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竜姫  作者: 月下部 桜馬
1章 白龍の眠り
20/33

20.

 「これって…」


 連れて来られた場所は、見た事あるような細工がされた扉の前やった。


 ……どこで見たんやったっけ?


 「これは竜祈扉りゅうきひと言います。竜によって施された結界の源となる物で、これを通る事が出来るのは竜の血をひく者、そして…」


 “鈴木さん”は自分の首元を探って、そこにあったネックレスを服から出した。ネックレスには綺麗な乳白色の真珠みたいなんがついた不思議なモチーフがついとる。


 「…?」

 「これを持っている者も、それぞれに合う扉に入る事が出来ます」

 「へぇ…鍵みたいやな。…あっ!この扉って城で見た扉に似てんねんわ!」


 鍵で思い出したけど、城で見たあの七竜帝のでっかい扉に似てるんやわ


 「…城でですか?……その時は扉を開けられたのですか?」

 「え?開けてへんよ?ってか触ってもいいひんし。そういうたら“鈴木さん”みたいな青髪の……」


 …名前なんて言うたっけ?


 「…青髪の人に会うたわ」

 「!?…リドルリアの青髪……サリュスですね」

 「そうそうっ!!サリュス言うてたわっ!!」

 「そうですか。…雅様が襲われたのは偽の竜姫からの刺客だと思っていましたが…サリュスにお会いになられたのでしたら、彼からの刺客の可能性も出てきますね」


 何やてっ!?

 何であたしがあの青髪に襲われなあかんねん…。別にあいつになんか恨まれる様な事なんてしてへんしっ!どっちかっていうとこっちが愧死りかけたんやけどっ!!


 「彼は竜至上主義ですので…雅様が語部であるレイジルに近づいた事が許せないのだと思います」

 

 げぇ…何なん?その選民主義……そう言えばごっつ上から目線で物言われたもんなぁ。


 「…思い出したら、腹立ってきたわ…」


 『人間』呼ばわりとかさ、ほんまむかつくやんっ!名前あるっちゅうねん!みたいな…


 「…雅様が竜姫だとわかった時の様子を想像すると愉快ですよ」

 「…なんやそれ?」

 「竜にとって「竜姫」は特別……いぇ、神のような存在ですからね」


 あの青髪が平伏すとこを想像………出来ひん。ムカつく馬鹿にした顔が思い浮かぶだけやった


 「ガッデム!!」

 「まぁまぁ、それは後の楽しみにとっておきましょう。それよりも今は雅様の力を目覚めさせる事が重要ですので…」

 「えぇ!この扉になんや変な力でもあんの?」

 「いえ、この扉自体は先程説明したとおり結界としての役割しか持っていません。ですが、まず雅様に自覚して頂かなくては力の覚醒が出来ません」


 …それって自分が人外やっていう自覚が必要っちゅう事なんやろか。


 「……とりあえず、やってみよか」


 もぅここまで来たらやるしかあらへんし……女は度胸や!


 「……よしっ!!」


 気合いを一個入れて、あたしは扉をおもいっきり押した



 

 「………」




 もう一回普通に押してみた。




 「……あれ?」




 開きませんけど?


 …取りあえず扉に向けて首を傾げてから、“鈴木さん”を確認してみる。若干青い顔しとるのは…気のせいとちゃう気がする


 「………」

 「………」


 どうしてくれよう…この惨事。


 「……雅様」


 触れてくんな……。っちゅうかあたしの覚悟返せ!!

 ここは…あたしのなけなしのプライドで…「ほらやっぱり」ってにっこり笑うべきなんか……無理や…結構心にダメージくらってもてるもん…。泣きそうや……


 「雅様……申し訳ありません……」

 「…ええねん」


 謝られたらもっと情けななる。ここはお礼だけ言って立ち去るべきやな…





 「………その扉は内開きなのです」

 「………」

 「………」



 はよ言えやーーーーーーーーー!!!!!

久々にツイッターも再開しました。

@oma_kasukabeです。


感想のお返事も少しずつ返せる余裕が出てきましたので、感想頂けると嬉しいです


※2014年以前の感想については今更返事を書いて、相手に通知がいくのも逆に失礼な気がしますので…(汗)


この場でお礼を…

全部読んでます!!ありがとうございました!!

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