女性の正体
「お前は...誰だァァァァァァァァァァ!!!」
天にまで届くかの叫び声にさすがの女も驚いていた。
「何言ってるの?あんたの母親っしょ」
「え、あ、あぁあぁはいはいはいはい!そうでした!そうでしたよね!ごめん!」
「まったく、何を言ってるのやら、うちのコウちゃんは」
あっぶねぇな!だいたい親いるなら教えろよなゼクストのやつ!
ん?そういえばゼクストがこんなことをポツリと言ってたな。
〝心理術・極の中には人の心を見る、つまりステータスを見る『鑑定』という技があるはずじゃ。使い方は『鑑定』と念じて、相手を見ればできるぞ〟
よし、使ってみるか。
俺は、『鑑定』を使い、自分の新たな母親のステータスを見た。
カゼキリ・コウメ
Lv/ 314
性別 : 女
種族 : 人間族
HP : 14530/14530
MP : 17600/17600
攻撃 : 6720
防御 : 5893
スピード : 5167
魔法攻撃 : 7241
魔法防御 : 6811
魔法
火属性魔法・極 水属性魔法・極土属性魔法・極
光属性魔法・極
武術系スキル
魔法術・ 極 柔術・ 極 銃術・下級
家事スキル
測定不能(崩壊)
称号
伝説の魔導師
家事崩壊
息子好き好き大好き
とにかくヤバイ
えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!?
ステータス高すぎだろ!?
もう神の領域に踏み込んじゃってるよたぶん!?
さっきの背負い投げがどうりで痛いと思ったら極とっちゃってるよ!
家事スキル崩壊はヤバすぎるだろ!?自分も言えないけど!ご立派に称号までもらっちゃってるよ!?
伝説の魔導師かぁ、すごいな...。
魔導師が柔術・極とか凄すぎる...。
息子好き好ーーー
今のは見なかったことにする。
とにかくヤバイって設定雑すぎない!?
確かにとにかくヤバイっていいたくなるけど!
はぁ...はぁ...。なんてツッコミどころの多いステータスなんだ。
でも、この目の前のコウメってやつが俺の母親で、伝説の魔導師なのか。なんかすごいな。
それになんだかんだ言って、とても豊満な胸に、思わず見とれてしまいそうな美脚。
それは、俺のような思春期真っただ中の俺には、ご褒美のような、そんな感じのスタイルだ。
「あれー、コウちゃん私の姿見て興奮してた?」
「してねぇよ!ったく」
まぁ、実際してたんだけどな。あ、でもちょっとだぞ!ほんの少しだけだからな!
それにしてもなんか、やりづらいな。でも悪い気はしない。
「もうコウちゃんったら!エッチなんだから」
「いや、してないって言ったよね!?」
さっきの言葉やっぱり訂正しよう。
「ただいまー」
「あ、コウちゃんお父さん帰ってきたよ」
はぁ...。次はどんなことが待ってるんだ。
不安になりながらもこの世界に、この家族に少しづつなれていこうと決心するコウジであった。