第三話 魔理沙の情報収集
魔理沙「さ~って、まずはアイツんとこに行ってみるかな」
雪と別れた私は今回の異変を調べるため、知り合いの魔法使いを訪ねる事にした。
場所は私の家もある魔法の森。その少し奥にある、あまり人目に付かない場所だ。そこに一軒の家が建っている。
魔理沙「アイツは⋯⋯おっ、いるいる」
こっそりと窓から覗くと、当の本人は暖炉の前で黙々と裁縫をしてるみたいだ。アイツの目の前にあるテーブルには大量の人形が転がっている。それを確認した次の瞬間⋯⋯
ジャキンッ!
魔理沙「おわぁっ!?」
大量の人形が武器を持って私を取り囲んでいた。するとガチャリと音がして、さっきまで裁縫をしてたアイツが出てくる。
?「⋯⋯誰かと思ったら貴女だったのね、魔理沙」
魔理沙「そんな顔してないで、助けてくれよアリスー!」
コイツの名前は『アリス・マーガトロイド』。私よりもずっと前に魔法の森で住んでた人形遣い。この前私がキノコ狩りしてた時に出会った。
アリス「で、何の用? 大方この異変の事だと思うのだけど」
魔理沙「話が早くて助かるんだぜ。何か知らないか?」
アリス「そうね⋯⋯ちょっと待ってて」
そう言ったアリスは家の中に戻り、暫くすると何かを持ってきた。それは朧気な桜の花弁の様で、手に持つと少し暖かい。
アリス「春度っていう春の一部よ。本当は魔法の実験に使いたかったから取っておいたのだけど⋯⋯折角だしあげるわ」
魔理沙「⋯⋯これが今回の異変と何の関係があるんだ?」
アリス「その春度は集まると春を形作るの。一つや二つ取っただけじゃ変わらないけど、もしそれが沢山奪われたなら?」
魔理沙「そっか、春が訪れなくなるのか! じゃあ異変の黒幕は春度を集めてるって事か?」
アリス「そういう事。流石に何の目的で、どこにあるのかは分からないけどね」
魔理沙「いいや、それだけ聞ければ十分だぜ! サンキューなアリス!」
私はアリスに礼を言うと箒に跨がり次の目的地に向かう。
アリス「⋯⋯相変わらず落ち着きがないんだから」
─────紅魔館
パチュリー「⋯⋯急にやって来たと思ったら、春度の行方を探してほしい、か」
魔理沙「頼むパチュリー! お前の魔法なら分かるだろ!?」
魔法の森から紅魔館にある大図書館にまでやって来た私はパチュリーに春度を探してほしいと頼んでいた。
パチュリーの魔法の種類は、悔しいけど私以上に多い。だから特定のものを探す魔法もある筈なんだ。
手を合わせ頭を下げる私を見たパチュリーは、暫くしてため息を吐く。ダメ⋯⋯か?
パチュリー「⋯⋯魔法の森に生えてる、研究に使えるキノコを数種類。それで手を貸してあげる」
魔理沙「っ! ほ、本当か!?」
パチュリー「嘘なんて言わないわよ。ただ、貴女にも手伝ってもらうわよ」
魔理沙「ああ、勿論だぜ!」
その後、色々と手伝いながらパチュリーに春度が集まっている場所を探してもらうと、どうやら空に集まってるみたいだ。
魔理沙「ありがとうパチュリー! こんだけ分かれば十分だぜ!」
パチュリー「まあ、冬が終わらないのは私も困るから。それじゃあ約束のもの、近いうちに頼むわよ」
魔理沙「分かってるぜ! ありがとなパチュリー!」
そうパチュリーに礼を言うと、雪と落ち合うことになっている人里まで飛ぼうとする。
咲夜「魔理沙、ちょっと待ちなさい」
するとこの館のメイド⋯⋯え~っと、あっ、咲夜が話しかけてきた。
魔理沙「ん、どうしたんだぜ? 私は急いでるんだ」
咲夜「分かってるわよ。お嬢様の命令で今回の異変の解決、手伝わせてもらうわ」
魔理沙「⋯⋯どういう風の吹き回しだ?」
咲夜「別に何もないわ。私達も長引く冬にはうんざりしてるということよ」
う~ん⋯⋯ま、何かあったとしても弾幕勝負で解決すればいいか! 雪もいるしな!
魔理沙「じゃあ、よろしく頼むぜ!」
咲夜「ええ。足は引っ張らないでね」
魔理沙「こっちの台詞だぜ!」
はいどーも、作者の蛸夜鬼です。二週間も休載してしまい申し訳ありません。今週からいつも通り投稿していくので、今後ともよろしくお願いします。
さて、今回は魔理沙視点のお話でしたが如何だったでしょうか? 次回からは異変解決に向かって雪達が動き出す事になります。
それでは、少々短いですが今回はこの辺で。また今度、お会いしましょう!




