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東方 白狐伝  作者: 蛸夜鬼
玖章 春雪異変の巻
78/124

第一話 春、未だ雪降る日

雪「⋯⋯ほら、終わったぞ」


慧音「ありがとうございます雪さん! 助かりました!」


 あの紅霧異変から早くも半年。幻想郷は四月に入った。雪も溶け始め桜が咲き、イベントが好きな幻想郷の住人なら花見をしながら宴会でもする⋯⋯筈なのだが。


雪「まさか、まだ|雪が降り続ける《・ ・ ・ ・ ・ ・ ・》とはな」


 そう。四月に入ったというのに未だ雪が降り続いている。先程慧音が助かったと礼を言ったのは、里中に降り積もった雪を、俺の能力でほぼ全て外に移動させたからだ。


 何でも積雪量が非常に多く、人里中の人間が総動員しても終わらない程だったらしい。もしこの雪がまだに続くのだったら、氷人形を配置して雪かきをさせようか。


雪「慧音。こんな事今まであったのか?」


慧音「いえ。私が知る限りではこんな事無かった筈です。これは恐らく⋯⋯」


雪「⋯⋯異変、か」


 今回のはかなり悪質な異変だな。もしこのまま雪が降り続ける⋯⋯というか、冬が終わらないのならば暖を取るための薪も無くなり、最悪食料不足に陥る可能性もある。


 しかし今回は誰の仕業だろうか? 氷系の能力を持つ者の仕業の気がするが⋯⋯チルノ? いや、アイツはこんな事する訳ないか。


 ⋯⋯もしも俺と同じ様に、氷系の能力を持つ者が異変の首謀者と考える者が居たら⋯⋯俺も面倒な事に巻き込まれそうな気がするな⋯⋯。


魔理沙「雪─────!」


雪「⋯⋯嫌な予感は的中するんだな」


 人里の上空を、まるで仇でも見つけたような表情で俺の元に飛んでくる魔理沙を見つけると大きいため息を吐く。大方俺の仕業と考えてるのだろうな。


雪「すまない慧音、野暮用が出来た」


慧音「あ、はい。魔理沙を見れば何となく察しがつきます。その⋯⋯災難ですね」


雪「まったくだ。じゃあ、またな」


 そう言って慧音と別れた俺は、魔理沙から逃げるために空を飛ぶ。


魔理沙「あっ、待て雪! この異変、終わらせてもらうぜ!」



~白狐移動中~



魔理沙「はぁあああ!? じゃあ今回の首謀者は雪じゃないのか!?」


雪「さっきからそう言ってるだろうに。お前はまず人の話を聞く癖を付けろ」


 魔理沙に追われてから約一時間。そのままの流れで弾幕ごっこになり何とか勝つと、やっと話を聞くようになった魔理沙に一から説明した。


雪「まったく⋯⋯ただの憶測で動くのはお前の悪い癖だぞ。大体、こんな異変を起こして俺に何のメリットがある」


魔理沙「そりゃあ⋯⋯何だろうな?」


雪「はぁ⋯⋯」


 魔理沙の返答を聞くとまた大きいため息を吐く。何でこんな面倒な事に巻き込まれなければならないんだ。


雪「まあ良い、今回は俺も動こうと思ってた所だ。片っ端から知り合いに話を聞いてくるから、魔理沙も何か伝手を使ってこの異変を調べてくれ」


魔理沙「分かったぜ。んじゃあ⋯⋯昼時に人里の入り口で会おうぜ!」


雪「ああ、分かった」


 そうして俺は魔理沙と別れ、知り合いに今回の異変について話を聞くことにした。


 ⋯⋯まさか、今回の異変であの様な事態が起きるとは知りもせずに。



─────???



 ここは、地上とは隔絶された冥き場所。辺りは酷く暗く、桜色に輝く何かが一層美しく輝きながらただ一本の巨大な桜木(・ ・ ・ ・ ・)に集まっている。


 そんな桜木の根本で、二人の少女がそこにいる。一人は扇を持ち桜を眺めながら、もう一人はその少女に跪きながら。


?「───様。全て手はず通りです。順調に事が進んでいます」


?「フフッ、良かった⋯⋯さあ、始めましょう」


 ───様と呼ばれた少女は、嬉しそうに笑みを浮かべると⋯⋯


?「命あるものの訪れぬ冥き地で─────亡霊の宴を⋯⋯」


 子供の様な楽しげな声色で、そう呟いた⋯⋯。

 はいどーも、作者の蛸夜鬼です。ついに玖章へ突入しました!


 所で皆さんにお聞きしたいのですが、最近私の小説ってマンネリ化してきてません? 自分で書いてて、何だかワンパターンだなあって思うことがありまして⋯⋯気のせいなら良いんですが。


 まあ、少しでもそう思ったら言ってくれると嬉しいです。こちらも改良のしがいがあるので。


 それでは今回はこの辺で。また今度、お会いしましょう!

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