5月7日 買い物ラプソディ&とある高校生男女の一日
5月7日、天候晴れ。
太陽が照りつける、GWが終わった次の日、5月7日。僕、天塚柊人と天塚弓枝の2人は買い物を行うために、うろな町の商店街を歩いていた。
「兄様、今日は肉じゃがを作りたいのでジャガイモを買いましょうか。良いジャガイモを選びましょうか」
「……まぁ、ジャガイモの芽には天然毒素であるソラニンやチャコニンが多く含まれているけれども、それは気を付けてくれよな。お前に関して言えば、そんな事は無いと思うけれども」
と、僕はそう妹の弓枝に言いつつ、商店街を歩いて行く。その最中に嫌そうな顔でこちらに歩いて来る少年と、ご機嫌な様子でこちらに向かって来る少女の姿があった。
「さぁ、稲荷山君! 今日はちゃんと付き合って貰うよ! まずはあっちから全制覇だよ!」
「ま、待て! 芦屋! 話し合おう! 俺はそんな事は求めてないんだからな!」
「大丈夫だよ~、稲荷山君♪ 人は例え喋ったとしても、意思が伝わらないなんて良くある事だよ!」
「それ、伝わってないだけじゃね!? 一番、あかんパターンじゃねえか!?」
「大丈夫だよ、稲荷山君! 男同士ならば拳で語り合えるから! 後、男女ならばベッドの上でなら語り合えるって霧島さんが言っていたような……」
「何を教えてんだ、あのエロ先輩は!」
……何だか今、普通にとある後輩が通った気がするな。
うん、気のせいに違いない。何せ、そんなの見ていない気がするからだ。そう、気にしない事にしよう。
「さぁ、弓枝。ジャガイモを買おう。良いのが無くなるからな」
「そうですね、兄様」
僕達はそう言いつつ、肉じゃがのためのジャガイモ買いに精を出すのであった。
「とりあえず、全制覇した後は、ベッドの上で2人の友情について語り合おうじゃないですか! 今後の2人のために、さ!」
「全制覇した後からじゃあ、遅いんだよ! なにせ、俺は今すぐにでも帰りたいんだから!」
「そう言わずに! さっさと商店街を全制覇して、ベッドの上にLet's Goだよ――――――――!」
「あぁ、だから離せ! あぁ――――――――――――、不幸だ――――――――――――!」
僕はその声を遠くから聞きながら、ゆっくりと商店街でジャガイモを貰うために一歩、また一歩と踏み出すのであった。
寺町朱穂さんより、稲荷山孝人さんと芦屋梨桜さんをお借りしました。