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scene1 独白

土砂降りだった。比喩じゃなくって、本当にバケツをひっくり返したような雨だった。突然空が閃光を放ち、間髪入れずに地鳴りのような音が轟いた。ようは雷まで鳴っているってこと。

そんな中果敢にも傘なしで強行突破に挑戦している少女がいた。雨宮 サキ…わたしのことだ。



さっきから全部過去形で話しているのにはちゃんと訳があるから、焦らず読み進めてくださいな。とりあえずここからはその時のあたしの独白(モノローグ)ね。

「なんで冬に嵐が来るのよ!」

水分を含んだ髪が顔にまとわりついてきて鬱陶しいにも程がある。 挙げ句の果てに、前傾姿勢じゃないと前に進め無い程の強風が吹いている。おあえつらいむきに見事なまでに向かい風だわよ!

傘はどうしたって?開いた瞬間、肝心な雨を受け止めるビニール部分がすっ飛んでったさね。骨も次の瞬間空中分解しながらどっかに飛んでった。

おかげで今あたしはイカダでルビコン川を制覇するような生命の危険にさらされてるって訳。

「ついてないなぁ…」

口に出すと、ますます気持ちがしょげてくる。しょげついでに昔のしょうもない思い出がひょっこりと顔をのぞかせた。



昔から、本当についてなかったなぁ…。




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