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東方 白狐伝  作者: 蛸夜鬼
漆章 幻想郷の章
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第十三話 弾幕ごっこ

雪「さて、始まったは良いが⋯⋯」


霊夢「取り敢えずスペルカードを使ってみて」


雪「分かった。確か宣言をしてから放つんだったな」


 俺は三枚の内、一枚のカードを取り出すとそれを手に取り⋯⋯


雪「狐符『雪に狐火ゆらゆらと』」


 スペルカードを宣言。上空に大量の白い弾幕と狐火を作り出してそれを降らせる。弾幕は小さくあまり弾速も出していないから避けるのは安易の筈だ。それなりの量と密度があるがな。


 因みに白い弾幕は俺の霊力を固めたものだ。昔幽香が放っていた妖力弾と同じ様なものだな。ちょくちょく練習してきたお陰でそれなりの量を出せる様になった。


霊夢「これでアンタは三枚の内、一枚目を使用したから残り二枚。それで私はこの弾幕を攻略するの」


 そう言って霊夢は弾幕を避けていく。ふむ、やはり安易に避けられるか。まあ飽くまで遊びだしこの程度のもので良いだろう。見た目も、白と青が降り注ぐこの風景は悪くないと思う。


 暫くすると弾幕が全て降り注ぎ、スペルカードが終了する。


霊夢「それじゃ、次は私ね。別に交互にカードを使うルールは無いけどね」


 そう言って霊夢はスペルカードを取り出すと


霊夢「霊符『夢想封印』!」


 宣言して弾幕を放つ。色とりどりの弾幕は俺目掛けて飛んできた。それを避けると、通り過ぎていった弾幕は地面に接触と同時に炸裂する。


 何かに当たると炸裂する弾幕を相手目掛けて放つスペルカードか。色とりどりの弾幕も美しい。弾速もそれなりに速いな。


雪「まあ、避けられない程ではないか」


 俺はそう呟くと弾幕を避けていく。俺目掛けて放たれると言ってもどうやら誘導性は殆ど無いようで、横に移動するだけである程度回避可能だ。


 暫くしてスペルカードの効果が終わり、弾幕が終わる。ふむ⋯⋯これはスペルカード以外にも何か攻撃方法が必要じゃないか? それかスペルカードの攻撃性を上げた方が良いだろう。


雪「まあ、今はこれを終わらせよう。白符『穢れなき雪色の純情』」


霊夢「っ!」


 俺は霊夢に接近すると二枚目のスペルカードを使用。白い弾幕を俺を中心に渦巻く様に放つ。霊夢は渦巻く弾幕の中を、流れに抗わず同じ方向に飛んで器用に避ける。


雪「弾幕の渦から出なくて良いのか?」


霊夢「それはどういう⋯⋯」


 霊夢が何か言おうとした瞬間、弾幕が急停止する。霊夢は弾幕に当たらなかったか。中々の反応速度を持ってる様だな。


 そんな風に感心していると、弾幕は全てレーザーとなり湾曲しながら霊夢を追う。するとレーザーの何発かが霊夢に当たった。


霊夢「っ!」


雪「おお、当たったな」


霊夢「くっ⋯⋯夢符『封魔陣』!」


 霊夢が二枚目のスペルカード、夢符『封魔陣』を発動する。無数の札が周りに現れると俺をその場に閉じ込め、動きを封じた。


雪「ふむ、こんなスペルカードも作れるのか」


霊夢「随分と余裕ね⋯⋯これで私のスペルカードは終わりよ。霊符『夢想封印 集』!」


 そして霊夢は最後のスペルカードを放つ。無数の札が放たれたと思うと、札は弾幕に変わり一拍おいて俺に目掛けて飛んでくる。


雪「俺も最後のスペルカードを使うか。直伝『マスタースパーク』」


 俺は最後のスペルカードを発動する。指先を霊夢に向けると霊力を溜め、マスタースパークとして放つ。マスタースパークは札と弾幕を消し飛ばしながら霊夢に迫る。


霊夢「なっ! うぐっ⋯⋯!」


 マスタースパークは霊夢を吹き飛ばし空に消えていく。霊夢はそのまま地面に落下していく。しまった、やり過ぎたか。


雪「おっと」


 俺は霊夢の落下地点まで飛ぶと優しく受け止める。霊夢はどうやら気絶している様だな。威力が高すぎたか。


紫「雪、霊夢は大丈夫なの?」


雪「ああ。気絶してるが目立った傷は無い。すまん、威力が高すぎた」


紫「相手が再起不能にならない程度にって言ったのに⋯⋯まったく。謝るなら霊夢に言いなさい。取り敢えず霊夢が起きるまでやってみた感想をお願い」


雪「ああ。その前に布団を持ってきてくれないか?」


 そう言って紫が持ってきた布団に霊夢を寝かせるとスペルカードルールをやってみての感想、提案を話す。


紫「スペルカード以外の攻撃方法、ねぇ⋯⋯」


雪「スペルカードだけだと、全て攻略された時点で負けか引き分けが決まるだろう? スペルカードはそのままに、ある程度自由に戦えた方が良いと思うんだが」


紫「例えば?」


雪「攻撃方法は弾幕等々。必殺技の様なものでスペルカード。勝利条件は相手が負けを認めるか戦闘不能になるまで。といった具合にすれば良いんじゃないか?」


紫「成る程ね。じゃ、霊夢が起きたら話し合ってみましょ」


 その後霊夢が起きてから三人で話し合った結果、この案が採用された。これはスペルカードルール、通称“弾幕ごっこ”として幻想郷中に知られる事となった。

 はいどーも、作者の蛸夜鬼です。ついに弾幕ごっこを出すことが出来ました! ここまで長かったぜ⋯⋯。


 さて、本当は原作に近い形のルールにしようと思っていたのですが⋯⋯低文章力、東方にわかの私では無理だと判断したので少々変えさせて戴きました。ご了承ください。


 それでは今回はこの辺で。次回は漆章の最終話! 捌章からはついに原作に入っていきます! では皆さん、また今度お会いしましょう!

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