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第二話 「あーむず」

 ゴーレムについて話をするときにどうしても避けられないのが、魔物である。

 ゴーレムの最優先襲撃目標が魔物だからだ。正確にはその身体を構成する魔素を目標としている。

 

 今や一つの種族としてフリーダムにその生息域を広げるゴーレムではあるが、彼らの元々は魔物に対する対抗策として生み出されたと推測される。

 推測であるのは、誰の手によって生み出されたのか定かではないためだ。


 歴史を紐解けば、やはり魔物の台頭とゴーレムの発生時期は、殆ど同じではあるものの、魔物のほうがやや早くに出現している。

 当初は魔力を持つ人類も殆どいなかったためか、ゴーレムはむしろ人類の守護者として認識されていたことがわかる記述が散見された。

 だからおそらく人類が生み出した存在なのであろう。仮に人類でないとしても、人類に対して好意的な何かであろう。

 けれどそれだけ具体的な発生時期が判明していて、その製造目的まで明らかであるのに、

 誰がどのようにして生み出したのか、それがまるで判然としない。

 特に、どのようにして、という部分が。

 彼らは魔素にも魔力にも依らない別種のエネルギーによって活動していて、一体何者がそんな魔法のような技術を創り出したのか、まるで見当が付かないのだ。ミッシングリングという奴である。


 それを言えば魔物という存在も謎なのであるが、彼らは発生の経路自体は明確だ。

 彼らは異界からやってきた。

 異世界ではない。あくまでもこの世界と地続きでありながら、まるで光のように魔素が満ちる、そんな異空間である。

 魔素とは通常事象の法則から外れた現象を引き起こすモノであるわけだが、そんなモノが満ちる空間では当然、事象の法則が異なる。

 その事象とは空間に関する法則も含まれており、通常の空間からするとその縮尺がめちゃくちゃだ。

 外側(通常空間)から見た広さ、大きさがまるで当てにならない。


 私の知識でいえば、異界とはつまり迷宮(ダンジョン)である。ただし動く。


 一足飛びに結論を言えば、

 魔物とはダンジョンから産まれてきた、ダンジョンの種なのである。


 言っている意味がわからないという向きもあろうかと思われる。


 そもそも魔素がどうして、どのようにして生まれたのかという問題に対する回答ではない。

 ただ単に、魔素という不思議な波動があり、その波動は通常空間の法則を浸食してしまうということだ。

 そしてその魔素を凝縮し、爆弾のような形式にされた、自律行動する種が魔物なのだ。

 この爆弾が破裂せず、成長し続けると、その魔物はダンジョンに進化する。

 ダンジョンに進化した魔物は新たに魔物を製造し、放出する。

 その繰り返しでこの世界自体を浸食していこうという世界侵略者が、魔物なのだ。


 こいつは何をこんな簡単なことをわざわざ難しく言い換えているのかという非難は免れない解説で恐縮だが、こじらせた厨二心を持つ髙二病患者なんてそんなものだということでご勘弁願いたい。


 ともあれ魔素爆弾である魔物は、出現した当初、人類にとって非常な脅威だった。

 なにせ倒せば魔素を放出し、人体の機能を壊してしまう。

 魔力という魔素への抵抗力を身に付けた人類が一定数以上に達するまでは、魔物とは対抗手段のない脅威だったのだ。

 

 そんなところにゴーレムの出現だ。

 ゴーレムは魔素の影響をまるで受け付けない。

 ダンジョンと化して手の付けようもなくなった魔物にさえ敢然と立ち向かう。

 倒されても倒されても、彼らには逡巡などない。それこそ機械的に、次々と湧いてくる魔物を踏破し、己が同胞を踏み越えて、ついにはこれを打ち倒す。


 当時の人類にとって、その出自が気にならなくなるほど燦然と輝く希望であったことだろう。


 余談だが、この世界で初めてできた魔境とは始まりのダンジョンがゴーレムによって倒されたことで生じたと推測されている。

 魔境とダンジョンはまた別物なのだと言うことだ。

 その違いは、

 魔素がいずれは拡散してしまうか、留まって成長を続けるかということと、新たに魔物を呼び寄せるか、生み出すかで分けられる。

 いずれにせよ余程の魔力持ちでない限り、どちらにも立ち入れない人類にとっては大した違いではないことになるが、ゴーレムにとっては大きな違いだ。


 魔素を吸収することで強くなる魔物は、魔境に呼び寄せられる性質がある。だから魔物の出現率は大して変わらない。けれど強さで言えば、生まれたての魔物よりも、他所で力を付け、成長している呼び寄せられた魔物のほうが強い。

 すでに拡散を始めている魔素よりも、魔物自体のほうに引きつけられるゴーレムは、ダンジョンよりも魔境のほうが居着きやすい。

 単純にダンジョンよりも生き残りやすいこともあり、魔境はゴーレムの支配域となりやすいのだ。


 私がワイゴーレムによって運び入れられた炭鉱跡は、そんな魔境の一つだった。

 言い方を変えると、ダンジョンの跡地である。


 運び入れられる以前からファラオの眠り体勢であった私の周りには次々とゴーレムがやってきては、托鉢していく。

 大変ありがたいことだったのだが、現実は非情である。

 ゴーレムには私が拘束されて動けないという状態だという判断はできないのだ。

 それがどういうことかというと、動かないが死んでいない私を、ゴーレムは瞑想が上手く行っていない、すなわち大地の組成が合わないと判断するということだ。


 普段ならば私に托鉢されるのは木の実入りの泥である。

 炭鉱跡であるこの土地には木の実は殆どない。だからなにやら悪臭のする泥ばかりが托鉢される。

 つまり食えないが、それはまあいいのだ。ギルド医局で無理矢理に栄養を摂らされていた私に余裕はまだあった。これまでの経験からしてあと三日くらいは死ななかっただろう。

 おそろしく臭かったが、まあいいのだ。舌噛み防止のために猿轡を咬まされていた私は口で息をするのが難しく、僅かにも悪臭を避けられなかったが、すぐに麻痺したからやはりこれはいい。

 彼らの厚意に報いることができないことも心苦しかったが、それもいい。


 ただ、手を変え品を変え、苔混じりの種々雑多な泥がどんどん動けない私の周りに積み上げられていくのだ。

 品はともかくどんな風に手を変えられたかというと、私の背中に泥を入れようとしてみたり、または被せたり、土を盛って棺の形を作ったり、果てにはなぜか埴輪やら土偶やらが供えられたり(本当になんでだ)、それも種々雑多だった。


 ゴーレムの数が多いその魔境に於いて、狭い場所でそんなことをされるとどうなるかと言えば、


 ゴーレムに殺されるという私の悲願が果たされようとしていた。

 生き埋めである。


 湿潤の環境であり、私はそのままでは間違いなく屍蝋と化していた。

 なぜ私の場合、即身仏だとか屍蝋だとか、骨以外も残りそうな状況でばかり死にかけるのだろう。それ以外だと骨も残りそうにない状況ばかりと言えば、割と真剣に不思議になってくる。

 運命は私にスケルトンにだけはなるなと言っているのかも知れない。


 何にせよ、私の望んだ形とは違うが、ゴーレムになら殺されてもいいというのは、私の本心だった。

 だから私は悪臭の中、静かに受け入れていた。

 ひと思いにやってくれればよりよかったが、彼らゴーレムに見守られながら逝くのも、考えてみれば悪くない。

 強いて文句を言うなら、私には分不相応な逝き方だと、そんなことさえ思っていた。


 やがて托鉢が止んだ。

 後は顔に泥を被せれば立派な土葬になるという、一歩手前のことだ。

 自分でも生きているのか死んでいるのか、もうわからなくなっていた私は、ゴーレムたちが私はもう手遅れだと、すでに死んだのだと判断したのだと、ぼんやり思っていた。

 土偶や埴輪と一緒だから、寂しくなんかない、と自分を誤魔化していた。分不相応と思いつつも、やっぱり見守られながら逝きたかったのだ。

 

 けれど、それは地の底から響くような獣の嘶きによって否定された。


 私の前から立ち去ったゴーレムたちは、魔素に呼び寄せられた魔物と戦いに行っていたのだ。


 よほど強力な魔物だったのだ。

 彼らの衝突によって生じた激震が炭鉱跡を襲う。


 元がダンジョンであるため、滅多なことでは崩落しないこの炭鉱跡ではあるが、この時の私はそんなことを知りはしない。

 

 崩落の恐怖に駆られて私は意識を覚醒させた。

 せっかく間接的にゴーレムに殺されるところだったのに、トドメを魔物に奪われてしまうのだと思ったのだ。


 拘束衣だけなら転がって壁を支えに立ち上がる、くらいのことはできたかもしれないが、泥を被せられた私はまったく身動きができない。

 相変わらず私には何もできないのだ。

 しかも今回に至っては、前回のように祈りを捧げることでゴーレムを召喚するということも不可能だ。私の元へ駆けつけるような余裕が、ゴーレムたちにはない。

 むしろ深い祈りを捧げては、まかり間違って私に気を取られたゴーレムがやられてしまうかもしれない。

 そんなことになっては目も当てられない。私は舌を咬み切るだろう。猿轡のせいでそれもできないのだが。


 どうする。

 どうしたらいい。

 どうしようもない。


 最早錯乱していた私の前に、その魔物は姿を現した。


 ガシャン、と地鳴りとは違う音がしてそこに目を向ければ、

 巨大な、オーガがそこにいた。


 鬼である。

 捻れた二本の角をこめかみから生やし、蒸気を発する口からは嫌にギザギザに並んだ牙が覗いている。

 平均的なゴーレムを上回る巨躯は、筋骨隆々というよりも、いっそ無機的なまでに硬質な印象を与える。

 青色寄りの紫の肌を鋼の針のような体毛が覆っており、その巨腕が振るわれれば、ただのヒトならば掠るだけでも致死であろう。


 その威容たるや目が合うだけで失神しかねない。


 しかし私は圧倒されずに呆然としていた。そんな余裕はなかった。


 そのオーガが私のところにまで来たということは、ゴーレムたちは破壊されてしまったということだ。

 頭のネジが外れているくせに私はそんなことにだけは頭が回るのだ。

 私が見守られながら逝く機会を奪ったのみならず、その見守ってくれそうだったゴーレムたちを、軒並み破壊したのだ、あのオーガは。


 これが許せるか?

 否、

 許せるはずがない。


 ちなみに後で知ったが、オーガの魔物として持つ固有技能は『威圧』である。

 これも魔法の一種であり、魔力に加えて精神力がなければ、ヒトならば一歩も動けないどころか、錯乱して自ら死を選ぶまでありえるという。

 もちろんゴーレムにはそこまで効きはしない。

 しかしゴーレムは、私に対する態度からもわかるとおり、変なところが人間っぽい。

 人類の守護者であったときの名残であろうか、『威圧』を受けるとゴーレムは、同胞を庇うという行動に出る。

 つまりこの場合、ゴーレムたちは複数で同時にオーガに立ち向かったことが敗因だったと推測される。

 ポテンヒットみたいなものだ。ゴーレムたちはお互いに庇い合い、お見合いしてしまったところをまとめてその金棒(バット)にやられてしまったのだと思われる。

 魔境であるこの炭鉱跡に棲むゴーレムたちは最低でも二段階進化後の個体ばかりであり、たとえオーガであろうと、一対一ならば一方的にやられるようなことにはならなかったはずなのだ。


 私にも当然、その『威圧』は向けられた。

 だが、間違った方向に精神力が振り切っていた私に、『威圧』など効きはしない。

 魔法が私に効かないわけではない。幻想の壁を破ることなどできない私は、現象として具現したそれを打ち消すことなどできないのだ。

 だからこれは純粋に、私の精神力が勝ったということになる。


 むしろその『威圧』の視線を向けられるや、怯むどころか闘志を燃やすまでの精神力だ。

 元々狂っている人間に精神攻撃など効かないどころか逆効果なのである。


 許すものか! 絶対にだ!

 殺してやる。殺してやる!


 そんな意力を込めて睨み返した。

 身動きの一切できないおっさんが何を息巻いているのか。この自分を省みれない感じが狂っている証左である。

 だが『威圧』が効かなかったことでオーガは警戒したのか、逆に動きが止まった。物理的なまでの威力を伴う『威圧』が効かないということは、普通ならば魔力と精神力を兼ね備えているということであり、ダンジョン二歩手前くらいにまで成長したオーガは経験的にそれを知っていたのかもしれない。

 あるいは単に臭かったのかもしれない。

 私はすでに麻痺していたのでそのことに、この時は思い至らなかったが、人間よりも遙かに嗅覚が優れている魔物の、しかも上位種であるオーガである。臭気が殊更に嫌だったのは間違いない。

 まあ両方だろう。

 両方だと思いたい。

 私に『威圧』を返されて、しかも臭かったから近寄りたくなかったのだろうと。


 とにかく私は調子に乗った。

 実際に腕っ節がないのにメンチ切って相手が目を反らしたから勝ちとか吹聴するクソガキのように、調子に乗った。


 なんとなれば、好機なのである。

 本来魔物は人間を優先的に襲撃する。ゴーレムと違い、それは魔力の有無に関係がない。故に私も例外ではないのだ。それなのに、私に対して行動をキャンセルされたオーガは、いわゆるスタン状態だ。

 遅延掛かってる。人間に対しては1ターンくらいだが、ゴーレムに対しては2ターンくらいの遅延だ。

 すなわち――


 瞑想し、ゴーレムが即座にここにやってくれば、私の勝ちだ。

 いや、私たちの勝ちだ――と私は調子に乗ったのだ。


――力が欲しいか。


 内なる幻聴に、私は答えた。


『もちろんだ!』


――ならばその身を捧げよ。


『すでにこの身はゴーレムのために』


 瞑目し、

 祈り、

 捧げ、

 

 果たしてこの身は、物理(スカラー)くんに纏われていた。


 一応ネタばらしというか、解説をすると、

 スカラーくんは元々スカルナイトゴーレムだった。私に托鉢をしてくれたゴーレムの内の一体である。

 そのスカルナイトゴーレムは私のいる即席玄室の直前でオーガの金棒によって破壊されたわけだが、スケルトンは単純な物理攻撃だけではその機能を停止しない。

 一度バラバラになるため魔物も錯覚してしまうのだろうが、中のゴーレムを破壊しただけではまた復活するのだ。

 

 ただし、スケルトンは単体ではそれほど強力なゴーレムではない。

 パワーは大して変わらないのだが、動きが固いというか、軽いというか、とにかく誰かに装着されているときとはその発揮されるパフォーマンスに雲泥の差が出る。

 

 故にただ復活するよりも、自分を纏ってくれる同胞にその機能を預けたがる。

 直前まで纏っていたゴーレムは破壊されてしまっていたため、私しかいなかったのだ。

 なんだか寝取ってしまった気分で、思い返すと少々気後れしてしまう。

 べ、別に二号だからって拗ねてるわけじゃないんだからね!


 ……男なら専用機とか憧れるのは仕方ないということでこれに関しては流そう。処女厨とか言わないでください。流して、どうぞ。


 とにかくは私はスタン状態のオーガの隙を衝き、スカラーくんを装着することに成功した。


 運動サポート技能を駆使したスカラーくんによって拘束も解かれた。

 ただし、顔まで頭蓋骨に覆われてしまったために、猿轡を外すことはできなかったわけだが。


 ところで私は以前、スカラーくんを纏った私がB級冒険者に匹敵すると言ったことがあったように思う。

 それはB級冒険者単体の場合に限る、と付け加える必要が、ここで生じた。


 上位クラスのオーガは単身で挑むのならA級以上の実力が求められる。


 ただし、それは先述したように、A級以上の魔力がないと『威圧』をキャンセルできないからだ。


 普通、オーガへの対処法は、あえてバラバラに包囲して、誰かが威圧を受けた瞬間を狙って一斉に襲いかかる、というものである。

 これはB級の攻撃力があれば、『威圧』さえ凌げば単身で倒しきれるということでもある。


 まだスタン状態であるオーガに踏み込み、私は金棒を奪った。


 この時はまだ、スカラーくんに運動サポート技能があることなど知らないのに、頭のネジが外れている私は気にしないでそれをした。

 もし躊躇していたなら私は派手にすっころんで、逆にその金棒の餌食となっただろう。普通はいきなり運動をサポートされたら制御できずにむしろ動きを阻害される。

 それができると少しも疑っていなかったからこそ、スカラーくんもそれに合わせたのだ。


 そして金棒といえば、少々タイプが違うが私の十八番であるハンマーと取り扱いが鈍器というただ一点のみであるが、似ている。


 すれ違い様に金棒をスティールした私は反転し、その勢いのままオーガの後頭部を遠心力の乗った金棒で殴りつけた。


 弾けた。


 ちょっと、いやかなりグロかった。

 弾ける瞬間を、無駄に上がった動体視力が克明に捉えてしまったというのもあるし、

 二足歩行の巨体が頭をすっかり無くしてしまった姿がシュールだったというのもある。

 

 自分自身は散々なことになっているくせに、私はグロ耐性が低い。己を客観視することが苦手な私らしいといえばそうなのだが。

 パワーレベリングのときにも躊躇して教官に呆れられたものだ。実際に手を下したのも、人間とは似ても似つかない異形ばかりだった。


 それが、初めて積極的に殺したのが、二足歩行で、その顔とサイズを除けば概ねシルエットはヒトのそれであるオーガである。


 私はそのグロさに、血の気が引いて、一周回りきって今度こそ正気に戻ったのだった。




 とりあえず吐こうとして、猿轡とスカラーくんの頭蓋部分に遮られ、窒息死しかけた。


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