表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
惑う不惑  作者: 松本 晶
15/97

スープの冷めない距離

 親との距離感。近すぎてもよくなくて、このくらいが適切って話であるらしい。

 そんな距離感で双方の実家と長男が3歳になるころまで生活していた。夕方の会議が定期的にあり、月2回程度父に家に来てもらい世話をお願いしてみたり、病気で保育園をお休みするとき、午前中、仕事前の義母に預けて午後は仕事を休んで看病したり。

 アパート生活から家をどうするかの話の中で、義母との同居の話が出て、家を建て替えて同居生活スタートさせた。親とはいつまでも親であり、子に対してどうしても上から下にという感覚が残ってしまう。いい年の子どもにあれこれ怒ってみたり、自分の時の感覚での子育て論を出してみたり、親感覚で孫に注意をして衝突をしたり。小さい子がいての生活スタイルや生活リズムとあわなかったり。ちょっとしたエピソードの積み重ねが、少しずつ少しずつ重くなっていく。

 病気の時の対応も、保育園や学童の送迎も基本夫婦で対応し、産休育休中は、家事負担ほぼ100%。仕事をしていても、気づけば、週の半分は夕食づくりやほとんどの家事を担いとなる。部屋も足りず、小学校高学年になった長男の部屋すら確保できず、それが決定打で家をでるという結果になった9年目の出来事。

 家族の人数が多く、部屋の確保が困難であったり、予算であったり、首都圏に家を限定する必要性も薄まる昨今であったり。長年自身の仕事について継続するかずっと悩んでおり、退職して地方移住をするに至ったのであった。物理的に仕事継続が無理ってならないと辞められなかったなあという自身の心境もありつつ。

 距離感って大事だなということなのかな。現在、スープは完全に冷める距離で自分の父も義母も生活をしているわけで、入院や介護の必要性といった問題が出てくるときにあれこれとまた悩むことになるのであろう。移住先に定住するかも含めて。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ