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  作者: ヘタレWRITER
4/6

一章之壱

気がつくとそこには何もなくて ただ広大な自然が広がってて…

今年も夏休みが無駄に過ぎていった

なぜ無駄に過ぎていったのか

わかっている、自分が導いたことなのだ 一日一日を大切にすごそう、そう思っていたはずなのに、俺は結局そうしないのだ

明日やればいい

そんな日が何日も続いた

やっと宿題が終わったと思ったらもう最終日だった

夏休みが始まって以来、毎日が宿題から来る不安があった でも宿題が終わったいま、俺には不安がない

解放されたのだ

だが、残された時間は数時間程度

それしか時間が無いなんて、自分が導いたことなのにこの上ない苦しみに思えてしまう 時間がほしい、ただ気ままに過ごせる時間が、ただ自由に過ごせる時間が…

一心に求めた

神でも天でもなんでもいい だけれども、耳に響いてくるのは神や天の救いの声でなく、ただただ蝉の合唱が続くばかり

それは流れゆく時間が経過していることをゆっくりと、そして残酷なほどたんたんと、メロディにしているだけたった

こんな時に限って、誰からも誘いの連絡が来ない

宿題があるからなのだろうか


ヒグラシが鳴き終わる

もう夜になるのだ…

夜になれば、もう行動は限られてしまう

こんな中坊を夜中に簡単に外出させる親もなかなかいないし、そんな時間に呼ぶ友達もいない

もう俺は、飯を食って、風呂に入って、歯を磨いて寝るだけなのだ

明日目が覚めたときにはもう夏休みは終わって、休み前の生活が訪れるんだ

そう思った


だから……


目が覚めたとき

目の前に広がっているのがうっそうとした森林で、蝉の声しかしない場所だったのには驚いた

そして


うれしかった

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