。私は皆様一人一人を尊重し、より良い学校を共に作って参りたいと思っております。そしてこれからの学校生活を楽しく過ごせるよう、生徒会長として精進していきますので、よろしくお願いいたします。」
パチパチパチパチパチパチ。。。
鳴りやまない拍手。
一礼して立ち去る。
生徒会長襲名式。その日をもって私は、生徒会長となった。
――――式終了後――――
「ちよ~!!」
どこからか私を呼ぶ声。聞こえる方へ振り返る。
「はぁぁ、、」
ため息を吐く。
「ちょっと、なんでため息吐くのさ。」
「お前が話しかけてくるからだ。」
「さっきの演説してた千代はどこに、、でも‼さっきの千代すごいかっこよかったよ。1年にして生徒会長なんてすごいよ。」
「カッコよかった?ふざけたこと言うなよ、あんな面倒な式、死んでも出たくなかったわ!」
声を荒げ少女を見て言った。
「千代、眼が怖いよ、、」
「だってこっちの身になっt」
『小坂さん!生徒会のメンバー選定を頼みましたよ。』
遠く離れたところから、学校の教員が千代へ声を掛ける。
「はい!」
「相変わらずギャップありすぎだよ。」
「ギャップ?違うね。教師どもが勝手な理想を私に向けているだけに過ぎない。」
誇らしげに腕を組む。上から目線で。
「そういえば、生徒会メンバー決めろって言われたっけ。んじゃ、とりあえずお前は決定な。」
少女の額に人差し指を突き立て告げる。
「えぇーーー、いやだ、いやだ!」
「そんなこと言ったって、仕方がないわけよ。私がこんな性格だってばれたら、、安定した将来を確保できないでしょうが!!!」
眉をひそめ少女が言う。
「そんな、子供がご飯食べてる途中でしょうがみたいに言わなくても、、」
「とにかく、わかったわね、厨二病。」
「変な呼び方しないでよ。」
怒った様子の厨二病。
(変なナレーション入れないでよ。by中2)
「なら聞くけど、これからの予定は?」
「え、そりゃあ、暗黒の組織との対談が、、」
神妙な顔で答える中2。
聞きましたか?読者の皆さん。この人今暗黒の組織とか言っ「やめて‼」
「あぁ~、痛いわ、痛い。イタい子よ。」
「そんなに言わなくても;;」
泣きじゃくる少女の名は田中 絵里奈。中学からのよくわからん付き合いで、高校まで一緒になってしまった。
「生徒会に入るのはいいけど私の役職は何なのさ。」
「そりゃ、会計と書記は向いてないんだから、副でしょ!副会長よ。特にやることのない副会長。」
「そう。」
わかっている。今私は厨二病に一目おかれた。だが気にしない。
あとは残った2人をどうするかだが、、
(あっ、、いいことひらめいた!)
「何、その笑みは?」
「残った2人は同じクラスの異常なあいつらにしようと思ってな。あいつらにならバレても大丈夫だし。」
――――――――――
初日を思い出す私。
廊下を歩く私。
めんどくさがる私。
どれも私。
ガラガラガラガラ。
生徒会室のドアを開ける。
「おかえり~。プリント出せた?早く帰ろうよ~!」
「会長、夜ヨゾラちゃんのフィギュアの発売日なので帰ります。」
「会長さん。朝からいいことないので早く帰りたいです。」
今日の生徒会室もイタいのとキモいのとバカなのがそろっている。
とりあえず、私が言いたいのは、
『うるせぇ!!てめぇら!!』
〝ビクッ〟
立ち去る私。ちゃっかり帰る。
明日もきっと生徒会室はうるさいだろう。
「待ってよ、千代~。」
誰か私をたすけてください。アーメン神様。
お読みいただきありがとうございました!
誤字・脱字等ご教授welcomeです。
評価・感想・レビューいただけますと執筆捗ります。
以下今後は表記 厨二病→中2