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TORNE!! ~アイテム屋トルネの冒険~  作者: パノパノ
実技大会!編
26/51

三回戦!!

 

 王立パルキア騎士学校、実技大会。

 トルネの第三回戦。


 闘技場。




「おいいいいいいいっ!これはどういうことだ!!?」


 トルネの対戦相手、カラン・スポポビッチは、またまた声を荒げていた。


「こ、この試合は、名誉ある騎士のための大会のはずだ!!

 それなのに…」


 カランはトルネを指差す。


「なんであいつは、あんなわけのわからん仮面をつけているんだ!!

 この大会を侮辱するつもりか!!」


「(沈黙)」


 トルネはじーっと見ている。


 トルネは蝶々の形を模した、変なマスクをたしかにつけていた。

 審判のレナードは、またまた大きくため息をついた。


「あれは、今回やつが武器として申請している…、《パピヨンマスク》だ」


「武器?!あれでどうやって相手を倒すんですか?!」


「そんなこと俺が知るか!!!!」


 レナードが怒る。


 トルネはじーっと見ている。


「もういいだろ!!始めるぞ!!」


 レナードはさっさと試合を始めた。




「トルネ対カラン・スポポビッチ!!はじめっ!!」





 ドォン!!





 カランは剣を構えた。


 すると、トルネがカランに近づいていく。

 にっこりと笑って、右手を差し出す。

 かなり不気味だった。


「なっ、なんだ?握手か?」


 こいつ、不気味だが、一応騎士道精神を持っているようだな…。


 カランは握手に応じようと右手を差し出す。



 キュッ。



「え?」


 カランの右手には、トルネのつけていた《パピヨンマスク》が結ばれている。


「な、なんだ?一体何を…、うぐっ!?」



 ギュオーーーーーン



 突然、カランの視界が真っ暗になる。

 気分がひどく落ち込み、吐き気がしてくる。

 カランは地面にうずくまってしまった。




「うええええええ…!きぼぢわるい…」




 一応説明をすると、

 この《呪いのパピヨンマスク》はその名の通り、身につけた者に呪いをもたらすマジックアイテムだ。

 身につける、とは、あまり知られていないが、実はマスクをちゃんと頭につける必要はなく、腕や足にくくりつけるだけでも効果を発揮する。

 一度呪われれば、聖なる力を使わなければ自分の力で外すことはできない。

 トルネは装備する前にちゃんと《せいすい》を飲んでいたので、呪いを受けなかったのだ。




「うぼおおおおおお…」


 カランは大分きつそうだ。

 呪いには様々な種類があるが、この《呪いのパピヨンマスク》の効果は、吐き気、めまい、鬱、腹痛、過去の嫌な思い出がぶり返す、などの症状をもたらすものだった。


「お、俺なんて…、俺なんてよぉ…」


 カランは何か嫌な思い出がずっと蘇っているようだ。




「き、棄権しますぅ…」



「勝者!!トルネ!!」




 観客席は大盛り上がりだった。







今回のアイテム:せいすい

     武器:呪いのパピヨンマスク

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