表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
お兄様も私もゲームの悪役にはなりません!  作者: 山之上 舞花
裏本編!(本編に入らなかったあれこれ)
26/51

20 初夜 - 神々との邂逅(怒) -

◇ミランジェ・リ・アソシメイア


なんと答えたものかと、隣に座るヴェインのことを私は見つめた。ヴェインは少し目を細めて神様たちのことを見つめている。


「ああ、そういえば私達の紹介がまだでしたね。そうですね、まずはそちらの少年の姿をしているのが、この世界の神の一人です」


黒髪の神様に紹介された少年神様は、にこりと笑ってきた。


「それから、そちらの四人はこの世界に勝手に召喚された者たちが居た世界の神々です」


仙人神様はホッホッホ~と笑い、インテリ系神様は目礼をしてくれて、お色気女神様はウインクを、赤髪短髪の神様は不敵な感じにニヤリと笑った。


「そして、私は美愛(みあ)さんと優慈(ゆうじ)さんがいた世界の神になります」

「はあ~」


なんとも気の抜けた声が私の口から出た。というよりも、他になんと答えればいいのだろうか?


「それで、話って何ですか」


ヴェインは声を尖らせて言った。表情も明らかに不快感丸出しだ。


えっ、いいの? 相手は神様よ。


そんな私の心を読んだのか、黒髪の神様は穏やかに微笑みながら言った。


「ミランジェさん、大丈夫ですよ。不敬には当たりませんから。ヴェインくんの態度のほうが自然です」

「ふ~ん。それじゃあ、俺たちに起こったことって、神様が状況説明をしなきゃならないくらいの、不当なことだったって認めんだな」


ヴェインの言葉に黒髪の神様以外の神様は、ぎくりという感じに身を強張らせた。


「ご、ごめんなさ~い。ボクが、他の神たちを止めることが出来なかったのが、悪いの~。こちらの神たちは悪くないの~」


金髪少年神様が、涙目で訴えるように言ったけど、ヴェインは「けっ」と吐き捨てるように言った。


「あんたさー、いい加減にしろよな。こいつはショタコンなところがあったから、あんたのその姿に絆されるだろうと思って、そんな姿になっているんだろ。だけどな、根本的なところを間違えてるぞ。美愛は二次元をこよなく愛するやつだったんだ。生身のショタ姿に萌えるかよ」


……あー、それを言っちゃう? 


少年神様だけでなく、他の神様も私のほうを伺うように見てきたんだけど。な~んか、私もわかっちゃったかな。彼らの姿って、私が好きだった諸々のキャラクターに似ていると思ったんだよね。


さっきは少年神様の姿に『天使か?』と、思ったけど、やはりリアルではないわー。


「それにこうして呼び出したってことは、母、シェイラに語ったことは嘘だったんだよな。俺たち人間を馬鹿にすんのも、いい加減にしろよな」


ダン


その言葉と共に、テーブルに拳を叩きつけたヴェイン。ヴェインの言葉に、私もはっとなった。


私達に説明すると神様は言って、こちらに呼んだ。ということは、それは嘘だったと考えられる。


私も不信感を込めて神様たちを見つめた。


「落ち着きなさい、ヴェイン。シェイラに語ったことは嘘じゃないよ。ただ、君たちに起こったことには、また別の話があるというだけなのだよ」


黒髪の神様は穏やかにヴェインに話しかけた。それから、少年神様たちのほうに視線を向けた。


「君たちも、いまさら策を弄しても無駄だと言っただろう。界渡りを何度もしている魂なのだよ。耐性もあるし、今回の事案のために、前の記憶もあるのだ。我々が神だとしても、彼らに真摯に向き合わないでどうするのだ。規定違反をした、この世界の神たちのことを笑えないぞ」


諭すような言い方に、神々は項垂れて聞いていた。


少年神様は椅子から立ち上がって、「ごめんなさい」と頭を下げた。顔を上げた時には、姿が変わっていた。変わっていたというか、急に成長したという方が正しいだろう。私達と変わらないくらいの青年がそこにはいた。


「本当にすまないね、ヴェイン、ミランジェ。我々にも羞恥という感情はあるのだよ。君たちの置かれた状態がかなり理不尽だったのは解っている。本来なら先に話をして、納得した状態でこちらの世界に行ってもらうはずだったんだ。だけど、愚か者たちに気づかれるわけにはいかないから、界渡りになれた魂の君たちを送りだしてしまったのだよ」


黒髪の神様はそう言って頭を下げた。私は困ってヴェインのことを見つめた。ヴェインは解っていると私に頷いてから言った。


「説明をお願いしていいですか。母に嘘をついたのでなければ、何があって俺たちがこの世界に来ることになったのか知りたいです」

「ああ、もちろんだとも」



神様が話してくれたこと。それは神様の世界のこと。


神様たちは至高の方より、それぞれ一つの世界を管理するように言われているそうだ。基本は一人の神様が一つの世界を管理するそうだけど、たまに複数の神様が管理することがあるそう。それは夫婦になった神だったり、仲がいい神々が共同で管理したいということだったり、まだ若い神々の修行の場としてだったりした。

この世界は若い神々の修行の場だそうだ。


界渡り。これは『召喚』や『転生』のことをいうそうだ。この事については、神々は厳しい取り決めをしてあると言った。


まず、なぜ、人をこちらの世界に呼びたいのか。


これにちゃんとした理由がないと、許可されないそうなの。この世界で行われていた「奴隷」扱いなんて、もっての外。


それから、一度に召喚ないし転生できるのは一人だけ。


あと、一番大事なことは、その人物がその世界での人生を終えたら、元の世界に魂は戻るということ。


魂は異世界に渡っても、元の世界に帰る。よっぽどのことがなければ、別の世界で転生はしないことになっているそうなのよ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ