学園祭……
本日は城北学院の学園祭。
日曜日、高松は城北学院に来ていた。本日は学園祭であり、高松は客として本日を過ごすつもりである。時間は10時、高松は社用車から降りるとゆっくりと歩いた。
城北学院の学園祭は土曜日曜とやっているが、高松は土曜日はどうしても用事があり、日曜日のみ来る事が出来た。
「介っち!」
高松は後ろを向く。岡崎が居た。
「どうしたんだ、介っち!」
「俺はここの特別講師だ……お前こそどうしたんだ?」
「仕事の依頼が来てな……中学校を建てるらしいんだ」
「そうか、ある意味凄いな……何で今日なんだ?」
「校長先生からの指定日が今日だったんだよ!」
「学園祭だから、確かに校長も居るな……案内してやるよ」
「悪いな!」
「そういえば、石谷から伝言だ……会長がたまには顔出せってさ」
「会長か~……元気かな~……介っち、一緒に行こうぜ!」
「そうだな……後で時間合わせて顔出すか……」
高松は岡崎を校長室に案内した。
高松は校長室をノックし、岡崎を中に入る様に促す。
「あれ?…高松さんは岡崎さんと知り合いですか?」
「幼稚園からの付き合いです」
「介っちとは高校卒業まで、同じクラスでした!」
「何と……何かの縁ですね!」
「校長先生、亮は先生が思ってる程、真面目じゃないですからね……石谷と余り変わらないんですから!」
「介っちも一緒だろ?…連れない事言うなよ!」
「成る程、みんな似たり寄ったりなんですね!」
「とりあえず、私はこれで……亮、ちゃんと仕事しろよ」
「分かってるよ!」
「ありがとうございます、高松さん!」
高松は軽く頭を下げ、校長室から出て行った。
高松は学校の中を歩いている。それぞれのクラスで色々な事をやっている。
「高松ちゃん、入ってよ!」
女子ハンドボール部の平山に声を掛けられ、[猫カフェ]と書かれた看板の下に入り口があり、高松は入り口から入って行く。
「いらっしゃいませ!…こちらの席にどうぞ!」
席に案内されると、猫の耳を付けた生徒達が注文を聞いている。
「松ちゃん、何がいい?」
「猫カフェは……あなた達が猫何ですか?」
「そりゃそうでしょ!…本物の猫は無理だよ~!」
「確かにそうですね……ポットコーヒーをブラックで……」
「はい、分かりました!…松ちゃん、渋いね!」
「??……渋い……何か嫌な事でも言いましたか?」
「そうじゃないよ!…まぁ、松ちゃんだからそんな答えだね!」
平山は楽しそうに奥に行ってしまった。
少しすると、高松の元にコーヒーのブラックが届く。高松はコーヒーを飲みながら、この後何処に行くか考えていた。
「介っち!」
「何だ亮……話は終わったのか?」
「まぁな……とりあえず、図面を作ってから、また話していくさ……」
「そうか……商売繁盛だな」
「おう、至れり尽くせりだ!」
「ご注文は?」
「こいつには、思いっきり甘くしたミルクティを……後、コーヒーのブラックをお代わりかな……」
「はい、かしこまりました!」
「何だ?…俺の飲みたい物、よく分かってるじゃないか?」
「長い付き合いだからな」
コーヒーとミルクティが運ばれて来る。
「亮、この後暇か?」
「特に用事はねぇよ!」
「よし、学園祭でも一緒に見るか?」
「たまにはいいな!」
「女っ気ねぇのは勘弁な」
「期待してねぇよ!」
2人は飲み物を飲み終えると、2人で学園祭回りを始めた。
体育館に行くと、何やらコンテストの募集をしている。
「高松ちゃん、出ない?」
「何のコンテストですか?」
「筋肉自慢コンテスト!」
「……亮出ろよ……」
「嫌だよ…何で今更服脱がなきゃいけねぇんだよ……」
「いいじゃねぇか……お前、鍛えてんだろ?」
「介っちだって鍛えてるだろ?」
「俺は寒いのは嫌なんだ……お前は頭が暖けぇから、大丈夫だろ?」
「どういう意味だよ!」
「そういう意味だよ」
「相変わらず口が悪いな!」
「それは仕方ないな」
「「はっはっは」」
「そういう訳で、コンテストは不参加です。ごめんね、葉山君」
高松は軽く手を上げ、岡崎と体育館を後にした。
「介っち、腹減ったな!」
「そうだな……何処かに食べる物無いかな……」
「校舎の中にあるんじゃねぇか?」
「1年の教室にでも行ってみるか?」
「そうだな」
2人は1年の教室に行く。1年生は、カフェや食べ物屋が並んでいる。
粉物から軽食まで、なかなか種類がある。高松と岡崎は何処に入るか思案していた。
「康介さん、こっちだよ!」
「高松さん、5組に来て下さい!」
「4組のお好み焼きとたこ焼きはどうですか?」
「「山田先生は邪魔!」」
「ごめんなさい……」
「相変わらず、山田先生は可哀想ですね……」
「介っち、何だか人気だな!」
「……気のせいだよ……」
「そうか?……お前が気付いてないだけじゃないか?」
「……俺は珍しいタイプの人間だからな……だから、気になるんだろ?」
「確かに珍しいタイプの人間だな!……俺も前から知ってなければ、確かに気になるな!」
「……お前を見てると安心するよ……入るぞ」
「おう!」
高松は3組から入る。橘が接客し、2人はサンドイッチとストレートティーを頼み、出て来るとすぐに食べてしまった。
そのまま5組に入る。
「高松さん、さっき3組に入りませんでしたか?」
「入りましたけど、亮が足りないみたいなので」
「おい、俺を出汁に使うな!」
「足りたのか?」
「いや、足りない!」
「という事で、天ぷら蕎麦を1つと……」
「俺は天ぷらうどん…それから、おにぎりセット1つ!」
「!?…はい、分かりました!」
鈴木先生は、すぐに奥に行き、厨房担当に伝える。高松と岡崎は出て来た料理を食べながら話をした。
「しかし、介っちとこうして話すのは……本当に久しぶりだな!」
「確かに、2人で話す事は久しぶりだな」
「どうなんだ?…挑戦の方は上手くいってるのか?」
「ぼちぼちだな……」
「そうか……介っちのその答えは、順調そうだな!」
「まぁ、今はまだな……これからだな……」
「楽しみにしてるよ……介っちの馬鹿みたいな熱いプレーをさ!」
「勝手に言ってろ……俺はやるだけやるさ……」
「ああ、勝手に楽しみにしてるさ!」
2人は食べ終わると、学院の外に歩きながら色々と話した。岡崎も高松に色々と言いたかった様だ。
高松の近くに岡崎が居た為、本日は高松は余り絡まれなかった。どうやら、みんな岡崎が怖かったらしい。
高松はこの後、アパートの近くのジムに行きトレーニングをし、その後で国浦学院でハンドボールの練習をする。
何だかんだで、高松は今日もしっかりと汗を流した。
岡崎、商売繁盛ですね。




