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最後の恋……  作者: 澤田慶次
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火曜日の支援……

水沢と高松、今日もしっかり!

高松はホテルに泊まり、ホテルから兵庫支社に出勤した。高松は着替えを用事していない為、背広等はホテルに備え付けの○ブ○ー○を使い、パンツ等の代えはコンビニで買った。

高松は8時前に事務所にて仕事を始めている。

「おはようございます!」

「おはようございます。早いですね、水沢さん」

「高松さんのが早いじゃないですか?」

「まぁ、私はこれが平常運転です」

8時を少し過ぎた辺りで、水沢も出勤した。

「さて、水沢さん」

「はい!」

「今から営業に出ますよ」

「こんなに早くですか?」

「遠くに行きますからね、今から出ます」

「分かりました、用意します!」

「用意は出来ています。水沢さんは、車の中で各事業所に指示のメールを出して下さい。最初は私が運転します」

「分かりました!」

2人は事務所を出て行く。高松の運転で少し遠くの病院に向かう。その車内で水沢は、各事業所に昨日の新規の調整の指示をメールで出した。

「高松さん、こんなに早くから営業ですか?」

「この時間に移動するから、相談員に会えるんです」

「どういう事ですか?」

「朝一で病院に行けば、相談員は居るでしょう……向こうの駐車場で少し時間を潰すくらいが丁度いいんです」

「成る程……」

高松は目的の病院に着くと、時間を確認し冷たいブラックコーヒーを自販機から購入し、車内で水沢と飲みながら時間を潰した。


9時を10分程回り、高松と水沢は病院の中に入り、受付に声を掛け相談員に取り次ぎをお願いする。3分程で女性が少し面倒臭い表情でやって来た。

「相談員の福島です」

「私、高松と申します」

「同じく水沢です」

2人は頭を下げて名刺を渡す。

「何かご用ですか?」

「率直に聞きますが、困っている事はありますか?」

「困っている事?……それを聞いて何になるんですか?」

「いや、何になるかは分かりませんが……どんな困り事があるか参考にしたいんです」

「大した事は無いですけど……まぁ、退院出来る方の退院が決まらない事が1番大きいですかね……」

「退院支援ですか……ちなみに、原因は何ですか?」

「高齢者の独居だったり、入院中の認知症だったり……色々あるんですよ。これで要件は終わりでいいですよね?」

「はい、ありがとうございます。1つだけいいですか?」

「構いませんよ」

「ありがとうございます。我々ですね、居宅も訪問看護もやっておりまして、その様な相談なら2つ返事でお受け出来ます。サ高住もありますので、活用しやすいかと思います。我々も、病院様と連携が取れますと、大変心強いですし……」

「!?」

「では、何かありましたら連絡をお願いします……水沢さん、行きましょうか……」

「はい、ありがとうございます」

「待って下さい!…居宅も訪問看護も有るんですか?」

「はい、ございます」

「サ高住は、どのくらい空きがあるんですか?」

「今でしたら……10名くらいはすぐに対応出来ますよ」

「少しだけ、待っていて貰えますか?」

「はい、大丈夫です」

福島は小走りで地域連携室に入って行った。3分程で戻って来た福島、

「すいません、退院の方を依頼したいんですけど……」

「はい、構いませんよ」

「出来れば……ご自宅に戻る方何かも……」

「ええ、大丈夫ですよ。訪問介護が元々の会社ですし」

「それで……ケアマネもお願いしたいんですけど……」

「ケアマネは、かなり空いていますので、誠にありがたいです」

「そうですか!…では、本日のうちに新規の依頼書をファックスします!」

「ありがとうございます……これ、うちの事業所の一覧表です。退院で困ったら、こちらを見ながら、連絡して下さい」

「ありがとうございます!…これからもよろしくお願いします!」

「こちらこそ、よろしくお願い致します」

「あの~……出来たらこの後、石神病院に寄って貰えませんでしょうか……あそこはうちの関連病院何ですけど……」

「分かりました、この後伺います」

「ありがとうございます!…こちらからも連絡しておきます。坂下宛にお願いします!」

「承知致しました。それでは、失礼致します」

高松と水沢は頭を下げて病院を出て行った。


この後2人は、石神病院で坂下相談員からも福島と同じ様な事を言われ、その後も数件病院を回り帰って来た。時間は15時である。

「うわ!」

「どうしました、水沢さん?」

「新規がこんなに……」

ファックスにて新規依頼が40枚程来ていた。昨日に続き、かなりの新規が来ている。

「さて、水沢さん」

「はい、何ですか?」

「戦略は分かりましたか?」

「いや、いまいちぴんと来ないんですけど……」

「つまりですね……病院は困っているけど、何処にお願いしたらいいか分からないんです。それは何処も同じです」

「成る程……病院はケアマネから探すとなると大変ですもんね……確かに、そこでうちならば……ですね!」

「それだけではありません……あくまでも話を伺ったら、うちで対応出来そうですと促す事が必要です……あくまで病院を立てて話して下さい」

「はい、分かりました!」

「後ですね……兵庫支社で感じたのは、昔から取引のある所ばかりしかないという事でした……悪い事では無いですが、例えばですけど……元々取引がある所から新規を毎年10件貰ったとして、引き受ける事業所が倍になったら、それぞれの新規は半分になりますよね……足りない分を補うには、やはり新規開拓が必要になります……幸い、病院とは上手く付き合えそうですので、必ず今週中に、病院にお礼と報告の営業をして下さい……各事業所にやらせて下さいね。水沢さんは、自分で抱え込んじゃいますからね」

「高松さんもそこは同じじゃないですか?……営業の件、承知致しました!…高松さん、駅まで送りますよ!」

「ありがとうございます……こうして水沢さんと、一緒に仕事が出来て楽しかったですよ」

「私もです。また、よろしくお願いします!」

「こちらこそ」

高松は水沢に送られ駅に着くと、新幹線に乗り関東に帰って行った。

水沢にとって、高松が心強い事を再確認でき、更にはこれからの戦略をどうしたらいいかが分かる大切な2日間となった。また、高松にとっては、いいリフレッシュと改めて水沢が頑張っている事が分かり、納得の2日間となった。

なかなか身のある支援でした。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 高松さん、きめ細かい対応でピンチを救いましたね! この対応がひょっとしてボクサー達にも何かしてあげたり!?
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