ザ・メディチキラー
こんにちは、四王月です。今回は戦闘とかです。
ここはグラン・ナゴヤード。鎖国体制を敷く日本の現在の首都である。世界の人々は夜な夜な電子ネットワークに夢中になり、身体をサイバネ改造する者もいる未来の世界。正当に行われるであろう政治の裏ではマフィアやダークエンタープライズなどが国家を操っている。
グラン・ナゴヤは二つの大きな街…いや、県庁周辺とその他の地域に分かれている。一つは県庁周辺の小さな偽善街。観光が盛んであり、嘘の安全、偽の正義を象徴するライトサイド・シティ。
そしてもう一つは、ほとんどの犯罪行為が見てみぬふりをされており、警察も仕事をしているが全く対処しきれていない。そしてヤクザやギャング達が人々を恐怖させ、暗黒組織が街の実権を握っているダークサイド・シティである。
ここダークサイド・シティの雲に覆われた空に、二機のツェッペリンが飛んでいた。一機はヨロズヤ製薬のツェッペリンで、同じ場所を何度も周り「風邪が流行る」「薬を買うべきだ」「予防接種すべし」という薬の売り文句をひたすら流している。
もう一機は、アーマダイン社が開発したメイドドロイドの宣伝である。サイバネ技術の実用化されているこの世界ではアンドロイド技術も実用化されているのだ。
アンドロイド技術の実用化されたことで発展したのは大衆を満足させる事が出来るエクスプロイテーションな性産業であった。メイドドロイドは人の好みに合わせたカスタムが可能で、アイドルにもなれる。実際にフタリエンジェルというメイドドロイドのアイドルがおり、業界を独占している。
そしてこれらの企業を裏で統率しているのがメディチ・マフィアである。ボスであるロレンティーノ・メディチのメディチ・マフィアはいろんなダークエンタープライズを配下に置き、日本全土を影から操ろうとしている超人組織だ。
現在、ここナントカ・ストリートでイシツブテ・ギャングとメディチの超人の違法取引が行われていた。だがギャング団の中にはすでに首がなく倒れている者、特に目立った外傷は無いにも関わらず死んでいる者が多数いる。ナンデ!?
「超人は存在するのだよイシダ君。だから今後ともあのような態度は取らない。いいね?」
「すみませんでした!」
イシダと呼ばれた男と他の者たちは土下座しており、イシダはサイバーサングラスをかけ、白いヤクザスーツを着た男に頭を踏みつけられている。
「でも気が晴れないね。そうだ、君も死んでもらおう」
おお!ナンテコッタ!イシダはこの男の気晴らしに殺されてしまうのか!?
「ヨコタさんは頭を上げて良いですよ」
「はい…ウェエエエエ!」
否!この男は同じく土下座していたヨコタを殺したのだ!それも目を合わせるだけで!そう、この男の正体は、メディチ・マフィアの超人の中でも選ばれた者だけがなれるメディチ・マフィアの威力部門、メディチ・ファイヴの五人の一人「デスアイ」である!
彼はアイ・キネシスの使い手であり、目を合わせた者の動きを封じたり、殺したりできる超能力である。彼はアイ・キネシスを使い、イシダの近くにいたヨコタと目を合わせただけで殺したのだ!
「イシダ君にはまだやってもらわないといけないことがあるからね。では、今後ともよろしくお願いしますイシツブテ・ギャングの皆さん」
「ウェエエ…」
デスアイとクローンギャングスタ四体はリムジンに乗り込んだ。
「次の目的地へ」
「ワッカリマシター!」
・・・
リムジンが目的の場所に着き、デスアイと四体のクローンギャングスタが降りる。だが、彼ら以外に人はいない。いや、近くの建物の屋上に赤黒い影が!そう!アカイロ・ヒトシことレッドマーダーである!
「何故誰もいないのだ!」
レッドマーダーは飛び降り、デスアイに向かってストンピングを繰り出す!
「セイヤーッ!」
「な、なんだ!?」
デスアイが咄嗟に防御姿勢に入る!だがレッドマーダーのストンピングを受けてしまった!デスアイが吹っ飛ぶ!
「グワーッ!」
だがデスアイもメディチ・ファイヴの一人!直ぐに体勢を立て直した!
「何者だね君!?」
「俺はレッドマーダーだ。お前を殺す」
「レッドマーダーと!?私はデスアイ!メディチ・ファイヴの一人だ!君には死んでもらうぞ!」
「「「「スクリュー!」」」」
BLAM!BLAM!BLAM!クローンギャングスタ四体がレッドマーダーに向けギャング・ガンを発砲!だがレッドマーダーはナイフを生成、それをクローンギャングスタや銃弾、デスアイに向かって投擲!銃弾は弾かれ、クローンギャングスタ四体は絶命!
「「「「グワーッ!」」」」
だがデスアイは跳躍し、投げナイフを回避!そのままレッドマーダーに向かってグラウンド・キック!
「イヤーッ!」
「セイッ!」
それをレッドマーダーはバック転で着地点から離れる!そのすぐ後にレッドマーダーが居た場所にデスアイのグラウンド・キック!地面にクモの巣状のひび割れが!だがデスアイは直ぐにバトロの構えを取る。レッドマーダーもサツバツ・ケンの構えを取った。
バトロ…バトルロードとはこの世界の武術であり、この世界にある武術の総称である。そして超人たちに限らず全ての人間の内なる力のことを指す言葉でもある。
超人たちの間では「いくら能力が強くても、バトルロードが強くなければ勝てない」「バトルロードを極めた者が頂点を立つ」などという言葉があり、実際これは間違っていない。
「レッドマーダー!君の実力を見せてもらおうか!」
「見せるまでもない」
両者は円を描くようにじりじりと駆け引きを行う。そして両者が攻撃範囲内に入った!先に動いたのはレッドマーダー!右ストレートを食らわせる!
「セイッ!」
「イヤーッ!」
デスアイはそれをガードし、レッドマーダーの腹目掛けパンチ!
「イヤーッ!」
「セイッ!」
レッドマーダーはそれを受け流し、渾身の右ストレート!
「セイヤーッ!」
「ヌゥーッ!?」
デスアイがそれをガードしたがよろめく!それを見逃すレッドマーダーではない!追撃の左ストレートを食らわせる!
「セイヤーッ!」
「グワーッ!」
デスアイが吹っ飛ぶ!が直ぐに体勢を立て直し、三連続バック転で距離を取った。レッドマーダーも構えを取る。仕切り直しである。両者は再び円を描くようにじりじりと駆け引きを行う。
「イヤーッ!」
「セイヤーッ!」
先に動いたのはデスアイだ!勢いよく地面を蹴り、拳を突き出す!レッドマーダーも拳を突き出し、拳と拳がぶつかる!相殺!いや、相殺ではない。レッドマーダーの拳から血が噴き出した!
「ヌゥーッ!?」
「イヤーッ!」
「グワーッ!」
レッドマーダーの腹にデスアイのの殺人蹴りが命中!レッドマーダーが吹っ飛ぶ!だが直ぐに体勢を立て直した。しかし、デスアイは常に次なる一手に出ていた!マズイぞ!レッドマーダー!
「そんなものかね!イヤーッ!」
デスアイは殺人蹴りを繰り出した後、勢いよく地面を蹴ってレッドマーダーとの間合いを詰めていた!そしてレッドマーダーの腰を掴む!これは!バトロの奥義の一つ、「バスター・ブリッジ」だ!
「イヤアアアアッ!」
「グワーッ!?」
デスアイはレッドマーダーの腰を掴んだまま勢いよくブリッジ!レッドマーダーの頭が地面に叩きつけられる!そしてデスアイは足を勢いよくレッドマーダーに蹴りつけ、吹っ飛ばす!
「イヤーッ!」
「グワアアアアッ!」
「レッドマーダー!君があのヘルチェイサーさんを倒したとは思えない!」
レッドマーダーは吹っ飛び、地面を転がり倒れ伏す。ダイジョブなのか!?そしてデスアイが跳躍!まさか!グラウンド・キックだ!このままではレッドマーダーは頭蓋骨を砕かれ、爆発四散してしまう!まずいぞ!レッドマーダー!
その時、不思議な事が起こった。彼の中にある超能力の自我が、アカイロの代わりに肉体を操り始めたのだ!この自我の正体は、後程語られるだろう。
「デスアイ…デスアイ!ふざけた名前よな!だが悪しき超人には変わりない!断罪だ!」
彼はそう叫び、デスアイが繰り出したグラウンド・キックを片手の平に殺意のオーラを纏わせ、防いだのだ!BOOOOM!彼の片手の平を中心に衝撃波が起こる!こんなものを防いだのか!?なんたる恐るべきウデマエ!
「な、何だねレッドマーダー!?その恐るべきウデマエを隠していたのか!?」
レッドマーダーの目が赤く光り、彼のものとは思えないような、常人ならば失禁するかもしれない恐るべき声で答えた。
「私はレッドマーダーではない。だが貴様を殺す!ダンッ!ザイッ!イヤアアアアッ!」
「ウェエエエエ!!!」
恐怖のあまりデスアイが情けない悲鳴を上げる!そしてレッドマーダーはデスアイの足首を掴み、降り回し、コンクリートに叩きつけた!
「イヤーッ!」
「グワーッ!」
だがレッドマーダーはデスアイの足首を離さない!デスアイの近くの建物に向かって吹っ飛ばした!
「イヤーッ!」
「グワーッ!」
レッドマーダーは建物に叩きつけられたデスアイに一瞬で近づき、首を掴んだ!そして頭突きを食らわせた!だがただの頭突きではない!これはサツバツ・ケンの技、バーサーカー・ヘッドバット!
「イヤーッ!」
「グワーッ!…フ…フフフ…イヤーッ!」
デスアイはレッドマーダーを睨んだ。そう、アイ・キネシスだ!まずいぞレッドマーダー!
「イヤーッ!」
レッドマーダーは咄嗟に危険を感じ、跳躍して逃げ切り、近くの建物の屋上に着地!
「な、何なんだ!今ので倒せたはずなのに!これがヘルチェイサーさんを倒した者の実力なのか!?」
デスアイの能力は恐るべきものだ。戦において相手の目を見ることは必ずあること、つまり彼と目を合わさずに戦うと言うのは相当なウデマエがいる。だが今のレッドマーダーの中にいる謎の自我はアイ・キネシスへの対処方法を知っているのだ!
「イヤーッ!」
レッドマーダーがデスアイにストンピングを仕掛ける!デスアイが睨む!だがレッドマーダーはデスアイの方に目を向けていない!そう、デスアイと目を合わせなければ良いのだ!
「バカなーっ!」
「イヤアアアアッ!」
「グワーッ!」
デスアイはレッドマーダーの渾身のストンピングをまともに受け、吹っ飛ぶ!だが直ぐに体勢を立て直し、再び睨む!最大出力だ!だがレッドマーダーは、後ろ向きに走って迫ってきた!
「ウェ…ウェエエエエ!」
「イヤーッ!」
「グワーッ!」
レッドマーダーの後ろ蹴りを食らい、デスアイが吹っ飛ぶ!がデスアイも負けてはいられない!体勢を整え、地面に着地、そして勢いよく地面を蹴ってレッドマーダーに殴りかかった!
「や、やられてはいられないな!イヤーッ!」
「貴様など直ぐに殺せれるぞ!イヤーッ!」
レッドマーダーとデスアイの拳がぶつかり、相殺!では無い!今度はデスアイの右手首から先が血を噴きながら粉々になったのだ!スゴスギル!
「ウェ…ウェエエエエエエエエエエエ!」
デスアイの情けない悲鳴!そして恐怖のあまり倒れ込んだ!ナサケナイ!レッドマーダーが止めのチョップを繰り出した!だがその時、レッドマーダーの身体に異変が起こり、チョップが止まった。
「ア、アカイロ!このゴミは悪しき超人だ!お前の妻子を殺したメディチ・マフィア、しかもあの夜の戦いに参加していた奴なんだぞ!ぐ…ぐぐぐ…」
そしてレッドマーダーは片膝をついた。が、直ぐに起き上がった。その目は先程とは違い、アカイロ・ヒトシのものだった。
(((私に任せておけば良かったものの!)))
「(こいつに聞きたい事があるんだ。すぐには殺さない)」
(((そんな者殺せ!)))
「(少し黙っててくれないか)」
「こ、これ程とは…」
「お前は知っているか、あの夜の事を。アイアン・ストリートのロイヤル・ビルで起きたあの夜だ」
「ロイヤル・ビル…か。知っていても話すつもりはないぞ君ィイイイイ!」
デスアイが苦し紛れに睨んだ!だがレッドマーダーは即座に後ろに振り向き、殺意の籠った後ろ蹴りをデスアイの頭に繰り出した!デスアイの頭は身体と離れ、吹っ飛んだ!
「グワアアアアッ!」
そしてデスアイの身体と頭は爆発四散した。
やあ皆!マスター・アンサーだ!俺はみんなからの質問を待っているぞ!だからジャンジャン送ってくれ!そうジャンジャン!超人である俺が答えてやるぞ!あとどっかでこれ書いてるやつとかね!俺とどっかのこれ書いてるやつは質問してくれたら嬉しくなるぞ!あと評価とかもだな!では!