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最後の恋……  作者: 澤田慶次
52/221

学校見学、何故か大変……

学校見学……

何かありそうです。

高松と愛美は城北学院に到着した。

高松は事務局に連絡し、中に入る許可を貰った。

2人で歩いていると、後ろから声を掛けられた。2人が振り向くと橘が居た。

「康介さん、どうしたの?……そっちの娘は?」

「橘さんこそ、どうしたんですか?」

「私は用事があって……」

「こちらは……」

「高松愛美です!…来年から城北学院に通う予定です!」

「高松?……康介さんと何か関係があるの?」

「……姪です……兄の子供です」

「そうなんだ!……私は橘アリス、康介さんにはお世話になってます!」

「何で康介さんて呼んでるの?」

「愛美、それは私がそうしたんですよ……先生と呼ばれる事に慣れなくてね……」

「そうなんだ!…なら、康介ちゃんで大丈夫だね!」

「……学校では、康介ちゃんは辞めて下さい……」

「何でそんな話し方なの?」

「営業用です」

「康介さん、やられっぱなしだね!」

「あら、高松さん?」

振り返ると鈴木先生が居た。

「鈴木先生……どうしたんですか?」

「教頭から呼び出されまして……そちらは?」

「ほら、愛美」

「う、うん……来年から通う予定の康介ちゃんの姪、高松愛美です!」

「……康介ちゃんの姪は余計だ……」

「あら、高松さんの姪さんなんですね!……私は高松さんのフィアンセの鈴木です!」

「!?……そうなの、康介ちゃん!」

「……鈴木先生、冗談が過ぎますよ」

「え~、冗談なの~?」

「愛美ちゃん、康介さんのフィアンセは私なのよ!」

「こっちか~?」

「……愛美、からかわれてるぞ」

「え~、2人共嘘なの~?」

「からかってないよ~!」

「高松さん、変な事言わないで下さい!」

「……変な事を言ってるのは2人でしょう?……はぁ、何だか疲れるなぁ……」

「……よく分からないけど、康介ちゃんは人気みたいだね!」

結局、4人で校舎を回る事になった。


色々な教室を見て回る。

「康介ちゃん、新潟県のお土産よろしくね!」

「はいはい……ちゃっかりしてんだから……」

「康介さん、新潟県に行くの?」

「出張です……今日の夕方には、こちらを出ます」

「インターハイは見るんですか?」

「時間が合えばですね」

「康介ちゃんがハンドボール見ても、あんまり分かんないんじゃないの?」

「「????」」

「そうかもしれませんね……」

「愛美ちゃん、康介さんは」

「お土産は何がいいですか、愛美!」

高松は橘の言葉に自分の言葉を被せた。

「何がいいかな~……インターハイに寄って、Tシャツでも買って来てよ!」

「はい、分かりました」

「高松さん……向こうで会えるかもしれませんね!」

「何でですか?」

「私、教頭先生にハンドボール部の写真を頼まれたんです……向こうで一緒に食事でもどうですか?」

「ずる~い、私も行きたい!」

「橘さん、私は仕事ですよ……鈴木先生も橘さんを煽らないで下さい……」

「高松さん、私も仕事です。たまたま向こうで合うだけです!」

「大変だね、康介ちゃん!」

大体見学が終わり、高松は事務局に寄って挨拶をしてから、愛美と校舎を出て行った。橘と鈴木先生も一緒である。


駐車場を歩いていると、高松の会社携帯が鳴る。高松は携帯を確認し、嫌な表情を浮かべながら携帯に出て、3人から離れていく。

「はい、高松でございます」

「高松さん?…工藤です!」

「何かご用ですか?」

「いきなりですね……業績も凄く上げてらっしゃるし、少し話をしてもいいじゃありませんか?」

「その様な要件ならお断り致します、失礼します」

「ちょっと待って下さいよ!……高松さんが業績を凄く上げたので、どんな事をしたのか知りたいんです!」

「高藤さんに聞いて下さい。この間、一緒に営業行きましたから」

「いやいや、高松さんから直接聞きたいんです!」

「私は話す義務はありません。高藤さんの方が詳しく教えてくれます」

「高松さんと私の仲じゃないですか?」

「どのような仲ですか?」

「やだな~、一緒に頑張ったじゃないですか?」

「確かに同じ事業所に居た事はありましたけど、私がやった事を自分で報告して出世なさったでしょう?……私は仲間とは思えませんね」

「そんな、昔の事じゃないですか?」

「いや、今回も同じ事をしたいんでしょう?……コンプライアンス委員会で社長·高藤取締役から大分評価下げましたもんね」

「……相変わらず、嫌な事をズケズケと……」

「やはり、あなたとは気が合いそうもありませんね」

「会社的には私が上司ですよ!…今のうちに答えれば、今の発言は忘れて上げます」

「そう来ましたか……では、私も会社関係者として話をしますか……私は本日公休です。公休の私に仕事の話等もってのほかです。役職を出して話をするなら、完全にパワハラですね。コンプライアンス委員会の時、工藤理事が言っていた言葉です。更に、コンプライアンス委員会での決定事項、私への謝罪は誰からも受けていませんが、こちらはどうですか?……1ヶ月経つのに、誰からもありません。そのうち内部監察室から確認の連絡が来ると思いますが、それまで黙っているのは、私の優しさです。しかし、あなたがそういう態度なら、行動するだけです」

「ちょっと高松さん、冗談言っただけじゃないですか!」

「私の公休の時に、私が不愉快になる冗談ですか……問題ですね……それから、この電話でコンプラの事を謝られても無効ですよ。私は認めませんからね」

「そんな、高松さん……」

「それでは、私は用事が無いので、失礼します」

高松は強引に電話を切った。


高松が電話をしている時、橘と鈴木先生は愛美に話を聞いていた。

「愛美ちゃんは、どうしてハンドボールを始めたの?」

「一重ちゃんがやってたからだよ!」

「確か……高松さんの甥でしたね……よく会うんですか?」

「そんなに会わないかな……高校入ってから、一重ちゃん忙しいから!」

「康介さんて、何してたの?」

「私が知ってるのは、今の会社で働いている事だけ……昔に何があっても、康介ちゃんは康介ちゃんだよ!」

「確かにそうですね。高松さんは、何があっても高松さんですね!」

「康介さんの過去は気にならないの?」

「うーん……そのうち教えてくれると思うから大丈夫!」

「そっか……確かにそうだね!」

「でも、高松さんの露骨に嫌な顔、初めて見ました……」

「確かに!……珍しい事だよね?」

「確かにあんまりやらないけど、康介ちゃん、好き·嫌いははっきりしてるよ……嫌いな人とは、話しないからね!」

「「へ~、意外!」」


3人が話していると高松が戻って来た。

「すいません、変な電話でした」

「うん、それは分かった!」

「露骨に嫌な顔でしたよ!」

「康介ちゃん、バレバレだね!」

「嫌な物は嫌なんです……仕方ないですね……さて愛美、昼でも食べて帰りましょう。何処行きます?」

「……マスターの所!」

「私も行きた~い!」

「私もご一緒したいです!」

「……このタイミングでマスターか……まぁ、丁度いいかな……」

高松達が歩いていると高木先生が走って来た。

「どうしたんですか?」

「忘れ物して……これから新潟県に行き直しです……」

「女子ハンドボール部監督の高木先生ですね?……来年、ハンドボール部に入る予定の高松愛美です!」

「私の姪です……」

「本当ですか?……よろしくね、愛美さん!」

「はい……それより、これからどうするんですか?」

「ご飯でも食べてから、新潟県に向かいます。今日中に新潟に着けば問題無いですからね!」

「なら、これからみんなでご飯食べて、康介ちゃんに送って貰ったら?……康介ちゃんも新潟に行くんだもんね!」

「本当ですか?高松さん?」

「あ、高木先生が高松さんに乗って行くなら私も乗りますよ……私も今日から新潟です!」

「ずる~い、私も行きたい!」

「……遊びに行く訳では無いのに……愛美、余計な事は言わないの」

「え~、余計な事じゃないよ~!」

結局、この後みんなでマスターの所に行く事になった。

本日も高松は何かと大変である。マスターはどんな事をしてくれるのだろうか。

まだまた揉めそうです。

マスター、何かやらかしそうですね……

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― 新着の感想 ―
[良い点] 出張前も大変な高松さんですね! この後、マスターからさらにやられそうな気がします(笑)
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