4月22日 いつもの駄弁り部
4月22日、天候雨。
「え、えっと、このお茶、茶葉から厳選して見たので、飲んでいただけます?」
と、副部長の日向蓮華さんは、副部長として何かやろうと思っていたのか、お盆の上に4つほどお茶を入れたコップを置いて、皆の元にお茶を渡そうとしていた。うろな高校駄弁り部の新入部員にして1年生の、孔雀小明と水鏡栗花落は、そのお茶のコップを貰って来ていた。
「ありがたくいただかせていただきます。人の好意は貰うべきだと思いますしね」
「お茶を貰うのが、あなたの望む水鏡栗花落ですか? はい、貰わせていただきます」
お茶を貰った小明と栗花落は、それをずずいっと飲む。蓮華さんはそのままお盆の上にお茶を入れたコップを持ったまま、新入部員の朝比奈風華さんと波里万里さんの2人へとお茶を渡す。
「風華さんと、万里さんもど、どうぞ、です?」
「ありがとよ、いただいておくぜ」
「私も貰って置きますね」
と、そう言って朝比奈さんと波里さんの2人は、お茶を飲む。うんうん、良い感じになっていますね。せめて、この部活に居る間は喧嘩をしないようにお願いしたのだが、それが上手い感じに言っているので、自分としては良い感じになっているから嬉しい限りである。
「うん。このお茶、良い茶葉を使ってるな。少なくとも、これ以上のお茶を飲んだ事はねぇな」
「またそう言う……。けれどもまぁ、いい茶葉を使っているのは確かだな」
まぁ、言葉遣いに若干の不満は残る物の、それはこれから直していけば良いだろう。そこまで、いきなりやらなくても良い。せめて、1週間か2週間くらいかければ、マシにはなるだろう。
「え、えっと、天塚君も……」
「うん。貰って置くよ」
僕はそう言って、日向さんのお茶を飲む。
(煎茶? いや、どちらかと言えば、ハーブティーのような感じかな?)
お茶のカップのイメージから、和式の煎茶のイメージが強く出ているが、これはどちらかと言えばリラックス効果を生みだしているハーブティーのイメージが強い。まぁ、良いお茶である事は確かだ。
「ど、どうです? お気に召しません、か?」
不安そうにこちらを見て来る日向さん。そんな日向さんを安心させるために、僕は声をかける。
「いや、大丈夫。とっても、美味しいよ」
「そ、そそ、それならとっても嬉しいのです//////」
顔を赤くして、お盆で顔を隠す日向さん。と言うか、今お盆に何も無かったから良かったけど、コップがあったらどうするつもりだったんだか……。まぁ、どうでも良いけどね。
(まぁ、2014年度最初の駄弁り部の依頼人は決まってる)
そう、最初の依頼人はここに来ている。彼女は、ちゃんと依頼を行って貰わないとね。
僕はお茶を美味しそうに飲む、朝比奈風華さんを見ながらそう思っていた。