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転生氷帝  作者: せってさん
1章 生き抜くための
7/12

食事とステータス振り

ちょっと長めに

赤い木の実をかじってみたが、とても甘いみかんといったらいいだろうか。そう、何時間も鍋で煮詰めて果汁を濃縮したような・・・。


「甘過ぎるっ これは舌がおかしくなるっ」


ほんのひとかじりだ。なのに、一口目で気持ち悪くなるくらいの甘さに雫は驚いた。

食感は林檎のようにシャリシャリしながらも果汁はドロドロしている。果汁が舌にまとわりついて気持ち悪い。


「これは水に薄めてジュースにすればいけそうかな?まぁそれは後でいいや・・・火の魔法がどれだけMP使ったかわからないし、明日にでも試そう。」


火は適性の属性ではないためあれだけでもかなり減っているんではないかと思う。

ただ、適性である水の魔法を使ったことはなく、MPの減り方の基準も分からない。使いすぎで枯渇しないよう、時間がたってから試す方がいいだろうと考えていた。


かじった赤い木の実と手をつけていないものは、赤い包みの布を地面に敷き、次にヨモギのようなものを手に取った。


「これ、とってきてはみたけどあんまりお腹に貯まらなよね・・・多分」


ヨモギに似てたからと言う理由で取ってきただけだったので、食べれそうであっても次からは余程食料が足りない場合でしかとってはこないだろうと思いながら、さっき食べた赤い木の実の時のようにならない様、前歯でちょっと噛んで味を確かめた。


「・・・なんかミントみたいな爽やかさがある気がする。肉が獣臭かったら使えるかもしれない。」


多少効果はあるだろうとこれも赤い包みの布に置いた。


「後は焼けてから、だよね。その間なにしよう・・・あーそう言えばどれくらいSP貰えたんだろ。」


と言い近くに置いていたステータス本を手に取り開いた。


三上雫 レベル1


属性 水


体力 15

MP  13

力  8

敏捷 25

魔力 17

幸運 10      SP2


スキル 物質変化lv1


あれ?変わってないの?と思って落ち込みそうになったとき、本の文字がわずかに光り、ステータスが変わっていた。


三上雫 レベル1


属性 水


体力 15

MP  13

力  8

敏捷 25

魔力 17

幸運 10      SP9


スキル 物質変化lv1


「え!sp9って凄く成長してない?なんで?」


と言い、雫は驚いていた。


(やっぱレベルが低いと上がりやすいのかな?それともやっぱりあのウサギみたいなのが魔物だったのかな。って食べれるのそれ!?)


と少し考えてみたが、最終的に普通はこんなもの何じゃない?と言う曖昧な状態でこの事を考えるのをやめた。


「って、後SP1あげれば1レベルの上限じゃない?この上がり具合ならちょっとなんかするだけでも上がりそうだったり?」


と火の方に顔を向けてみるがまだたぶん大丈夫そうだったので、木の棒を両手で持ち素振り?みたいなのを始めた。

雫の気分的には、剣で魔物と戦っている・・・イメージで振っているのだが他の人から見れば遊んでいるようにしか見えないだろう。


何故いきなり素振りを始めたのかというと、なにかしらの行動によってSPがもらえると言うのが書いてあったのもそうだが、どうせ戦士職にしかつけないと思っているので、ただの素振りだけでもやらないよりかはましだと考えた。


「ふっ はっ」


振っていると結構楽しく、木の棒を振り始めていつの間にか15分位たっていた。


(ふぅ・・・これだけ振れば上がるでしょ。)


雫は両腕にわずかな疲労を感じ、息を少し整えてから、ステータス本を手にとり開いた。

先程のように少し待っていると、文字が光り出し更新された。


三上雫 レベル1


属性 水


体力 15

MP  13

力  9(+1)

敏捷 25

魔力 17

幸運 10      SP10


スキル 物質変化lv1




「おぉー10になってる。あ、力も1だけだけど上がってるみたい。」


素振りの効果があったのか力が1、SPと関係なしに上がっていて、雫は「こういうこともあるんだー。」と言いながら、頑張ったかいがあったと少しにやけてしまう。


(やっぱりきりのいいところまで上げたくなるのはしょうがないとして・・・こういう数字で表されると自分が成長しているのが分か

って頑張りたくなっちゃうかも)


前の世界ではゲームを仕事休んでまでではないが、結構やっていた雫は仕事から帰ってきてから、夕食を食べて風呂にはいるとすぐゲームを始めていた。

寝る頃になってきりが悪いと寝る間も惜しんで、きりのいいところまで進めてしまう癖があった。


それから、最近では仕事になれて新しいことを覚えることがなく、自分の技能が成長していなかったために能力が数字で表されていると頑張りたくなる気持ちが出てきていた。


(よしっ!きりもいいし後はSPを振ってお肉食べてねよっと。ステータスは全部力でいいかな。)


とステータス本の力のところを押すと、力が1増えてレベルの横に↑のマークがついた。


「なる程、1でも振ったレベルアップできるっていうのはそういうことね。」


と納得しながらも力に全部振ったところで本の文字が光り出し更新されていた。


三上雫 レベル2


属性 水


体力 15

MP  13

力  19

敏捷 25

魔力 17

幸運 10      SP0


スキル 物質変化lv1



となったのを確認し、本を閉じたところで火の方に顔を向けた。


「あ、わかんないけどいい感じな焦げ目ついてるしもう大丈夫かも。」


といって、肉の前に椎茸のようなキノコを手に取り少しかじったところで、これはやばい!と思い吐き出した。


「舌が痛い痛い痛い痛い!水、水出てきて!」


と蛇口からでる水のイメージをして、手を器の形にすると水が手からこぼれるほど出続けていた。火が近くにあったため、少し席を立ち離れながら口でうがいをしては少しずつ火の位置から遠ざかり、10m離れたところで立ち止まってうがいを繰り返した。


痛みがあまりなくなった頃に雫は、「危ないものもあるよねそりゃ」とうなづきながら元の位置に戻った。


戻ってからは次につくしのようなものを食べてみる事にした。

少し焦げて黒い所もあったが黒いところをよけてかじる。


「なんかこれはブロッコリーみたいな味がする。マヨネーズほしいかも」


と意外とおいしかったためこれは平らげた。


ちなみにあの椎茸のようなキノコは捨てた。食べ物ではないと判断し、食べ物を粗末にしたわけではない・・・と自分なりの考えで捨てることにした。次からとらない。


それから今日のメインディッシュのウサギのような動物の肉を手に取った。

あまり、お腹に貯まるようなものがなかったこともあり、期待が高まっていた。


「それでは、いただきます。」


今日殺してしまった兎に感謝を込めるように言って、歯で毛皮を食べるところだけ剥ぎ取ってかじる。


「んっ 美味しっ」


味は鳥肉のような食感で、意外とさっぱりして臭みもなく雫は、「好きなあじかも」って言って少しずつ食べた。


半分ほど食べおなかいっぱいになって満足した雫は、明日の朝ご飯として肉を赤い布に果物を少し遠ざけるようにくるめ置いた。


明日の朝まで大丈夫なのかは分からないが、大丈夫だと信じて自分も適温になるマントを毛布代わりにくるまり異世界にきた1日目が終わった。




1日1作にして、長めなのを投稿していこうと思います。

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