21 ヒロからのメッセージ
21 ヒロからのメッセージ
家に帰るとメッセージが届いていた。ヒロからだった。
【ジン君へ
今日は私を1日彼女にしてくれてありがとうございました。本当にとっても楽しい時間でした。
もう気付いていると思うけど、私はジン君のことが好きでした。長い間、片想いでした。なかなか出逢うきっかけがなくて、存在すら気が付いて貰えて無かったと思います。レイはもしかしたら私の気持ちに気が付いていたのかもしれません。それで今回の祝賀会に誘ってくれたのかもしれません。だから、そんなレイの気持ちに甘えてしまいました。今日のデートにどうしても行きたかった理由はもう1つありました。もしかして、キュウタ君もレイに片想いですか?今回のデートはキュウタ君がレイに近づきたい一心で計画したとか。もし、そうだとしたら、キュウタ君の想いは叶わないと思います。だって、レイもジン君のこと好きなんだから。多分私以上にね。レイはその事に素直になれていないのだと思います。だって、親友の私がジン君への想いをちらつかせてしまっていたからね。面倒見の良い部長だから、自分の事より他人のこと、って言う意識が強いのかもしれません。
あとはジン君の気持ちしだいだと思います。たまに二人の視線が重なる時があったでしょ?それを見ていたら、もう解り会えている二人って言う感じでした。幼馴染みレベルではありません(笑)。今日の二人を見ていても、私が入り込む余裕は見つかりませんでした。今日のわがままは、後でレイに謝らないと、と思ってます。
本当はジン君にさらさよならを告げられて、自分自身に諦めをつけると言うことも考えたんだけど、やっぱり出来なかった。良い想い出のまま残しておきたかったから。高校の卒業を期に、片恋同盟も卒業します。片想いを想い出に変えるのには時間がかかるかもしれないけど、海の向こうで新しい生活を頑張ります。
今日はジン君と仲良く過ごしているところをレイに見せつけたから、レイも少しは自分の気持ちを自覚したんじゃないかなと思います。あ、そうなったらジンさんが迷惑ですか?そんな事ないですよね、きっと 笑
これからはレイのことを宜しくお願いしますね。私の親友を幸せにして下さいね。
ヒロより】
昼間のヒロの笑顔、絡めた腕の感触、寄り添った時の香水の香り、全てがよみがえり、胸が苦しくなった。僕は一瞬でもヒロに恋をしたのだろうか。好きになり始めていたのだろうか。ヒロが居なくなることを寂しく感じているのだろうか。告白されたらどうしていたのだろうか。そして、田神も?ヒロには何が見えていたのだろうか。そんな振る舞いがあっただろうか。
それよりも、僕自信の正直な気持ちはどこに向いているのだろうか。ヒロの目に映る田神と僕。その事に気がついていない田神と僕。ヒロ見たいになれるかな…と言う田神の言葉が山びこのように頭のなかで繰り返された。




