たっくん、去る?!
「……靴、履けた?」
たっくんがお店から出る時にみんちゃんにそう声を掛けます。
「もうちょっと!」
みんちゃん、靴ベラを使いながら靴を履いています。
「焦らなくていいからね」
たっくんがみんちゃんにそう声を掛けます。
いつも、店から出る時にみんちゃんは靴を履くのに時間がかかってしまうので、たっくんは店の中でみんちゃんを待っててあげてます。
いやはや、たっくんは優しいですね♪
「履けたよ!」
みんちゃん、笑顔でそう声を発します。
そして、いつものように仲良く手を繋いでお家に帰りました。
そして、ある日の事です。
今日、たっくんとみんちゃんは焼肉屋さんに来ました。
「美味しいです~♪」
みんちゃん、牛肉を口に頬張りながら満面の笑みです。
あらあら♪顔が綻んでいて可愛らしいですね♪
「みんちゃん、こっちも美味しいよ♪」
たっくんがそう言って、みんちゃんのお皿に焼けたお肉を入れていきます。
「……わぁ~♪美味しい~♪♪」
みんちゃん、美味しいお肉にとっても幸せそうですね♪
そして、お腹いっぱい食べていつものように店を出ようとしました。
みんちゃん、また入口の所でしゃがみ込んで靴を履いています。
しかし、その時に、みんちゃんにとって有り得ない事態が発生?!!
(……大丈夫かな??)
たっくんが、心でそう呟くと、な……なんと、みんちゃんを置いて店の外に出てしまったのです!!
いつもはみんちゃんを待っているのに今日はどうしたの?!!
「たっ……!!!」
みんちゃん、慌ててたっくんと呼ぼうとしますが、たっくんは店の外に出てしまいました。
外でに出たたっくんは自分の服の匂いを嗅いでいます。
そして、ホッとした顔をすると、みんちゃんが店からなかなか出てこないことに気付きました。
(あれ?まだ靴を履くのに時間がかかっているのかな??)
たっくん、ちょっと心配になりましたが、もうすぐ出てくるだろうと思い、そのまま外で待っています。
――――チッ……チッ……チッ……チッ……。
時間だけが過ぎていきますが、みんちゃんがなかなか店から出てきません。
(何かあったのかな?はっ!!もしや誰かに絡まれているかも?!!)
たっくんの中で不安が溢れ出してきます!!
「みんちゃん!!大丈夫?!!」
たっくん、心配しなって店の中に戻りました。
すると――――。
「ふ……ふえぇぇぇぇん…………」
みんちゃん、涙を流して泣いています!!
一体どうしたの?!!(作者焦り!!)
「みんちゃん!!大丈夫?!!もしかして誰かに絡まれたの?!!」
たっくん、慌てながらみんちゃんにそう声を掛けます。
「たっくんが……たっくんが……」
「僕??」
みんちゃんの言葉にたっくんは、頭にはてなマークが乱舞しています。
「たっくんに置いてかれた~~~!!ふえぇぇぇぇぇ~~~~ん………!!」
みんちゃん、泣きながらそう声を発します。
あ、作者分かりました!
きっとみんちゃんは、いつものようにたっくんが傍で待っていると思ったので、先に外に行かれて不安になって、置いてかれちゃったと思ったのですね!
「私……私……なにかたっくんが嫌がることをしたですか~~~~?!!ふぇぇぇぇぇん…………!!」
みんちゃん、泣きながら必死ででたっくんにそう話しかけます。
「ごめんね!ごめんね!みんちゃん!!違うからね!!置いていったわけじゃないからね!!」
たっくん、必死でみんちゃんにそう声を掛けます。
「じゃあ……じゃあ………なんで置いて行ったですか~~~?」
みんちゃん、泣きながらたっくんにそう尋ねます。
「焼肉でニンニクを沢山いれたから匂うんじゃないかと思って、心配になったから外に出て匂いの確認をしていただけだよ!みんちゃん、ごめんね!置いてった訳じゃないし、みんちゃんが何かをしたわけでもないからね!!」
たっくん、必死で説明しています。
成程。たっくんはそういう事で外に早々と出たのですね!
これにて問題解決ですね♪
みんちゃん、大丈夫ですよ♪
たっくんはみんちゃんのこと、置き去りにしていないですからね♪
そして、その後はたっくんがみんちゃんを慰めながら、いつものように仲良く手を繋いで帰っていきましたとさ♪
ちゃんちゃん♪




