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新古神話

作者: zomer
掲載日:2026/05/19

注これは神話の話ですが、神話の話ではありません。

 

 ──いつからでしょうか。私の思考の中には一つのかなり、ありきたりな神話が出来上がりました。きっといまだに抜けない厨二病のせいでしょう。

 ああ、思い出しました。私はこの思考の始まりを、宇宙という時空間の始まりを、原子の物質的な世界の誕生を、垣間見ようとしたのです。解剖しようと、納得しようと、どうせなら、想像しようとしたのです。

 彼の神々は、そこに、私のその欲に、歪みに、穴に付け入ったのです。

 ふふふ、そういう設定です。きっと。

 どんどん思い出せてきます。さらなる始まりは、あの境界のうちの美しい幻……。


 ──御託は結構、これを読む人の気持ちを少しは考えろ。そもそもここまで読んできている時点でその、心配は薄いのかもしれないが……それでも、時間を取っているという自覚を持つべきだ。


 ──それも、そうですね。では彼の神々の紹介にでも移りましょうか……。




 彼は、自分の中に独自の神話があると語る。学校からの帰り、隣で歩いていると、「そういえば」と言って、突然語り出すのだ。正直に言って興味は微塵もない。きっと厨二病を三年も引きずった結果なのだろう。それでも、彼が楽しそうに語るものだし、自分の機嫌も悪くなかったので聞いてみることにしたのだ。

 なるほど、彼は色んな神話を継ぎ接ぎの様に知っている様だ。勉強になると言っていいのだろうか。えっと、でも何て言ってたっか、忘れてしまったな。一つ言えるのは、彼は相当面倒で付き合っていると疲れるやつだ。

 少し距離を取ることも考えるか……。




 ──……なのです。彼の方たちを私は、「古き神々」とも、略して「古神」とも、全く別に「始原たる諸侯」とも呼びます。イメージとしてはクトゥルフ神話の外なる神々に近いかと。あっ、この例えもわかる人にしかわかりませんね。そうですね……他に例えは……。この世界に無数にある概念の化身または、それそのもの。始原の由来に基づき、あらゆる神々のルーツとも言えるかもしれません。まぁ、後釜はこちらなのですが。

 

 ──あ、ごめんね。ここまで読んできた人達は私が、私たちがその古神かとか、彼らから生まれた新神かと思っているかもしれないけれど、私たちは違うの。

 あれ?そんなのわかってる?いちいち言わなくてもいい?

 そうだよね。ごめんね。うざかったよね。

 

 ──そうなのです。私は、私たちは自分自身なのですから。それ以外の何者でもない。何者である必要もないのです。話が逸れてしまった様に感じます。そうですね……。次は先ほど少し出てきた、「新神」達の話でもしましょうか。あっ、でもその前に彼の世界についても説明しなければ……。



 

 あいつを最初見た時、俺は頭良さそうな奴がきたな。そう思ったんだよ。現実は万年欠点のいかれ野郎だったけどな。あいつは、夏休みに俺の所属してる部に途中入部してきた。最初はあんまり喋んないし、おとなしい奴なのかなって思ってたんだ。でも違って、あいつはただの人見知りだった。慣れてくると、どんどん、口数が増えて、それであの例の神話?の話も出てきて……。俺は結構アニメとか漫画とか好きで、あいつの言うことも何となくわかるし、結構面白いところもあって聞いてたなぁ。まぁ変なやつ、面白い奴ぐらいには、思ってるな。テストはボロボロのくせに部活とかは真面目に来いって感じで……。まぁ、ちょっとうざくはあるかもなぁ。いい奴だよ。




 ──流石に少し疲れてきましたね。


 ──休憩を挟むべき。


 ──それも、そうです。


 ──毛布、毛布、毛布は何処〜♪


 ──しかし、こう話してみると、結構私の神話も粗が目立ち、薄っぺらで、ありきたり。最初こそ意気揚々と話し始めてみたものですが、だんだんげんなりしてきました。


 ──まぁ、この世界そのものが薄っぺらだからね〜


 ──そうでしょうか?逆に私はもっと奥が深いものと思いますが。こんな神だの何だの言ってないでもっと世界を現実を見てみては如何です?


 ──私が、めんどくさそうなことすると思う?


 ──しなければどうしようもありません。


 ──えーでも〜


 ──くどい。貴様ら。何をこうダラダラとしている。ただこうして書くだけなら、やめてしまえ。どうせ誰の目にも止まるまい。それより勉強しなければ。次、また欠点を取ればどうなるかわかっているのか?


 ──でも、そう言って始めたことないよね。あったらこうなってないもんね?


 ──ぐっ……


 ──くくく……



 あいつは変な奴だね。あ、でも雰囲気面白い奴かな。結構あいつと長いけど、相変わらずだね。あいつがどうかした?……へーそれで。いや、俺はそんな話聞いたことない。覚えてない。でも、あいつのやりそうなことだな。何も不思議じゃない。そういえば、自己紹介の時、クラス全体に向かってそんなこと言ってたよ。その時、俺あいつなりのボケかと思って、いじりに行ったらあいつ、なんか悪いことでも言いました?って感じの反応するの思い出したわ。あーまぁそんぐらい?こんなもんでいい?オッケーじゃあ。

 ……あいつのこと知りたいなんて変わった奴もいる

もんだな。




 ──話の内容が本当に尽きてきましたね。もう私も飽きてきました。もう最後に私がどうしたのか、それを伝えて終わりにしましょう。




 私は、神々と彼らの住まう世界を神話として、設定として切り出した。近代の新しい神々はこの様にして生まれてくるのだと思いながら。いや、おそらくそれは私と私の同類達のみのものであろうと思いながら、創り出したのだ。そして、私はその世界に移住した最初の人間として自分自身を描いた。私はこの世界にありながら彼の世界にもある存在となったのだ。

 私はこれからもこの神話を伝えて行こう。新しい神と古い神の話を……

これは、物語や論文の様な綺麗なものではない。

これは、ただの戯言だ。

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