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東方 白狐伝  作者: 蛸夜鬼
拾壱章 大結界異変の巻+一編
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第二話 魂の行き着く場所で

幽々子「私達は異変なんて起こしてないわよ?」


 ここは冥界。罪の無い死者が成仏か転生するまでの間、魂として過ごす場所。そんな場所の奥地にある白玉楼で、俺と魔理沙は幽々子に話を聞いていた。


魔理沙「本当か? なら何で魂が現世に大量に現れてんだよ」


幽々子「知らないわ。でも一つ言えることは、あの魂は冥界から出たものではないわよ。妖夢~! お茶菓子無くなったから持ってきて~!」


妖夢「食べ過ぎですよ幽々子様! お夕飯入らなくなっちゃいます! 雪さん、魔理沙、ほうじ茶ですがどうぞ」


雪「すまないな」


魔理沙「貰ってやるぜ」


 魔理沙は何でそんなふてぶてしいんだ⋯⋯そう呆れながら茶を啜る。しかし冥界でもないのなら異変解決の当てはもうないんだが⋯⋯。


幽々子「それにしても貴方達も大変そうね。さっきも博霊の巫女が話に来たもの」


魔理沙「何っ! また霊夢に先乗りされてたのか!」


雪「霊夢は何か言ってたか?」


幽々子「う~ん、これといって無いわね~『当てが外れたわ』くらいよ。妖夢は何か聞いた?」


妖夢「いえ、これといって。ああ、でも『魂はどこから来てるのかしら』って呟いてた気も⋯⋯」


魔理沙「魂が来る場所⋯⋯やっぱここじゃないか?」


幽々子「違うって言ってるじゃない」


魔理沙「前科って知ってるか?」


 三人が話してる中、俺はその魂が来る場所とやらの事を考えていた。行き場のない魂と、その異常発生。そして、その魂は冥界ではないどこからか出てきている。ここから思い当たるのは⋯⋯。


雪「⋯⋯はぁ、何で思い付かなかったのか分からなかったな」


妖夢「雪さん、どうしました?」


雪「ああいや、何でもない。そろそろお暇するぞ魔理沙。二人とも、急に押し掛けて悪かったな」


魔理沙「ん? 分かったぜ」


幽々子「またね~雪。今度はゆっくりお話しましょう」


妖夢「雪さん、魔理沙。玄関まで送ります」


雪「いや、大丈夫だ」


 ほうじ茶を飲み干し、二人に挨拶して冥界を出る。太陽を見ると、どうやらもう昼頃だ。腹も減ってるし、人里に行って飯にでもするか。


雪「魔理沙。俺は昼飯を食べに行くが、お前はどうする?」


魔理沙「う~ん⋯⋯いや、私は家に帰って改めて調べ物するぜ。じゃあな雪!」


 そう言って魔理沙は魔法の森方面へと飛んでいく。相変わらず嵐の様な奴だな⋯⋯まあ、丁度良い。俺も飯を食ってから、あの場所(・ ・ ・ ・)に向かうとするか。



─────



 中有の道⋯⋯妖怪の山の裏にある道で、死者が三途の川まで歩いて行く道だ。生者も通ることが出来るが、基本的には死者が歩いている。


 死者の道と聞けば寂しい場所を想像するが、そんな事は一切ない。道沿いには金魚掬いなど、祭りの屋台が並んでいて比較的賑やかだ。何で屋台を開いてるのかは分からないが、お祭り好きな生者が訪れたり、死者が生きる楽しさを思い出して息を吹き返す事もあるらしいから、悪いことではないのだろう。


 昼飯を済ませた俺は、その中有の道を歩いていた。目的はこの先にある三途の川だ。祭りを楽しんでいる死者に紛れ、川へと向かう。


 暫く進むと辺りは深い霧に包まれ、隣を歩いていた死者はいつの間にか姿を消していた。それでも前に進んでいくと、耳に微かな川の音と共に二人の少女の会話が聞こえる。


 その声の元に向かうと、霧の奥に二つの人影が見えてきた。一人は正座で座り、もう一人は立って何かを話しているようだ。


?「─────ですから貴女は⋯⋯」


?「し、四季様! 誰か来たみたいですよ!」


?「一体何を⋯⋯」


雪「悪いな、取り込み中だったか」


 やっと姿の見えたその二人は俺を見ると、緑色の髪をした少女は特に驚きもせず、赤髪の少女は困惑した顔で俺を見ていた。


赤髪「えっと⋯⋯?」


緑髪「⋯⋯貴方が来るのは分かってましたが、随分と遅かったみたいですね、雪」


雪「悪かったな、閻魔様」


赤髪「四季様? お知り合いですか?」


緑髪「ええ⋯⋯少し前に出会った知人です」


 そう言って緑髪の少女⋯⋯『四季映姫(しきえいき)・ヤマザナドゥ』は、少し呆れた様子で俺を見据えた。


雪「それじゃあ聞かせてくれるか? 今回の騒動の発端を」

 はいどーも、作者の蛸夜鬼です。投稿遅れて申し訳ありません。今回は如何だったでしょうか?


 今回、短くなってしまいましたが二話で終わりって言うのは流石にアレだったので、中途半端ですが切り上げさせてもらいました。次回は雪と映姫の出会いの回想を入れてから、異変解決ですかね⋯⋯その次はやっとこさ儚月抄編です。


 それでは今回はこの辺で。また今度、お会いしましょう!

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