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第四章 遺跡の発見

古代の遺跡を探索し、この国家の軍と初めて接触する話です。

「信じられない……こんなものが、この地に存在するなんて」


北海道東方に浮かぶ未知の大陸。

その調査を担当していた自衛隊の護衛の元派遣されていた調査チームは、鬱蒼とした森の奥で驚異的な建造物を発見した。

報告されてきた映像に、指揮本部の全員が息を飲んだ。


映像には、高さ50メートルを超える石造りの巨大な塔が映し出されていた。

その表面には不気味な紋様が無数に刻まれ、見る者に圧迫感を与える。

それは地球上のどの建築物の造りとも一致せず、異世界という未知の場所が抱える謎を象徴しているかのようだった。


現場で調査を指揮していた、三谷博士は、調査本部への通信で結論を語った。

「この建造物は間違いなく異世界の古代文明の遺物です。塔の中には未知の金属でできた機械の残骸があり、付近には強力なエネルギー反応――恐らく魔法の超エネルギーに属するもの――の痕跡も確認されました」


「では、ただの塔ではない、と?」

本部が問いかけると、三谷博士は力強く頷いた。

「ええ。これはかつての兵器工場か、それに類する施設である可能性が非常に高いと考えています」


塔内部の調査が開始されると、さらなる異常が明らかになった。

無数の配管や機械の残骸、そして何らかのエネルギーを蓄積していたと思われる巨大な球状装置。

調査チームの一人が採取したサンプルを解析した結果、金属の構成が地球上にあったどの金属とも一致しないものであることが判明した。


三谷博士は、それらの異物を前にして興奮を抑えきれなかった。

「これは、我々が今まで夢見てきた技術革新の可能性を秘めている。しかし、それは同時に、この遺跡がどれほど危険なものかを示しているとも言えるでしょう」


この情報を受けた調査本部は、ただちに政府に緊急会議を招集するよう要請した。参加者は外部の専門家、調査チームの各員、自衛隊の司令官、外務省の高官たちだった。


会議室では、調査結果をまとめた報告が投影されていた。塔の全貌を捉えた映像、内部の金属サンプル、そして確認されたエネルギーの痕跡――すべてが異常であり、また驚異的だった。


「我々が発見したのは、ただの遺物ではありません。この中には、現在の地球の技術を遥かに凌駕するエネルギー技術の痕跡があります。もしこれを解明できれば、異世界の国家に対抗する決定的な武器になる可能性があります」

三谷博士の説明に、会議室の空気が一変した。


「しかし、解明には時間がかかる。そして、この遺跡がすでにこの世界の他国に知られている可能性もある」

自衛隊の司令官が冷静に付け加えた言葉が、会議室に緊張を走らせた。


その懸念は、すぐに現実となった。

調査開始から数日後、遺跡の周辺を警備していた自衛隊の哨戒部隊が遺跡の周辺で未知の武装勢力を発見したのだ。


「遺跡の近辺で未知の武装勢力の存在が確認されました。数は少なくとも3,000以上の大規模勢力です。騎兵と魔法兵を有している模様です」

現地からの報告が、防衛本部に緊急送信された。


その軍勢の旗印には、黒い竜と赤い剣が描かれていた。

後に判明したのは、それが「ドランザ帝国」と呼ばれる侵略的帝国主義国家の紋章だったということだ。


自衛隊の現地部隊はただちに防衛線を構築し、遺跡を守るための態勢を整えた。

しかし、敵勢力の動きは予想以上に早く、緊張感が急速に高まっていった。


「奴らは遺跡を狙っているのか?」

指揮本部の分析官がそう呟いたとき、現場の通信から報告が送られてきた。

「武装勢力が前進を開始しました。交戦の準備が必要です」


遺跡の重要性が疑いようのないものとなった今、地球側はその守護に全力を注ぐ必要があった。

そして、

それは地球の科学とこの世界の魔法が初めて真正面からぶつかる、歴史的な戦いの幕開けを意味していたーー。

どうでしたでしょうか。

いいねとブックマークをよろしくお願いします。

感想も頂けると大変嬉しいです。それではまた次の章でお会いしましょう。

Good bye.

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