表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
竜姫  作者: 月下部 桜馬
プロローグ
9/33

9.

めっさ久しぶりです。そして短いです…ごめんなさい

あれからグランはまたまるなって寝る姿勢やし、代わりに『だぁよぉ』口調の竜が丁寧に説明をしてくれたんはええねんけどな…


『記憶持ち』はレイレイの事を指してるらしく…何世代も前の竜から記憶を受け継いどるらしく、ちなみに現存してる記憶持ちはレイレイだけ…らしい。ほんで『予言の子』っちゅうのは何や『竜姫』とかいうのに関わる…難しい話されてよぅ関わりはわからんかってんけど、『予言の子』は『竜姫』の封印が……?


「…ほんであたしが『竜姫』である可能性が高い…と?」

『うぅぅぅん?でも竜姫様は天宮にもぅおられるぅよぅ?』


っ!!めっちゃ恥ずいやんっ!!

ってかさっきあんたがあたしの事を「竜姫」とか言うからめっさ勘違いしてもたやんっ

ちょっと「自分って特別な存在?」って思た1分前の自分を殴ってまいたい!


「…………れて」

『ん?なんだよぅ?』

「とりあえず今のあたしの言葉は忘れてくれるかな?」

『わわっわっわかった!』


いやめっさどもってるし…にっこり笑ってだぁよぅ竜にゆっただけで、なんで口の端が引きつっとんねん。しかも言葉尻のちっちゃい音無くなっとるし


『ででで…でも、レイジルがあんなに大事にしとるしぃ…お嬢ちゃんもきっと大事な人なんだよぅ…』

「へぇぇぇ~。例えば何なんやろうねぇぇぇ?」

『……うぅぅ〜ん。それは記憶持ちのレイジルしかわからぁないよぅ』


いやいや…ただ単にレイレイが気に入った人間なだけかもよ?

あたしって凄い子!?とか変な期待してもたら自爆やって今思いしったからね。そんな花咲いてるアホ子ちゃうよ?自分の身のほど知っとります。

頭ん中で考えてた事が顔にでとったんか、だぁよぉ竜の眉間が寄って目尻が下がった…一瞬怒ってんのか思たら、困った顔……みたいや。


『…ボクらは変化も出来ないまだまだヒヨッコ竜なんだぁよぉ…』


難しいこと聞かんといて~なぁ。みたいな目で見られた


「…ヒヨコって何歳なんな」

『50年ぐらいだぁよぉ』


じじぃやん……。いかんいかん、自分基準で物事考えたらやってかれへんってこの世界来てから嫌という程味わったやん

50年でヒヨコかぁ…成竜の寿命とかよぅ聞かれへんねんけんど…

そういうたら、そもそもこの世界の人間の寿命も知らんし。そんなんレイレイにも確認とかしてへんかったしなぁ…普通は皆知ってることやろうし、今更周りには聞かれへん

…実はあたしだけめっちゃ短命とかやったらそれはそれでちょっと悲しいわ。



せめて短命やったとしてもこの世界の人よりちょっと短いぐらいやと嬉しいねんけど…


「まぁ…きっと短命種ってのも貴重やんな…」

『たんめいしゅってなんだぁよぉ?』

「なんも無い…こっちの話やから」




「ぐぅぅぅぅぅ~」


嫌やわ…竜がぐぅなんてうなり声あげて…嘘です。あたしのお腹の訴えがさっきから激しすぎんねん。せやけどもぅ日、落ちてんねんで?

朝ごはん以来なんも口にしてへんし、朝の説教から始まって運動、散歩、牢屋って、そらお腹もなるっちゅうねん!!


『腹がぁへってぇるぅのか?』


くぅっ!!……だぁよぅ竜…なんてデリカシーの無い子!!


「…何か食べるものありますか?」

『肉くぅかぁよぉ?』

「……にく?」


なんやろ…?記憶のはしっこに「にく」でひっかかるねんけど…

目の前にそっと差し出された物に思わず目が点になってまう


肉やんっ!しかも


「食べかけやんっ!!」


ってか生肉をどうしろっちゅうの!?これを食して死ねって事なんか!?


『腹がへってぇるぅんだぁろぉ?』


うん…きっとめちゃ親切心なんやろうけどさ…


「…ありがと。気持ちだけもらっとくわ」

『遠慮するぅなぁよぉ。ここにぃ置いてあったものぉだからよぅ』


せやね、用意したん『あたし』やしなっ!!どおりで記憶の奥にひっかかるわけや


「…さすがに人間なんで、生肉は食べられへんから」

『………』


何や首をかしげて悩んでる目の前の竜。

そしたら突然何を思ったんか置いてあった肉を指で摘んで口の中をもごもごさせたと思たら


「あぁぁっつぅっ!!」


…火ぃ吹きよった。


『焼けたぁよぉ』


ちゃうやん…焼けたとか、そういうんと全然ちゃうやん…

ええにおいしてるけどさ…ギャー○ルズみたいな肉になっとるけど…

せめて向こうにまだある新品のお肉でやってほしかった



…………何度も言うけど食べかけやん。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ