高松の大切な用事……
高松、どんな用事があるんでしょう?
月曜日の10時、高松は最寄りの駅に居た。
「高っち!」
吉田が高松の方に走って来る。
「遅くなってごめんね……」
「いや、丁度でしょう……」
「今日は大丈夫かな?」
「大丈夫ですよ……吉田さんはどうしたいんですか?」
「……元に戻って貰いたいけど……無理なら別れる……でも、後が怖くて……」
「そういう事なら大丈夫ですね……もう少し待っていて下さいね……しかし、あいつは遅いな……」
高松が吉田と話をしていると、
「すまん、高松!…腹が痛くなってな!」
階段から石谷が池本·徳井を引き連れて降りて来た。
「飲み過ぎだろう?」
「おう、飲み過ぎだ!」
「「高松さん、おはようございます!」」
「おはようございます……大変だね、石谷の相手……」
「高っち、こっちの方達は?」
「私の親友の石谷と……」
「池本純也です!」
「徳井清隆です!」
「だそうです」
「吉田豊美です……どういう事?高っち?」
「任せなさい……さて、移動しますか……吉田さん、案内よろしくお願いします……石谷、ちゃんと付いて来いよ」
「大丈夫だよ!」
高松達は吉田の案内で移動した。
吉田の案内で近くの公園に着く。明らかに目付きの悪い男達が6人居る。
「遅ぇよ、何の用事だよ?」
「怒鳴らないでよ……私じゃなくて高っちが用事あるの!」
「高っち?……そのおっさんかよ?……何の用だよ!」
「粋がってますねぇ……静かに話せませんか?」
「何だとこの野郎!……こっちは先輩達にも来て貰ってんだよ!…舐めた口聞くと、やっちまうぞ!」
「そうだ、おっさん!……喧嘩売ってんのか?」
「舐めてんなら、痛い目見せてやるよ!」
「……威勢がいいのは構いませんが……」
「誰に向かって舐めた口聞いてんだ!…この糞ガキ共!」
「痛い目?…見せてやろうか?」
「うわぁ、こっちにも威勢のいいのが居た……石谷、しっかり押さえておけよ……」
「大丈夫だ、こいつ等はそんなに馬鹿じゃない……だろ?」
「当たり前ですよ!……やるからには容赦なく!」
「手を出されたと言えないくらいに徹底的に!」
「大丈夫じゃねぇか!」
「大丈夫じゃねぇ!……話が進まねぇから、とりあえず押さえとけ!」
高松は石谷に強く言葉を発した。
一連のやり取りを見て、6人は一瞬弱気になるが、人数では自分達の方が多い為に辛うじて平静を装う。
「……数が多ければいいという訳ではない……お前等ダメだな……」
『…………………………』
高松の言葉に6人は返す言葉が無い。
「さて、移動するか……金は出してやる。付いて来い」
「何処に行くんだよ!」
「何がしてぇんだ?」
「何すんだよ!」
「うるせぇ!……いい所だよ、黙って付いて来い……暴れたいだけ暴れさせてやるよ…………石谷、あいつ等を案内するぞ」
「成る程ね……池本、徳井…奴等をジムにご招待だ!」
「いいですねぇ!…そうかそうか、流石高松さん!」
「いや~、そういう事ですか!」
池本と徳井は6人の方に行き、何人かの肩に腕を回す。
「ほらほら、行くぞ!」
「早くしなよ!」
池本と徳井に急かされ、6人は高松の後を付いて行く。
「吉田さん、私と一緒に行きましょうか?」
「……はい……」
高松達は電車に乗り、川上ジムに向かった。
川上ジムに着き、高松は中に入って行く。
「こんにちは~」
「何だ、高松じゃないか?……何か用事か?」
「はい、頼み事がありまして……」
「俺から話すよ」
「石谷達も一緒か?…その若い連中と女の子は何だ?」
「こちらの女性は、臨時講師で行ってる所の生徒でして……」
「そっちの6人は、その彼氏とお仲間達です」
「暴れ足りないらしいですよ、会長!」
「そこで高松さんがここに連れて来たんです!」
「……何でお前達2人が嬉しそうなんだ?……お前達2人、特に池は手加減しないからダメだからな!」
「それはないですよ~!」
「池本さんだと、死人が出ますよ!」
2人は話ながら、更衣室に入って行った。
「丁度いいかどうか分からんが、手塚が甲斐と来るらしい」
「ある意味丁度いいですね!」
「手塚さんかぁ……彼も手加減はしそうに無いですね……」
「あいつは……[気合いが足りねぇ!]とか言って、本気で殴りそうだな!」
「石谷、顔がにやけてるぞ……喜多が1番いいんじゃないか?」
「流石会長、俺もそう思います…………どうしたの?吉田さん?」
「いや……高っちが俺って言うの、初めて聞いたから……それに、いつもより話し方が……」
「ごめんごめん、怖かったですね……まぁ、勝手知ったる仲ですからね。私もついつい、乱暴な言葉になってしまいました」
「何だか知らねぇけど、やってやるよ!」
「俺達を舐めるなよ!」
「後悔させてやるからな!」
「上等だよ!」
「やってやるぜ!」
「覚悟しろよ!」
「ここまで来て、今更ですか?……何とも、掛ける言葉がありません……君達が中途半端なのか、中途半端が不良なのか……」
『お疲れ様で~す!』
喜多と手塚が佐伯と甲斐を引き連れてやって来た。
「「高松さん、昨日はおめでとうございます!」」
「今更ですね」
「高松さん……何ですか、この目付きの悪い連中は?」
「手塚、お前は今も目付き悪いぞ……」
「知るか!…俺はこれでいいんだよ!」
「「高松さん、こんにちは!」」
「こんにちは…期待してますよ、佐伯君に甲斐君」
「「はい!」」
4人は更衣室に向かう。更衣室の入り口で池本と徳井が喜多達に会い、軽く話をしている。高松が来ている理由を話してる様だ。
「お前等、動ける準備しとけ」
「そうだな……会長の言う通りだな」
「早く用意しな……好きなだけ暴れられるからさ……」
「確かにそうだな!」
「暴れられればだけどな!」
会長と石谷は怪しく笑い、高松は涼しい顔をしている。吉田は心配で高松を見るが、高松は笑顔で吉田の方を向き軽く頷く。
6人は上着を脱ぎ、動き易い格好になると、池本と徳井が来た。そのすぐ後、喜多と手塚が着替えて慌ててやって来た。
どうやら、これから何かが始まるらしい。
この後、どんな事になるのやら……




