14 リクエスト
14 リクエスト
予定が決まった。声を発していないのにも関わらず、沢山の会話をしたような錯覚に陥る。同時に、会話以上の疲れを感じる。目の前にいると恥ずかしくて言えないようなこともメッセージだと伝えてしまうのだけど、相手の表情や反応が分からないせいもあり、本当の意味の理解に苦しむこともある。様々な勘違いが起こってしまうのでは無いだろうか。
【ジン君、お弁当作りますね。メニューのリクエスト有ったらお願いします!】
【ジン、詳細は明日連続する。じゃ】
【レイですからね〜。お迎えヨロシクね。駅前のコンビニで】
スマホが鳴り続け、ヒロ、キュウタ、田神からの伝言を運んでくる。同時に僕の頭の中を震えさせ、混乱させている。急に現れたヒロ、メッセージの世界では、まるで隣に座って笑顔で話しかけられているように感じてしまう。
【お弁当、無理しなくていいよ。大変でしょ?田神は手伝わないらしいから】
【部活の時も、みんなに差し入れしてたから。部長は知ってるよ。ジン君のリクエスト、まってます!】
どうしたものだろうか…。
【ヒロに弁当作らせるのか?どうするんだよ】
キュウタに送信。きっと気にしていないだろうけど。
【4人分の弁当なんて大変なんじゃないの?田神から止めてよ】
田神に送信。キュウタが頼りにならないなら田神に頼るしかない。
【やっぱりジン君は優しいね〜。でも、ヒロは大丈夫だよ。いつも差し入れしてくれてたから。料理上手なんだよ。それに、お手伝いさんもいるし。】
【え、お手伝いさん?】
【そうだよ、お嬢様だから。】
【なんだか、よくわからなくなってきた……。】
【あんまり言わない方が良かったかもね、今の話は気にしないで。好きなものがあったら伝えてあげてね】
【………】




