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TORNE!! ~アイテム屋トルネの冒険~  作者: パノパノ
第二章 アイテム屋パパルコ出張サービス!ダンジョン攻略大感謝祭!!
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あたらしい朝

今までの簡単なあらすじ

・トルネは平民のアイテム屋パパルコの一人息子。パルキア騎士学校の売店の店長。【鑑定】のスキルが使える。

・イリスは騎士団長の娘。正義の騎士を目指す筋肉バカ。トルネのことが好き。

・ナナとマルコはイリスの友人。シャンテリオンは見た目は可愛いけど剣の天才。

・レナードは元王国最強の騎士。今はみんなの担任の先生。口癖は「死ね」「殺す」


・トルネはなんやかんやあって、騎士学校に入学することに。


 

 ここは騎士の町パルキア。

 その名前は、かつて王国を救ったえらーい騎士様から取ったとかなんとか。


 その名物は、甘くて美味しい、下町リリエの店の特製きんか焼き。

 それと町の中心にそびえる、王立パルキア騎士学校である。


 今日は、トルネの入学初日。

 寝泊まりしている売店の二階で、トルネは鏡を見ていた。





「うーん…」


 なんか制服のサイズが大きすぎるんだよなぁ…。


 ぶかぶかの制服に袖を通し、トルネは不満げな顔をする。


 貴族町の職人め、適当な仕事しやがって。あー、仕方ない。

 これはあとで自分で直すとして、今日のところはこのまま我慢するか…。


「トルネ?もう準備できたんですか?」


「げっ?!イリス?!」


 イリスが勝手に二階に上がってくる。


「あら、似合うじゃないですか。

 ちょっとサイズが大きいですけど」


「あ、ありがとう…。

 ところであの、イリスさん?なんでここに…」


「それはもう、トルネと一緒に登校するためですよ。

 教室に案内しないと、場所わからないでしょう?

 遅刻しちゃいますよ」


 トルネが少し警戒する。


 この前の突然の告白から、トルネは少しイリスが怖かった。

 あの日はなんとか逃げ出せたものの、トルネはもう少しでイリスの専用抱き枕になるところだった。


「あっ、ほら。

 ネクタイが曲がっていますよ?

 今日はトルネにとって、大切な日なんですからちゃんとしないと」


「う、うん」


 跪いて、イリスがネクタイを直してくれる。

 体勢からして、なんだか妙な気分だった。


 よかった、今日はまともかな…、ん?


 シュルッ


「あの…、イリス?」


 プチっプチっプチっ


「なんですか?」


「なんでオレの服を脱がせてるのかな?」


「だから、私が制服を着せてあげるんですよ。

 そのためにはまずはスッポンポンにしないと…。

 まったく、私がいないと何にもできないんですから。

 トルネはダメな子ですねぇ」



 スッパァン!!!



 トルネはイリスの手をはじく。


「ダメなのはお前のガバガバの貞操観念だろうが!!!

 朝っぱらからなにやってんだ!!時間ないって言ってんだろ!!」


「はっ!!?私としたことが…!

 制服姿のトルネのあまりの可愛さについほだされて…!」


 カチャカチャ


「ほだしてなどいない!!手を止めんか!手を!!」


 イリスとトルネが二階でわちゃわちゃしていると、レッドドラゴンが上がってくる。


「うっさいがお!!!営業妨害がおよ!!!

 さっさと学校行けがお!!」


「そ、そうだな、早く学校に行こう」


「そ、そうですね…。

 …あれ?今あの生き物、めっちゃ喋ってませんでした?」


 訝しむイリスを置いて、トルネは服装を正しながら、さっさと学校へ向かう。

 売店の一階では、レッドドラゴンのしもべの火トカゲたちが朝礼をしていた。


「ギ、ギー!」


「「「「ギ、ギー!」」」」


 イリスはそれをみて不思議に思う。


「なにをしてるんですか?彼らは」


「朝礼。挨拶の練習だよ」


「…それほど無意味な練習、この世にあります?」


 来るのはみんな人間なのに、モンスターの言葉がわかるのだろうか?

 挨拶どころか、「チッ、また来やがったよあの人間。コーヒー一杯しか飲まねぇくせによ!どんだけー!」と目の前で悪態をつかれても、イリスには分かる気がしなかった。


 イリスの言葉に、レッドドラゴンが反応する。


「意味があるとか、ないとか、そういうのじゃないがお!!

 けじめがお!けじめ!!

 やること自体に価値があるがお!!仕事とはそういうものがお!!」


「…トルネ、おかしいです。

 やっぱりあの生き物、めっちゃ私に話しかけてくるような気がするんですけど…、しかもすごく精神をブラック企業に侵されている…」


「気のせい気のせい」


 トルネは、いくつかのアイテムと教科書をリュックに詰め込むと、さっさと店の外に出て行く。


「いってらっしゃいがおー」


「「「「「ギー」」」」」


 登校するトルネたちに、モンスターたちが手を振ってくる。


「ちょ、ちょっとトルネ?!やっぱり喋ってますって!ホラ!!」


「置いてくよー、イリス」


 騒ぐイリスを連れて、トルネは騎士学校に向かった。


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