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『ブラッシュアップ考』より『おどろきモモの木(イメージ試作 エピソード流如)』


 流如るかちゃん──美咲が緊張せずに会話できる数少ない友だちの1人の若木留わきどめ流如るかちゃんが、ウォーキングデッドになってから、気がつけば1ヶ月は過ぎていた。


 ウォーキングデッドと言っても、何も変わらない。

 見ためはフツーの女の子より顔色が真っ青なのが気になるけれど、周りの女子中学生たちと変わらない。

 ベースが青いぐらいに白いせいか、ファンデを塗った顔は冷ややかさを感じるほどに白かった。

 美形で目力めぢからがある顔立ちだったから、この世の者とも思えない美しさもある。

 いや、ウォーキングデッドがどちらの世の者に含まれるのかは知らないけれど。


 反応速度がやや遅いけど、おっとりした性格と言われれば、そう見えないこともない。

 人間を喰うこともないし、むしろ普通の食事をしてるところ自体を見かけなくなった。

 代わりに、飲み物を手放さない。

 いつも何か飲み物を手に持っていて、ストローでチュパチュパと少しずつ飲んでいる。

「何を飲んでるん?」と訊いてみたら、だいたいは、ハンバーガーチェーン店のシェイクだそうだ。


 強い味と強い香りが、堪らなく欲しくなるらしい。

 そーゆー刺激が途切れると、まるで寝不足のように頭がボーッとするそうだ。


 そして、そんな時、疲労感や不快感よりも恐怖感や悲しみの方が強く込み上げるそうだ。

 このまま、自分は壊れてしまうんじゃないだろうか。

 みんなのことを忘れてしまうんじゃないだろうか。


 だから、少し太めのストローの先を口にしながら美咲たちと会話する姿は、可愛いけれど、流如ちゃん自身としては必死な想いなのだ。



 美咲は、怖がりで人見知りの割には、自分が安心できる相手には手放しで受け入れるところがあって、流如ちゃんが実際はかなり深刻な状況なこともわかっていないかのように、無邪気に会話を楽しんでる。


 でも、ホントは美咲は美咲なりに胸を痛めているのだ。

 じゃれ合うフリをして流如ちゃんをキュッと抱きしめる回数が増えた。

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