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第3話

たまたま、京子と二人の時だった。学校の通路の突き当たりにはベンチが二つ置いてある。そこに座って飲み物を飲みながらスミレを待っていた。


「スミレさ…。高校の時の彼氏にすっごいひどい捨てられ方してさ…。」


「そうなの?…ふーん…。…ひどいことする奴がいるもんだね。」


「最終的には4股くらいされてたんじゃないかな?そういうのでちょっと男性不信気味なとこもあるのよ。臆病っつーかさ…。」


「そんな風に見えないけどな~…。」


「あんたぐらいじゃないの?気ぃ許してんの。」


「そう?なんか、気のある素振りとか、誰にでもしてると思ってたわ…まー冗談なんだろうけど…。」


「誰かにやってても悪くとらないでやっててよ。そういうので自分のこと守ってるっつーかさ…。」


「……ハイ…。そういうもんかね…?俺よくわかんねーからなー…。」


そこにスミレの大声!遠くからオレたちの姿を見つけたらしい。


「あ!見つけた!キョーコちゃーーーーん!」


「…おっと。今言ったこと、誰にもいうんじゃねーぞ。」


「…心得ております。」


スミレが来ると、いつものミニコントが発生…。


「あらタケちゃん。キョーコちゃんと一緒だったって…あたしとは遊びだったのね!」


それに呼応したのはオレではなく京子だった。


「この男が急に言い寄って来た。私も困ってたとこ。」


「マジスカ…。」


この後、この二人で津軽弁であーだこーだ会話をはじめた。津軽弁は東北の方言でもかなり理解不能で早口。オレに入る余地はなかった。



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



そんな仲のいい、オレとスミレだったが、オレが美弥と一緒いるところをスミレに見られると、彼女はとたんに不機嫌になった。周りには京一郎、耕司もいるにも関わらず、俺だけ。手を上げて存在を示しているにも関わらず、そっぽを向いて腕組みしてしかめっ面をしていた。


「あれ?なんか機嫌悪くない?」


「…フン…。」


「なんだろ…じゃー、機嫌よくしてあげる。

 いないいないばあっ!いないいないばあっ!いないいないばあっ!」


「………www。」


「笑ってるけど?…なぁ、笑ってるよなぁ?」


と仲間に促すと、みんなウンウンと頷いた。


「…はぁ?知らないし…。」


「スミちゃぁ~~ん。これっくらいの!おべんとばっこに!」


「w うるさい!なんなの?もう…。壁に手をついて!お尻をこっちに向けなさい!」


「何?何?何が始まんの??」


壁に手をついて尻をつき出すと、スミレがその尻を蹴って来た。


スパーーーン!


「痛ァ………。」


「フンだ…。」


「…なんなんだよ…もう…。」


オレは少しムカついた。何をしたわけでもないのに、蹴られるいわれは無い。尻を押さえて彼女に背を向け歩き出した。


「あれ?怒った?」


背中から声がするが、彼女の気持ちが分からないのでそのまま去ろうとしたのだ。


「もう…いい…。」


「あれ…どこ行くの?」


「…トイレ…。」


「じゃぁ、もってあげようか?」


「…大だし…。」


「じゃぁ拭いてあげよか?」


「………wwww」


「笑ってるしwwww」


最終的には彼女のペースにのせられてしまっていた。



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



しかし、またあくる日に美弥と一緒のところを見られると、スミレの機嫌が悪くなる。

目を合わせてもそらしてシカトする。

そんな彼女の機嫌をとるためにしつこくしても逆効果なので


「スミレ、なんかアレだな。俺のこと嫌いだな。」


と言うと、目をそらしながら


「なんかさ~…。タケちゃん、なんで美弥と話してんの?」


「ダメ?」


「あたし、浮気する人嫌いなのよね~。」


そうなのだ。美弥は本命の彼氏がいるにもかかわらず、秘密としながら耕司とも付き合っていたのだ。二股だ。

その頃のオレは、スミレが前彼に四股をかけられていたのを知らなかったのでつい世間話がてら言ってしまっていた。それがためにスミレは美弥を毛嫌いしたのであろう。


「俺も、浮気は反対だけどサ。」


「でも、タケちゃんそういうけど、やってることバラバラじゃん。」


「俺が浮気してるわけじゃないじゃん。」


「そうだけどさ~。あたし潔癖性なのかな~。」


「…ま~…俺も感心してないけどさ~。ミヤちゃんには…。でもま~、学科も一緒だし、机も近いしさ…。世話になっちゃってっからさ…。義理っつーのも大事じゃん?」


「まーそーね~。」


「いつものようにしてくれないと…元気で明るいスミレが好きなんだからさ~」


スミレはいつも大きな目をさらに大きくして驚いた顔をした。そして、真っ赤な顔をして


「…え~…なに~…?告白??俺たち友達だろ~??」


「うん。友達としてさ。」


「  」


そこに京一郎が来て、オレたちがいるベンチの横に座った。


「おっと。お二人さん、なんの密談?ゲーセンいかね?ストツーダッシュ!バイソンやりてぇ。」


「あ、俺、夜バイトだから部屋に寝に帰るわ。」


「タケちゃんいかないなら私もいかなーい。」


「あそ…。京子ちゃんはどこかな…??」



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



ある時教室で、バイトの疲れから突っ伏して寝ていると、

誰かから本を借りたのであろう。血液型占いを片手にスミレがやってきて…


「タケちゃんは何型ですか?」


「…はぁ…?…AB。」


眠そうなオレに構わず、彼女は続けた。


「ABの男性はO型の女性と相性が100%なんだって!」


「…O型…。O型か…。」


「なになに?」


「O型では、天才ABの血が残せないじゃないか。O型ではA型かB型の子供しかできん。俺はO型女性とは結婚せんぞ!!」

※個人の感想です。


「なにそれwwww…やっぱABって変わってるわ…。そんなこと言う人いるんだ。血と結婚するわけじゃないでしょ?」


「そりゃそうだけど…AB型とは相性はどうですか?」


紗季の血液型はABだったのだ。


「O型の次にいい相性で70%です」


「いいね~。」


「わたし、AB型じゃないよ?そう見えた??」


「…いや…。スミレは何型なの?ちょっとまって。当てるから。O型か、B型でしょう?」


「二つもいうのズルい!…B型です。」


「やっぱり。B型だ。B型とAB型の相性はどんななの?」


「A型とは、50%だね。」


「A型は聞いてない。B型とは?」


「…………30%…」


「wwwww」


「こんなの信じない。」


「そーだよな~。コンビの相性は100%だと思うけどな。ちなみにB型女性は何型男性と相性いいの?」


「えーとね~。…O型…120%だって。」


「…100%超えとるやん…。O型最強だな…。」



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



ある時また、オレと京一郎、スミレと京子の4人で学食。オレが学校に来るときはだいたいはこの4人でつるんでいた。食事も終わって午後の授業はなし。バイトもない日だったのでオレが


「カラオケいかね?カラオケ。」


というと、スミレが乗って来た。


「いいね!いいね!」


そう…。なぜカラオケに行きたかったかというと紗季からもらった歌のテープに入っていた曲の練習したかったのだ。この頃、世の中はまだテープだった。


カラオケ屋を目指して街にでる4人。1時間1部屋2000円ほど。カラオケはCDと通信という映像のタイプが選べた。


オレとスミレ。京一郎と京子がならんで歩く。


「なんかダブルデートみたいだね。」


そ、スミレが言うと京子が赤い顔をした。


「バカを言うな。」


京一郎と京子のいい雰囲気に気付いて俺たちは微笑みあった。

スミレとの電話で二人とも互いに気があることを知っていたのだ。


カラオケ屋に入り、スタートすると俺とスミレは歌のたびに立って踊った。散々暴れて自分が歌う頃には汗だくでヘロヘロになっていた。


「ちょっとも~疲れたわ~~~。おとなしい歌うたうわ~。」


といって、入れたのが


オフコース「愛を止めないで」


「この曲を大好きな人に捧げます。」


と、なにも考えずに言ってしまった。ただのノリだったのだが。


歌いながらみんなを見ると、スミレさっきのノリはどこへやら…

モニタの歌詞をずっと見ていた。歌い終わりスミレの横に座って彼女を柔らかく叱りつけた。


「あのなぁ…歌詞を見るな。俺を見ろ!」


オレは歌詞に主役をとられた感じで悔しかったのだ。彼女はいつも通り脳天気に応えた。


「いい歌だね~。これ~~。」


「そうでしょ?兄貴が昔もってたCDのやつ。」


「これ、いいわ。いい。」


「いいな~。この曲。なんか想像すると泣けるわ。」


「これさ~。最初の「君の人生が~」ってとこはさ~、「僕の方に~。」っていうのにさ~、最後ん時の「僕の人生が~。」ってやつは、最後までいわないんだね。「君の方に」とかさ~。やっぱ、男はずるいわ!」


「…なんでそーなるの!」


なんか結論がひどい感じ…。

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