表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/19

料理は愛情

【火魔法】lv1の【ファイア】を唱えて、卵鞘を燃やしていうちに、徐々に余裕が出てきたので自分を【鑑定】すると最大MPが増えていた。

どうやら、MPを使いきると最大値が増えるシステムのようだ。

俺は、調子にのってどんどん魔法を使っていった。


◆◆◆◆◆


全部で十個あった卵鞘は全て燃えカスになり、俺は壁の隙間に潜り込んで、MPを自動回復する。

合間に【鑑定】をしまくっていたら、レベルが4になり、【ステータスオープン】よりも見えるようになってきた。

これは驚きだった。


名前:田中山善光

種族:ベビーコックローチ

lv:8/10

HP:13/13

MP:0/18

Exp:702/1024

力:8

体力:7

素早さ:32

スキル:【強奪】lv3、【鑑定】lv4、【獲得経験値上昇】lv-、【火魔法】lv2、【堅牢】lv2、【俊敏】lv2

加護:邪神コックローの加護

称号:異世界人、同族殺し


そうそう。なぜか【俊敏】も【強奪】できたんだよね。

たぶん、孵化直前のベビーコックローチから【強奪】したんだろうけど。


しかし、ステータスを見ながら、思わず悦に浸ってしまう。

転生直後の糞ステータスを考えると、雲泥の差だ。

やっと俺Tueeeee!が始まるのだ。

そう俺が考えた瞬間。


『スキル【気配察知】を獲得しました』


突如アナウンスが聞こえたかと思うと、全身を悪寒が走った。

俺は恐怖のあまり壁に身を寄せる。


ズドンズドン


強烈な衝撃を伴う足音が室内で聞こえる……。

隙間から足が見えたので【鑑定】をしてみた。


名前:ー

種族:マザーコックローチ

lv:38/45

HP:285/315

MP:26/26

力:98

体力:107

素早さ:532

スキル:【堅牢】lv5、【俊敏】lv8、【雑食】lv10

称号:同族殺し、子殺し


そのステータスは想像を絶するものだった。

俺は絶対に見つかることのないように、息を潜めた。

もし攻撃をされたら、俺は確実に死んでしまうだろう。


『スキル【隠密】を獲得しました』


突然アナウンスが響いたので、思わず飛び上がりそうになった。

このアナウンスは俺にしか聞こえないのだろうけど、心臓に悪いことこの上ない。

なんとか息を潜めていると、足音はさっき俺が山積みしていたベビーコックローチの死骸の辺りで止まった。


グチャグチャ


その音に呆然としてしまった。

アイツは、その巨大ゴキブリは、自らの子を食しているのだと理解した俺は震え上がった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ