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02 友情ミッション

02 友情ミッション


 別段、何かこと細かく計画した訳ではない。と言うより、二人には計画する能力も無いのだが、取り敢えず参加者集めの為に各部活の主要人物を回り始めた。受験生に対して推薦合格者が卒業式後の予定を聞く訳なのだから、中にはムッとした表情を向ける同級生もいたが、社交性でリーダーシップのあるキュウタからの呼び掛けに、その多くが賛同の意を示した。

 声を掛け始めてしばらくたったのだか、そろそろはっきりさせなければいけない疑問があった。キュウタの狙いが誰なのか…。いくら出逢いの場を計画しても、その場に相手がいなければ、その先に進展しない訳で、まさに見も蓋もない状況になってしまう。

「陸上OK、サッカーOK、バスケOK…。なかなか順調だな」

 上機嫌でスマホのメモを見ながらつぶやくキュウタに、

「ところでさ〜」

 さりげなく切り出した。会話の流れでそのまま聞き出せるのではないかと思いながら続けた。

「誰なんだよ」

「誰って、何が」

 さりげない会話は成功したのだか、質問の意図が伝えられ無かった。

「何がじゃないだろう。目的は誰を呼ぶことなんだよ」

 しびれを切らしたように問い詰めると、

「えっ?」

「えっ、じゃねぇ〜だろ。いくら祝賀会計画してきっかけ作っても、そこに相手がいなければ意味がないだろう」

「そうだよな…ハハァ…」

 キュウタは部活の中でも、また、学年の中でもリーダー的存在で、かつ、スポーツ推薦を受けるほどの運動神経の持ち主だ。噂によるとピアノも弾けるらしく、休日には部屋で独り弾き語っていることもあるらしい。背も高く顔も整っていて、密かに想いを寄せている女子は少なくない。そんなより取り見取りの彼が誰に想いを寄せているのか、否応でも気になってしまう。

「白状しろよ、何にも進まないだろ〜」

「そうだよな~。半ば強制的に協力させておいて、確信の部分を伝えないというのもおかしいよな」

「本当だよ。協力するにも、最初の一歩も最後の一押しも何もできないし、成功に近づいているのかすら判断できないだろう」

「わかったよ…」

 照れ笑いしながら渋い顔をして答えたものの、本当の答えが出てこない。

「男だろろ。はっきりしろよ」

「わかったよ。余計な事、周りに言い触らすんじゃないぞ」

「安心しろ。俺とお前の仲だろう」

「そうだよな。実はな…田神…なんだよ」

「えっ?テニス部の?」

「そうだよ、他にいねぇ〜だろ、同じ名前」


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