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竜姫  作者: 月下部 桜馬
1章 白龍の眠り
18/33

18.

 「に…にせもん?」

 

 まさかの「自意識過剰、あたしって竜姫かも!?」が復活してもたで〜っ!!


 「…ないない」


 思わず呟いてもた言葉に反応したんか“鈴木さん”が片眉を上げてこっちを見つめてきた


 「無い…というのは、天宮の竜姫が偽物だと言う事でしょうか?」


 …自分が竜姫やないってのを含んでたんやけど、それは言わん方がよさげな雰囲気や


 「せ、せや。だって竜達が認めとったんやし…」

 「…洗脳された竜達の言葉など、意味ないでしょう」


 また不味そうなキーワード出てきたで…「偽物」「洗脳」なんて来て、あたしが「本物」とかって出てきたら、次は「討伐」とかおっかない言葉が出てきそうやんか…


 「……」

 「雅様が竜姫である事は…間違いありません」

 「そんなんっ!!」


 言い切られてもたでっ!!


 「…雅様からは微かにですが、白龍様の気配が感じられます。それはすなわち白龍様のつがいであらせられた先代の竜姫様の血を受継いでらっしゃる事に間違いはないのです」

 「なんやてっ!?」


 ここにきてまさかの人外疑惑!?竜姫疑惑以前の問題や!自分のアイデンティティーに関わる大問題や…これは絶対あかんやつやでっ!!


 「いやいや…うちのおかんもおとんもじいちゃんもばあちゃんも普通に人間、ホモサピエンスやで。この世界みたいに竜とかおらんかったしな……すんごい昔に恐竜言うのはおったけども……人間の先祖はアウストラロピテクスであって…恐竜が先祖とか……ないない」


 人類の進化に恐竜が関わっとったとか聞いた事あらへんし!


 「……キョウリュウがどういったものかは存じ上げませんが」

 「せやろ…あたしもこっちにくるまで竜とか知らんかったしな…そんなあたしが竜の家系とか」


 ないないて否定しよう思たら、“鈴木さん”が言葉を被せてきた


 「…ただ信じてもらう事は出来なさそうですので、一つ、調べてみましょうか」

 「し……調べる?」

 「はい。魔力と似て非なる物、この世界で白龍様にしか扱えない力があります」


 …なんやフラグが立った気がするんは気のせいやろか?悪い事なんか一つもしてへんのに、やばい汗が大量に背中をつたってるのがわかる。


 「……聞きたないねんけど」

 「ですが聞いて頂かねば…この先の話が出来ません」

 「もぅいっそ全部無かった事に…」

 「出来かねます」


 せやろね〜。なんせ千年も待っとったんやし…


 「…ほんま勘弁してや」

 「竜姫様…いえ、雅様に動いて頂かなくては……白龍様が目覚める事は無いのです」

 「……なんなん、それ?」

 「七竜帝の力が増幅しつづけ……すでに七竜帝を蝕み、暴発寸前の状態なのです」

 「…七竜帝の力?」


 七竜帝の力が暴発て………確か普通の竜5体で国を潰せるんちゃうかったっけ?


 「…ちょ、ちょっと聞いてええ?七竜帝って…普通の竜よりどんぐらい強いの?」

 「次元が違います」


 もうおなじみのあかんやつきたで〜!!5体で国滅ぼしちゃうやつが雑魚みたいやん。そう言うたら竜舎で会った竜達…自分の事ヒヨッコとか言うとったけど…


 「…もし、もしやで!七竜帝が暴発したら……誰か止めれんの?」

 「既存の竜達がいくら束になっても止められません……ですから今はそれが起こらぬように、白龍様が眠りについてまで七竜帝の力を抑えているのです。もし暴発が起これば……七竜帝が狂気に飲まれ、想像も出来ない事が起こり、この世界が無に戻るでしょうね」

 「………」


 …あたしにとっても想像出来ひんほどにでっかい話しすぎて頭を抱えたなる。


 「そもそも……なんでそんな事になっとるんよ…」

 「…事の始まりは千年前…ちょうど白龍様が眠りにつかれたのと同時期に先代の竜姫様がこの世界から姿を忽然と消されてしまいました」




 ……千年前からの話て…めちゃ長い話やし………もう昔話の領域ですやん。

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