表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。

おねショタ文学

捻くれ本好きショタくんが地雷系ムチムチ読書家お姉さんと偶然出会っちゃう話

掲載日:2026/06/20

おねショタ文学シリーズの三作目です。作品的にはこれが3話目ですが、ここから読んでも楽しめます!!

どうしようもなく人が嫌いだった。

人という存在は社会的なものであり、この世界は自分以外の誰か、同じ二足歩行の人間と関わらないと生きていくことができない。窓から差す夏の殺人的な陽射しに起こされ、すっかり「おはよう」代わりになった両親の口喧嘩を見て見ぬふりをし、冷蔵庫に残っていた冷えたトマトに軽く塩を振り、セロリと一緒にじっくりと噛み砕く。そうして胃の中に朝食を詰め込んで、イヤホンでサティの『グノシエンヌ』を聴き、ドアノブを回して外に出る。街を歩き、コンビニのトイレを借り、横断歩道を渡り、そしてエアー・コンディショナーのよく効いた図書館へと侵入する。もちろん、司書さんへの軽い会釈も忘れずに。中学2年生と言えど、最低限の礼儀は守る必要がある。

しかし、ぼくとしても避けたつもりだ。それにここは田舎であり、人通りも多くはない。それでも、一体この図書館に避難するまで何人の人間と関わったのだろう。


「疲れた……」


静まり返った郷土資料室のひどく無機質な空気の中に、そんな独り言が混ざって消えていく。高い天井の下、身体に悪そうな蛍光灯の人工的な明かりが僕と地面5センチを舞う埃のダンスを照らしている。社会は嫌いだけど、図書館の中は好きだった。ここには嘘も喧騒もないから。


「よし……」


机の上に置いた子供用の鞄から、自宅から持ってきたものを2つ出す。1つはここに来る前、近所のコンビニでトイレを利用した時にお礼代わりに購入したペットボトルのメロンジュース。もう一つはフランツ・カフカの『変身』だ。主人公、グレーゴル・ザムザがある日目覚めたら巨大な毒虫になっていたという有名すぎる小説。その不条理さ、気味の悪さを体験するためにペットボトルを本の傍らに置きながら本を開き、ページをめくる。

いや、正確には少し違うかもしれない。ぼくは文字の羅列を目で追うことで、崩れそうな自分という存在の輪郭をかろうじて維持しようとしていたのかもしれない。それは、すっかり伸びきってしまった古いジャズのレコードの針を、正しい溝に戻そうとするみたいに。

ぼく以外の人間は、みんな信じられないくらい頭が悪い。

学校のクラスメイトも、職員室でくだらない会話を飽きもせず繰り返している年老いた教師たちも、そして家の中で壊れたラジオのように同じ罵り合いを繰り返している両親も、全員が一様に、何か致命的な欠陥を抱えたまま生きているように見えた。馬鹿で愚かな人たち。彼らは自分の愚かさを理解せず毎日を過ごしており、そんな危機的状況にありながら滑稽に生き晒しているその姿は、ぼくにウィリアム・ホガースの風刺画を想起させた。

誰もぼくを理解しないし、ぼくも誰かを理解しようとは思わない。ぼくの心は、生まれつきの巨大な空白の井戸の中に置かれており、年を重ねるごとに冷たい泥水が静かに溜まっているだけだ。汚水に浸かり、呑み込まれ、溺れる。まるで趣味の悪いB級映画のラストシーンであった。



ぼくの好きなものは小説唯一つだけだが、嫌いなものは多い。特に嫌いなものはペニスで物を考えている人間だ。この哀れな生物は最早人間のカテゴリーではなく、文字が読める猿に等しい。教室の中央でいつも同じような鳴き声が聞こえる。やれ彼女ができないなど。やれこの前隣のクラスの可愛いあの子と寝たなど。肉欲に囚われた生物が発する言葉はいつも同じ、くだらない内容である。あぁはなりたくもないし、心底軽蔑している。しかし、世の中はおかしいことにそのような人間の方が社会的な幸せを享受できるし、幸福の中で生きていく。

結局のところ、やっぱりぼくは人が嫌いなのだ。

今年で14となる男子中学生、有栖来夏はそう思わないととても人生をやっていられなかった。

少し、口の中が寂しくなったのでテーブルに置いたペットボトルに手を付ける。握力を込めて白色のキャップを外し、緑色の液体を口の中に迎え入れる。喉を鳴らし、ジュースを飲む。当然、安いジュースなので安っぽいメロンの味が口の中で広がり、爽やかな甘い香りが鼻に抜けた。


「メロン……か」


プルーストの『失われた時を求めて』のリプレイのように、メロンの匂いと同時に彼女の輪郭を思い出す。退屈で窮屈だったぼくの毎日を、まるで卵の殻でも割るかのように簡単に、そして一瞬で壊したあの人。本の中から飛び出たかのような、非日常を身に纏ったあのお姉さん。

名前は、詩織。詩織お姉さん。

ぼくのお姉さん。

ぼくを見てくれた人。

ぼくの初恋の人。

ぼくの魂。

し・お・り。

口の形が横に広がり、二音めに上下の歯が離れ、三音めに再会する。

し。お。り。

半熟卵ができそうな程のひどく暑い公園の中、ぼくは彼女と運命的な出会いをした。彼女の年齢は不明だが恐らくは大学生であり、顔は整っており、黒のツインテールにピンク色のメッシュ、同じ色のフリフリとした可愛らしいワンピースを身に纏い、スカートは短く、ムチムチした太ももは網タイツで縛られている。そして、ワンピースの生地を限界まで虐めているような、巨大な乳房。丸くて大きい2つのお肉。彼女は、随分前にスマートフォンの四角い画面で見た『地雷系の女の子』そのままの外見をしていた。彼女の前では、どんな可愛らしいアイドルも、どんな魅力的なグラビアモデルも霞んで見える。そう確信した。

その後ぼくは何故かお姉さんに「わんこくん」と呼ばれ、少し公園で話をし、そのままベルトコンベア作業のようにスムーズな流れで彼女の家に招かれ、詩織お姉さんからの本に纏わるクイズを何問か解いたあと、ベッドに押し倒されてぼくの耳をその長い舌でゆっくりと舐められ……。


「……っ!」


思い返しただけでも顔が熱くなってくる。今のぼくの顔に卵を落としたらそれだけで目玉焼きが完成するだろう。詩織お姉さんのことを考えてるせいで読書に集中できなくなったぼくはかぶりを振って雑念を消し、そのまま目の前の『変身』に意識を向ける。ぼくは今日読書しに図書館に来たんだ。ぼくは本を読んでるときだけ救われる、孤独で孤高な人間なのだから……。


「あら、奇遇ね。わんこくん」


その声が、メロンジュースが少しだけ満ちている暗い井戸の底に、滑らかな小石をパチャリと投げ落とした。オーケストラの演奏が終了したあと、一番最初に聞こえる観客の拍手のような鋭い静けさ。

慌てて振り返ると、そこに詩織お姉さんが立っていた。ツインテールに編み込まれたピンク色のメッシュが、古い革と紙の匂いに満ちた空間の中で、まるで異界の信号灯のように不気味に、あるいは美しく明滅している。


「隣、いい?」

「えっ、その、あの……」


彼女は僕の答えを待たずに、色褪せた布製のソファに腰掛けた。ギシ、と湿った悲鳴を上げて座面が沈む。次の瞬間、ぼくの細い太ももに、網タイツに包まれた彼女のムチムチとした肉の質量が、容赦のない熱量を持って押し付けられた。彼女の柔らかく、良い匂いのする肌が触れる。中学生になって以降、まだ異性の手すら握ってないぼくにとって詩織お姉さんとの密着は大事件であり、脳内の火山が大規模な噴火を始めた。


「ん? どうしたの、わんこくん」

「その……大事件で……分からなくて……」

「大事件? 乗客全員が犯人とか? それともオランウータンが犯人だったり?」

「えっと……その……」


顔を赤くしているぼくを見た詩織お姉さんは満足そうな顔を浮かべながら「よしよし」とぼくの小さい頭を撫でると、そのまま彼女はバッグからバタイユの『眼球譚』を取り出し、細い指先でページをめくり始めた。射抜かれそうなほど鋭い瞳で活字を読む彼女の姿はとても魅力的であり、同時にとても扇情的だった。彼女が呼吸をする際、テーブルに無遠慮にどっしりと乗せられたメロンのような大きな乳房がゆっくりと柔らかく揺れる。

頭の中が馬鹿になるのを感じる。ぼくは初めて『眼球譚』を読み、物語序盤で淫乱美少女であるシモーヌが、衣装タンスの中に閉じこもって自慰行為をしているマルセルに呼応するように、衣装タンスに自身の陰部を擦り付けて自慰行為をするあのシーンを目にした時と同じくらい、下半身が熱を帯びていくのが分かった。


(あっ……あっ……)


正直、読書どころではなかった。口の中に存在していたメロンジュースの甘みは消え失せ、視界は既にカフカの活字を捉えることを拒否しており、目の前の黒い文字はただの蟻の行列にしか思えなかった。

田舎では、そして以前までの日常ではまず嗅ぐことのない魅力的で魅惑的な香りが隣から漂ってくる、熟しすぎた果実と、少しの汗が混じった生々しい匂い。イランイランのアロマに似た、都会の冷たいナイフのような香水。それらが僕の鼻腔の奥の粘膜と熱くなった脳内、じわじわと侵食していく。

心臓の鼓動がうるさかった。世界のすべてに拒絶されているようなぼくの惨めな身体が、お姉さんの圧倒的な『メス』としての引力に引っ張られ、ズボンの下で、これ以上ないくらい醜く、あるいは過剰に、カチカチに硬く昂り始めていた。

それと同時に自分自身が気持ち悪かった。どれだけ捻くれていても、どれだけ世界を冷めた目で見ていても、どれだけ他の人間を軽蔑していても、結局ぼくの理性は彼女の体温と彼女の肉に敗北していく。心の中で見下していた「馬鹿で愚かな人たち」に成り下がっていく恐怖と、同時に浮かび上がる歪な高揚感。

詩織お姉さんは本に目を落としたまま、その真っ赤な唇を、まるで計算され尽くした絵画のようにわずかに歪めた。何かに気づいた彼女が意味深長に微笑み、白くて綺麗な前歯が覗く。そして、その柔らかい唇はぼくの耳の近くへと徐に移動し、わざと甘くチューニングされた声色で囁かれ、鼓膜を揺らす。


「ねえ、わんこくん……」

「はっ、はい……!」

「おちんちん、元気だね……♡」


蜂蜜のようにドロリとした吐息が耳元を愛撫した。彼女の言葉一音一音が、ぼくの緊張した脳味噌を溶かし、誘惑の沼へと沈められていく。


「私が隣に来て緊張しちゃった……? それとも、この前のこと思い出しちゃった……?♡」

「いやっ、ぼくはっ、うぅ……」

「ふふっ、またおっぱい、食べさせてあげようか?♡」

「おっ、おっぱっ……」

「わんこくんは小説より、飼い主である私のおーきなおっぱいが好きだもんねぇ……♡」


詩織お姉さんはそう言いながら、眼球を動かし視線を下ろし、それと同時にぼくのズボンの上から股間を優しく触る。彼女の手のひらの感触だけでぼくの性器は更に膨張し、ズボンを内側から押し上げる。


「……っ。そ、そこは……」

「動揺してる、可愛いっ♡ ほぉらぁ。ここも、こんなに元気になっちゃってる♡ ……ねぇわんこくん」

「なっ、なんですか……?」

「小説と、おっぱい。どっちが好き?♡」

「えっ……!?」


頭の中がオーバーヒートしそうだった。頭の中で上手く文章を組み立てるのができなくなってくる。だけど、いくら雌の熱で沸騰しそうな精神状態でも、この質問だけはちゃんとした自分の意思で答えたかった。小説とは、ただ紙に刻まれたインクを読むだけのものではなく、有栖来夏を形成するものであり、体内組織であり、かけがえの無い宝物なのだ。


「そっ、それはもちろん、小説っ……!」

「えー……♡ ほんとぉ?♡」


ふにゅ、と柔らかく、そして圧倒的な質量を持った双丘が、ぼくの二の腕を完全に包み込む。詩織お姉さんはいつの間にか姿勢を動かし、なんの躊躇もなく、そのメロンより大きな胸を腕に押し付けてきたのだ。


「ひゃっ……」

「女の子みたいな声、出すんだね」

「詩織さっ、ここ図書館……! 誰かに見られたらっ……!」

「大丈夫♡ それに、もう我慢できないでしょ……?」


詩織お姉さんはそう言いながら自分の乳を更に押し付けてくる。布越しでも伝わるその弾力と温もり。ますます頭の中が壊れていくのが本能的に理解できる。

彼女は震えているぼくの身体を優しくその柔らかな肉体で包み込み、そのまま膨らんでいるズボンに手を添えたかと思うと、ファスナーに手をかけた。


「えっ……!?」


ジジジ……と、ファスナーが降ろされて金属の噛み合いが溶けていく音が静寂な郷土資料室に響いていく。

ファスナーを完全に開いた彼女はポケットから、ぼくの汗の匂いとは無縁の、白いシルクのハンカチを取り出した。それを自分の細い右手にゆっくりと巻き付け、僕の逃げ場のない瞳をじっと見つめる。彼女が今から何をするのか、今のぼくには分からない。


「ねぇ、わんこくん……」

「はっ……わん……」

「図書館では、静かにしないとダメだよ……♡」


次の瞬間、ハンカチに包まれたお姉さんの、驚くほど柔らかく、そして暴力的なまでに温かい手が、ぼくのズボンのファスナーの中に潜り込み、ぼくの最も惨めで、最も正直な場所に触れた。お姉さんに全身を愛撫されてつい「わん」と鳴いてしまった後悔が一瞬で消えるほどの、幸せだけど緊張する感覚。

勃起したペニスが、手触りのいいハンカチ越しだけどお姉さんの手に触れられて、握られる。伝わる刺激。

ぼくがこれまでバカしかいない世界から自分を守るために築き上げてきた、カミュやカフカの美しくて精緻な一節は、ただの乾いた塵となってどこかへ吹き飛んでしまった。彼女の指先が、僕のペニスを上下に擦る。ハンカチの繊維越しに伝わる、彼女の爪の、容赦のない硬さと熱。

世界が一変した。ぼくがこれまで本から盗み出してきたどんな美しい形容詞も、彼女の太ももの圧倒的な柔らかさや、ブラジャーのレースに押し潰された巨大なおっぱいの質量を説明するためには、悲しいくらいに何の役にも立たなかった。ぼくが築き上げた本の城は、詩織お姉さんの手によって砂の城と化して、一瞬で崩れ落ちた。

言葉が、溶ける。意味が、消える。

変になる。

大きくなった陰茎が、お姉さんに握られている。

あ、あたまが、わるくなる。何も考えられなくなる。まずい。まずすぎる。ぼくの井戸が、お姉さんという温かい海で、いっぱいになっていく──。



すっ、すごい! はずかしい! えっち!

おねえさんの手が、ぼくのおちんちんに、ぎゅってふれた。

はんかち、やわらかい。でも、おねえさんの手はもっとあつくて、やさしくて、やわらかい。

そのままにぎられて、「いーこいーこ♡」とお耳のちかくで、ささやかれる。しおりおねえさんの、えっちなこえで、おちんちんがもっと大きくなる!

やっ、やだ! でも……気もちいい!


「んっ、わんこくん、こんなにおっきく……なっちゃった……♡」


って言われた! そして、おねえさんがお耳のところを、ちゅってした。くちびるがやわらかくて、音もえっち!

そして、おねえさんの手が、はんかちといっしょに、ぼくのびんびんを、しこしこしはじめた。しこしこ!

う、うわぁぁぁぁ。

おねえさんの手が、上下に動いて、ぬぷむぷと音がなる。

ぬぷ。

むぷ。

うごいている。

すごいいいぃ、きもちぃぃぃ!!!


「ふふっ……♡」


おねえさんがわらった。かわいすぎる。ぼくはもっとばかになる。そして、ぼくのかたにやわらかいものが、また、おしつけられる。

おっぱ、おっぱい! やわらかいおっぱい!

しろくて、あたたかくて、そのなかには、青い線がいっぱいある。そんなおっぱい。大きなおっぱい。おもちよりやわらかくて、もちもちしてる!

当たってる! おっぱい!


「しーっ。こえ、おさえてね。みんなにばれちゃうよ?」


って、のーみそがぽわぽわになってるぼくに、おねえさんが言う。そのままおねえさんは、しこしこの動きをもっと、早くする。大きくしこしこ。じゅっじゅって、ぼくのおちんちんがないちゃってる。しおりおねえさんは「大声だしたら、こわいおしおきしちゃうよ……♡」と、いじわるそうにわらう。ずるい。声をがまんしなきゃ、おねえさんにおしおきされちゃう!


「そろそろ出そう? だーめ。まだがまんしてね。わんこくんはいい子だから、できるよね?」


って、おねえさんがにこってわらった。かわいい。だいすき。かわいい。そんなことを考えていたら、またおねえさんがいじわるした。手のうごきが、また早くなる。

あっ。あっ。あっ!

きもち、きもちいい!

ぼく、ぼくもう、なにも分かんない。しらない。がっこうのしゅくだいも、本のなまえも、ぜんぶわかんない。わすれた。きもちいいから、わすれちゃった。きもちよすぎて、お口から「う、あ、」って、なんかへんな声がでちゃう。でも声、ちいさく。

あっ。あっ。

また、はやくなった!

すっごく、きもちいいいい!!

おねえさんの手が、もっと早くなって、ごしごし、きゅっ、きゅって、される。

あつい、あつい、あつい!!!!

がっこうも、パパも、ママも、ぜんぶ、どうでもいい。

ぼくの、ちいさいあたまのなかが、おねえさんのやわらかい手だけで、いっぱいになっちゃう。

おねえさんの、おっきいおしりが、ソファでむにゅってなって、ギシギシっていってる。おっきいおっぱいが、むぎゅって、ぼくの体に、おしつけられている。

「ん、わんこくん、もう、でちゃいそうだね……♡」

おねえさんが、ぼくの耳たぶを、はむって、した。たべた。

じゅる、じゅるって、おとがして、あたまのなかが、まっしろになる。やっ、やばい。

ぁぁあ!!

ひゃああああああああ!!!!!!!

おねえさんの手のなかが、すごく熱くなって、ぼくの、白いお汁が、はんかちに、どくどく、どぷどぷって、いっぱい出た。

すごいいいいいいいいい!!!!!!!!

おねえさんのなか、あったかい、きもちいいいいいいい!!!!!!!!



乱気流が去り、すべてが引き潮のように遠のいたあと、郷土資料室の隅には、まるで墓地のような、あるいは誰もいない日曜日のプールの底のような静寂が再び舞い戻ってきた。

もう何も考えられなかった。核戦争の影響で発生した死の灰が訪れるのを脳の片隅で理解しながら、渚に座り込む。そのようなどうしようもない無力感が胸の中で渦を巻いていた。

息を整えながら詩織お姉さんを横目で確認してみると、まるで彼女はそれが当たり前の姿であるかのようにいつの間にか本を読んでいた。ぼくの汚れが多く付着した純白のハンカチはすっかり消えており、その手にはバタイユの無慈悲な活字が握られている。ぼくが何か現実に対して異議を唱える暇もなく、世界の正解を無理やり見せつけるように、一瞬で全てが終わっていた。

彼女の衣服の隙間からは、まだかすかに、僕の放出した精液の生々しい、塩素に似た匂いが漂っていた。それはまるで、激しい雨のあとのテニスコートの匂いにも似ており、その匂いがぼくをまだ灰色の現実へ繋ぎ止める楔となっていた。

そして僕の股間には、冷めかけた生々しい熱と、どうしようもない自己嫌悪の澱だけが残されていた。

同じなのだ。

僕は結局、あのバカな大人たちや頭の悪いクラスメイトと何も変わらない、ただの肉欲の奴隷に過ぎなかったのだ。僕が必死に築き上げてきた孤独という名の城壁は、彼女のひと撫でであっけなく崩れ去ってしまった。

現実と戦うために知識をつけ、周囲とは距離を取り、自分一人で生きる。たしかな重荷を背負ったはずであった。だが、そんなぼくの感情を、詩織お姉さんという圧倒的な柔らかい肉体の質量が全てを押し潰してしまった。それは究極の救済であるのかもしれないし、残酷な処刑なのかもしれない。

季節は夏であり、世界が変わっても夏。窓の外では多くの蝉たちが自分たちの短命を呪うように、狂ったように鳴き続けている。陽射しは全てを照らしてくれるはずもなく、この世界はあいも変わらず灰色であった。そこには黒も白も存在せず、ただ灰色という事実を伝えていた。


「可愛かったよ。わんこくん」


彼女は本から目を離さないまま、低く、どこか僕のすべてを憐れむような、あるいは慈しむような声で呟いた。

ぼくの目の前には詩織お姉さんと、死が広がっていた。ぼくが行く道の先には我が物顔で堂々と死が横たわっており、それを避けて通ることはできない。違う道を進もうとしても、どれだけ賢ぶっていても、ぼくはこうして正しい道へと修正されるのだろう。道はなく、横路にそれても無理やり戻される。でも目の前の道を進む勇気も、精神の余裕もない。

結局のところ、ぼくはどこに行きたかったのだろうか。


「また、一緒に本読もうね♡」


沈黙より静かな図書館の中で、詩織お姉さんの声と浅い呼吸音だけが響く。図書館の古い埃の匂いと、彼女の残していった甘い香水の残り香だけが、僕の脳裏に消えない火傷の痕のように、じくじくと焼け付いていた。

感想コメント貰えるとすごく嬉しいです!!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ