今・自分・女神
「それで今のことなんだけどね、実は私あんまり知らないのよ、いやもう長いことこの湖から動いてないから、たまに来る旅をしてる風の精霊から話を聞くくらいなのよね」
「はい先生ドラゴンが神話に出てきませんでした、あと先生はこの世界で大きい方ですか」
「ああドラゴンはねアカテナ(創造神)が大地と海に生み出した生命が進化したものよ」
「ふふ、違うわよ私は人族と比べるなら小さい方」
「では私が小人族みたいな小さい種族なのでしょうか」
「あなたは高位精霊の転生体よ、卵から生まれたのでしょ、私達精霊はたまに生まれ変わるのよ」
「でも、多分不完全な転生になったんだと思う、最低でも中級くらいには生まれるはずだから」
「え!?、私と女神様は精霊なんですか」
「ええ、まず精霊っていうものはね
、神々が争っていたとき世界の均衡を保つために生み出した種族なの、争いによって神が管理していた世界の調整ができなくなったから、力を渡して管理を代行するように命じられたのが精霊、神々がお隠れになって今も世界を保つために働いてるのよっていっても、その場にいるだけで淀みや穢れを浄化するんだけどね、だけど色んな理由で死んだり、隷属させられたり、狂っちゃうことがあるのよ、そんなときの最終手段が転生、自分の属性が高いところに卵として生まれ直すの、これは高位精霊じゃないと出来ないけど」
「ええっと、つまり私はその高位精霊の生まれ変わりってことですか」
「ええ、そうよ、でもおかしいわね龍神山って精霊が生まれないはずなんだけどな」
「なんで精霊が生まれないんですか」
「龍神山はドラゴンの支配下だから淀みとか穢れもドラゴンがなんとかするの、精霊の仕事はないの、だから精霊が生まれる必要もないってこと」
「先生、高位精霊の転生体と言う事は私も魔法とか使えるのでしょうか」
「え、坊や魔力感じられないのじゃあ、精霊たちも見えてないのね?」
「女神様は見えますよ」
「私は最上位精霊だから誰でも見えるのよ、こっちにいらっしゃい」
男は切り株に座っている女神に近づき差し出してきた手に触れる。
「女神様どうするんですか」
「今から魔力を流すから、感じてみてその感覚を自分の中でも探すのよ」
男は女神の指に触れ、流れ込んでくる温かい力を感じながら自分の中を探した
「これかな」
「見つけたかしら、見つけたらどんな感じか教えて」
「なんだか殻に覆われてるような感じです」
「まだ開いてもないのね、こんなの初めて見るわ、私の魔力をそこまで持っていって染み込ますようにしてみて、中の魔力が刺激されて爆発するから」
「ば、爆発って大丈夫なんですか」
「魔力自体は方向性のない力だから大丈夫よ」
そのとき男の中の魔力が溢れ出した
「うそ、私より大きい」
そのとき男は見える世界が変わった、今まで全くわからなかったものが理解出来、自分を本当の意味で理解できた、そして羽が生えた(まだワカメの褌とワカメの靴である)
「信じられない、この魔力、精霊王様より高いんじゃない」
そのとき男は気を失い羽が生えてから浮き上がっていた体が落ちてゆくところをキャッチされた
「間に合った、凄いわねー」
やっとチートだ書くのってほんとに大変だなまだキャラ主人公と湖の精霊しか出してないのに