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うろな高校駄弁り部Ⅱ  作者: アッキ@瓶の蓋。
朝比奈風華の章
5/29

4月22日 いつもの駄弁り部

 4月22日、天候雨。

「え、えっと、このお茶、茶葉から厳選して見たので、飲んでいただけます?」


 と、副部長の日向蓮華(ひなたれんげ)さんは、副部長として何かやろうと思っていたのか、お盆の上に4つほどお茶を入れたコップを置いて、皆の元にお茶を渡そうとしていた。うろな高校駄弁り部の新入部員にして1年生の、孔雀小明(くじゃくあかり)水鏡栗花落(みかがみつゆり)は、そのお茶のコップを貰って来ていた。


「ありがたくいただかせていただきます。人の好意は貰うべきだと思いますしね」

「お茶を貰うのが、あなたの望む水鏡栗花落ですか? はい、貰わせていただきます」


 お茶を貰った小明と栗花落は、それをずずいっと飲む。蓮華さんはそのままお盆の上にお茶を入れたコップを持ったまま、新入部員の朝比奈風華(あさひなかぜはな)さんと波里万里(はんりばんり)さんの2人へとお茶を渡す。


「風華さんと、万里さんもど、どうぞ、です?」


「ありがとよ、いただいておくぜ」

「私も貰って置きますね」


 と、そう言って朝比奈さんと波里さんの2人は、お茶を飲む。うんうん、良い感じになっていますね。せめて、この部活に居る間は喧嘩をしないようにお願い(・・・)したのだが、それが上手い感じに言っているので、自分としては良い感じになっているから嬉しい限りである。


「うん。このお茶、良い茶葉を使ってるな。少なくとも、これ以上のお茶を飲んだ事はねぇな」

「またそう言う……。けれどもまぁ、いい茶葉を使っているのは確かだな」


 まぁ、言葉遣いに若干の不満は残る物の、それはこれから直していけば良いだろう。そこまで、いきなりやらなくても良い。せめて、1週間か2週間くらいかければ、マシにはなるだろう。


「え、えっと、天塚君も……」


「うん。貰って置くよ」


 僕はそう言って、日向さんのお茶を飲む。


(煎茶(せんちゃ)? いや、どちらかと言えば、ハーブティーのような感じかな?)


 お茶のカップのイメージから、和式の煎茶のイメージが強く出ているが、これはどちらかと言えばリラックス効果を生みだしているハーブティーのイメージが強い。まぁ、良いお茶である事は確かだ。


「ど、どうです? お気に召しません、か?」


 不安そうにこちらを見て来る日向さん。そんな日向さんを安心させるために、僕は声をかける。


「いや、大丈夫。とっても、美味しいよ」


「そ、そそ、それならとっても嬉しいのです//////」


 顔を赤くして、お盆で顔を隠す日向さん。と言うか、今お盆に何も無かったから良かったけど、コップがあったらどうするつもりだったんだか……。まぁ、どうでも良いけどね。


(まぁ、2014年度最初の駄弁り部の依頼人は決まってる)


 そう、最初の依頼人はここに来ている。彼女は、ちゃんと依頼を行って貰わないとね。


 僕はお茶を美味しそうに飲む、朝比奈風華さんを見ながらそう思っていた。

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