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始まりはここから…
よろしくお願いします。
─── 冥界。
『兄上。貴方のやり方は生ぬるい。』
『何を言っている。黄牙私の役目は死者を安らぎに導き、新たな世に送り出すこと。それはどんなものにも変えられないもの。』
『だから、生ぬるいと言っているのだ。死者を操れるならば世界を手に出来るではないか。』
『何を世迷言を言っている。そのような行いは世界を混沌とさせる。分かっているのか。黄牙。』
『分かっているさ。だから、兄上俺にその地位を譲れ!』
『…愚かな…。』
白髪の侍姿の青年と、青髪で紫色の和服に身を包む青年が対峙する。
青髪の青年が振りかざしたその時、兄である白髪の青年は掌を翳し弟である、彼のモノにむける。
それは遥か昔、一つの星が滅びる原因の一つであった。