メイク
ある日のお休みの日です。
たっくん、ふとみんちゃんを見て感じたことがありました。
(みんちゃん、いつもすっぴんに眼鏡だけど、コンタクトにしてメイクしたらもっと可愛くなるんじゃないかな?)
確かにみんちゃんはいつもすっぴんで眼鏡ですので、メイク姿を見たことありません。
「ねぇ、みんちゃん」
「なに~?」
みんちゃんお休みのせいかソファーでまったりとくつろぎながら返事をします。
「今日お休みだし、折角だからデートしない?」
「うん!する~♪」
たっくんの言葉にみんちゃんすぐさま反応してお出かけの準備を始めようとしたときです。
「ねぇ、みんちゃん。良かったら今日はコンタクトにしてメイクしてみたらどうかな?」
「別にいいけど、なんで?」
みんちゃんの頭にはてなマークがフヨフヨ浮かんでいます。
みんちゃんは可愛いんだからメイクをしたらもっと可愛くなりますよ♪(作者の声)
「良かったら僕がメイクしてあげるよ」
と、いうことでコンタクトにしてたっくんにメイクしてもらう事になりました。
数十分後……。
「……はい!完成!」
「わ~!!」
たっくんに綺麗にメイクをしてもらって、みんちゃん嬉しそうです♪
そして、二人仲良く街にデートに行きました。
***
「わぁ~!綺麗~♪」
みんちゃん、あるお店でアクセサリーを見ながら目をキラキラと輝かせます。
「あっ!あっちも見てみたい!」
みんちゃん、そう言って今度は別の店に駆け出していきます。
「みんちゃ~ん!走ると危ないよ~!」
たっくん、慌てて追いかけます。
そして、やっとみんちゃんに追い付こうとした時です。
「彼女一人?良かったら俺とどっかにドライブに行かない?」
あらま!みんちゃん、知らない男の人にナンパされています!
「……私??」
みんちゃん、自分がナンパされていることに気付かなくて周りをきょろきょろしてからそう声を出します。
「そうだよ~。ねぇ?どっか行こうよ」
その時です。
「ちょ~っと、待った~!!!」
たっくんがようやっと追い付いて、みんちゃんとナンパ男の間に割り込みます。
ナンパ男、背の高いたっくんに一瞬ビックリです。
「みんちゃんは僕のですからナンパはしないでください!!!」
お~!!みんちゃん大好きなたっくん、相手を威嚇しながらそう声を発します。
そして、ナンパ男は退散していきました。
「みんちゃん!大丈夫?!変な事されてない?!」
たっくん、みんちゃんをギュ~ってしながら心配そうにそう声を掛けます。
「大丈夫だよ~。ありがとう、たっくん♪」
そして、たっくんとみんちゃんはデートを再開しました。
ですが、その後もみんちゃんはたっくんが目を離したすきに何度もナンパに遭って、その度にたっくんは冷や冷やしたのであります。
なので、テートを早めに切り上げてお家に帰ってきました。
「今日はびっくりしたのです!あんなにナンパされたのは初めてなのですよ!これからお出かけの時はメイクしてコンタクトをしてみたいのです!」
みんちゃん、なんだかナンパされたことを楽しんでいませんか??
「……ダメ」
たっくんが急に低い声でそう声を発します。
「メイクとコンタクトはもう駄目です!!」
たっくん、力いっぱい握り拳をしてそう声を上げます。
「え~っ!!なんで~!!」
「とにかく駄目なものは駄目!!」
あれ?なんだかたっくんお顔が怒っていますよ??
(僕のみんちゃんを他の人なんかに渡してなるものか~!!)
あらあら♪たっくんの心の叫びは作者に駄々洩れですよ?♪
「もうメイクとコンタクトは禁止!!」
たっくん、そう言い放ってしまいましたー!!
みんちゃん、その言葉にショックでシューンとなっています。
「メイク……、ホントは似合わなかった?」
みんちゃん、泣きそうな目でそう訴えます。
いえいえ、みんちゃんのコンタクトメイクの姿は凄く可愛かったですよ♪
「え……えっと……いや……そうじゃなくて……」
たっくん、タジタジになっています。
「じゃあ、なんでダメなの?」
みんちゃん、目が半分泣いています。
「…………から……」
「え?」
たっくんの言葉が聞き取れなくてみんちゃん聞き返します。
「可愛すぎるから駄目なの!!」
「ほえ?」
たっくんの言葉に、みんちゃんは変な声が出ちゃいましたね。
「みんちゃん、コンタクトにしてメイクすると可愛くなりすぎて変な男にみんちゃんが持ってかれるから!!だからメイクはダメ!!!」
たっくん、必死の思いでそう言葉を発します。
みんちゃん、その言葉に何やら考え込んでいます。
「……じゃあ、二人でデートの時だけならいい?」
「で……でも……」
あらあら♪たっくん、今日の事でかなり不安みたいですね♪
「でね!たっくんと離れないでいい様にデート中はずっと手を繋いでいるの!」
「え?」
「たっくん、きっと私がナンパされているから不安になったんでしょ?なら、ずっと手を繋いでいたり、私がたっくんの腕を掴んでいたら、ナンパされないんじゃないかな?」
「みんちゃん……」
「だって、たっくんのこと大好きだから、少しでも綺麗って言われたいもん!」
「みんちゃん……」
おやおや♪笑顔でみんちゃんが綴った言葉にたっくんはジーンと感動していますよ♪
そして、これからはデートの時だけみんちゃんはコンタクトにしてメイクをすることになりましたとさ♪
ちゃんちゃん♪




