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エリートぼっち  作者: いちの月
はじまるよ
11/31

林間学校(中!)の時間

 土曜日の午前7時。なぜこんなにも早く起きてせっかくの土日をリア充達のバカみたいな遠足気分に付き合わされなきゃならないんだ?

 大体ね、この学校はなんで土日に行こうとした?ちゃんと職員会議した?過半数取りましたか、ニッポンは多数決によって決める民主主義国家ですよ、先生方。


 休日ってね、寝て日頃の疲れを癒やすためにあるんだと思うんだ。

 まあ俺の場合ネトゲで体を埋めることなんだけどさ。

 平日学校にいる時間は真面目に受けている俺にとったらこの林間学校を土日に導入する学校なんて、ブラック企業となんら遜色ないブラックスクールだ。務めたことないけど、休みがない時点で大方あってる。

てか、考えてみると学校に行くのが学生の仕事って言われる割に、特にこれと言った報酬ないよな。

 強いて言うなら将来への貯金と言われて学問学ぶけど、確実じゃないしな。

 

 そしてすげぇ憂鬱だわ。

特に班編成とか、

特に班編成とか、

特に班編成とか、


 コンソメ女と関口と関口フレンズ女の子

 鶴見鶴見くんフレンズそして俺の6人。


 以上がパーティメンバーだよ!


 もうバレーで言うリベロ。しかもいなくてもいいとか言われちゃう感じのめっちゃチーム内で浮いてる奴。


とにかく、バスに乗らねば。

京平は隣の空間に侵入される事を拒むため、真ん中より若干前の席を狙う。

 後ろの席は全国共通普遍的真理ペディアより、うるさい組が、○時だよ全員集合!的なノリで集結しアリエンティーな騒音を生産するので出来るだけ離れる。

今度は前過ぎると 


『ちょっとピーター席がないわよー』


『入ってすぐそこにあるじゃないか、ビクトリア』


 ここでビクトリアの脳内知能指数は計算に含まないとしても前に陣取ると容易な侵入を許してしまうかもしれない。

 後でビクトリアに似た奴は脳外科へ行くといい。特にダブルコンソメ女。


何とか最高の席を陣取る事のできた京平。

おそらくサッカーの観戦席的にプレミアチケット手に入った時くらいに嬉しい。

 

 ただ1つ、この席でもこうかばつぐんに一撃必殺をかけ合わせたような弱点がある。


隣いいかな?


 あり得ないが例えばビクトリア、貴様の知能指数が低過ぎてこうなったらどうだ。

いいかな、と言われてしまえば娘を取られそうになった昭和のオヤジのようにちゃぶ台返ししたり、門前払いはできない、何より隣に座んじゃねーよとか言える立場じゃない。

 改めて言っておくがエリートぼっちはカースト最底辺を這いつくばって生きている。そこらのノーマルヒューマンが貴族レベルに偉く見える。ちなみに仙人級ぼっちスキルを手に入れれば、簡単にクラスリストが40人編成に出来る。

 つまり高1の俺を遥かに超えられる。

 スーパーサ○ヤ人スリーよりも強い。

 人造○間のハイグレード版の存在だ。


 京平はバスが発車したのを確認して、ラノベをペラペラめくり始める。

林間学校ではエリートぼっちに戻るためバスの移動時間、部屋での自由時間全てにおいて外界から立ち退く予定だ。

 それより、昨日の関口のやらかした件だがどうもそこまでではないらしい。

 結論、

 知っているのは関口周辺の高カースト

つまり王族クラス。ファンタジー世界なら国の世継ぎや下げても側近のレベル。魔界なら魔王サタンか堕天使ルシファーみたいなやつら。

 伝わるように言うと俺の班員しか知らないらしい。それでも安心と言うわけではないが、まあ被害の規模はかなり狭い。


 ラノベを読みながらナレーションをする2つの魔法同時発動級のスキルを磨きながら、到着。


 リア充共も騒いだり朝早かったりしたせいか降りて現地に着いたのに騒ぎ出す奴がいない。

 世界はこうなるとうまく回る気がする。

もういっそぼっち同盟作ろうぜ。

 地球温暖化なんて、敵じゃないぜ!

みたいな感じでイケけそうだけど、みんなぼっちの時点で誰がリーダーやるのだろう。

 京平の地球温暖化防止策は一瞬にして白紙になった。


「じゃ、今からグループで昼飯つくれよー」


「はーい」


 日本に済むぼっちは他人との共同作業に需要なんかこれっぽっちもない。


 


ナニナニ。カレーを作るのか。

鉄板といえば鉄板だな。

 確か、関口が話してたエロゲーにもこんなシーンあったよな。3次元でこれやるとリア充が喜んで2次元でやると俺みたいな奴が喜んぶんだろう。

 

「料理なら任せて!うち自信なら凄いよ」

やめとけ関口。それは出来ない奴のいうセリフだ。

 お前の場合エロゲーでもリアルでもこのイベントは楽しいんだな。

 なんか一石二鳥のように見えるが何を得しているのか全くわからない。


「うーん。関っちは混ぜたり運んだりしてくれると助かるなー」

 おぉ、たまにはいい事言うじゃねぇか。

見直したぞ今度からリッチコンソメって呼んでやる。

 なぜか関口がこちらに睨みを利かす。

 無理もないか、今俺はナレーションをしている内に具材の仕込みを1人で6人前の半分近くを済ます凄腕敏腕刑事だからな。

 まあそうひがむなって!!はっ!


「痛っ、なんで踏む?!」


「なんでもいいでしょ」

 サンドバッグじゃないんだからやめて。

破けちゃいます。


「て言うか、三笠すごいな、本当。料理得意なのか?」

まじまじと鶴見くんが眺めてくる。

お前前と態度が別人だな。

頭うったか?新しい顔が欲しいんじゃないのか。俺の顔はやらねぇーけどなっ!アンパンで我慢しな!

とあるパン工房はだいぶ黒くなったようだ。


「たまにやるからな」


そんなのウソだ。毎日だ。夜は家族全員の分を作り不定期(ほぼ毎日)で妹が夜食を作れとせがんでくる。

 勿論、断りたいが

 断る→妹が親父に報告→母上に情報漏洩→俺が吊るし首

 冗談抜きでこうなる。

母上、特に親父の妹への溺愛ぶりがもう、俺が見てもキモいレベル。


つんつん。ジャージの袖が引っ張られる。


「こ、今度、私に教えなさいよね、料理」


「いいけど、関口が料理しないって契約書にサインしてからな」


踏まれた。痛い。お前のカレーだけ辛くしてやるからな、ヒーヒーアンアンいっちゃうくらいに。

最低だな、俺。

ここで画面をスクロールして下さってありがとうございます。


 京平くんの扱いの低さに泣けます。


 もしかしたら林間学校編あと2話くらい続くかもしれません。


 では、また次回話で!


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