表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
81/382

No.81:猪子石の底力



大場(2点までならしょうがない…。絶対にリードして最終回を迎えたい。まずはアウトひとつを取ることを最優先する。)



西口(日根野谷は9番だが今大会の打率は4割を越えている。2番を打つことだってある。容赦なく攻めなきゃ痛い目みる…。)



日根野谷(フォアボールの後だぜ?狙うしかないっしょ。)


坂本良(狙っちゃえよ。ヒネ。)

児玉(続けよコノヤロー。)

井上(初球だ。初球。)



日根野谷(フォアボールの後の、初球ストライク!!)


ビュッ!!!!


児玉(甘いぞ!!)


日根野谷(ど真ん中!!粋に決める!!)


ガクッッッッッ!!



ズバーーーッッッーン!


『ス、ストライク!』

『初球は鋭いフォークボールで空振り!!!!』


日根野谷『くそっ!』

(ここで使ってきたか。)


大場(下村から教えてもらった…この変幻自在の変化に自己調節できる最強のフォークボール…)


『セットポジションから投げる!!』



大場『下村健太直伝高速フォーク!!!!!!』


ビュッ!カクッ!

日根野谷(さっきと同じ感じのフォーク!!ならボールだ!!!!!!)



西口(かかったな!!!!!!)

ズバンっ!!!!!!


日根野谷(な、なに!?変化が変わった!?)



大場(へっ。下村フォークの最大の武器は変化量じゃない。握力の感覚を覚えれば変幻自在に変化量を大きくしたり小さくしたりできる。もちろんまだマスターした訳じゃない。下村健太はそれに一瞬の腕のヒネリを加えて横変化もつけられる。そこまでのレベルまではまだ到達していないが、変化量の操作くらいならもうほぼ完璧にできる。)




『さあ2球で簡単に追い込んだ!!』


西口(最後は圧しきりますよ!!!!!!!)




大場『どりゃ!』



ビュウンッ!!!!!!

日根野谷『しまっ…』


ズバーーーーーッッッッッーッン!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

《 149km/h 》


審判の手が上がる。


『ストライク!!!!!!!!!バッターアウト!!!!!!!!!』


『9番日根野谷は149km/hストレートで見逃しの三振!!!!!!!!2年生左腕大場、8回裏のこの大ピンチの場面で圧巻の自己最速ストレート!!!!!!!!!!!』



『1番、セカンド、根本くん。』


日根野谷『すみません。』

根本『寝言は寝て言え。あとは先輩達(おれら)を信じろ。』





『いけ!おせ!根本!』




西口(この根本はチームナンバーワンの出塁率。なにがなんでも塁に出ようとしてくるはずだ。)


『さあ邦南守備陣、サードファーストは前進守備、セカンドショートは中間守備、外野陣は定位置より少し前!!』


野中『なにかたくらんでるな。』

川越『ああ。』



根本(ヒネが1球もバットに当たらず三振。間違いなくおれも打てる確率は高くない。ノーアウトのうちに何点か入れておきたかったがしょうがない、ツーアウトになるまでになんとしても一点とってやる。)



『さあ大場が足をあげて投げる!!』



スッ…


西口(ス…スクイズ!?)

大場(満塁でか!?)



根本(わりいノーサインでやっちまって!!)


コン!


『ヘッドを立てて一塁方向ライン際にやってきた!!!!!!!バッターランナー根本足が早い!!!!!!!』


西口『本塁フォースプレー!!!氷室!バックホーム!!!!!!』


氷室『アウトになれ!!!!!!』


『一塁手氷室がホームへ転送!!!!!!!!判定はどうだ!?!?!?』










『セーフ!セーフ!』




西口『クソッ!!!!!』


『最悪のフィルダースチョイス!!!!!邦南高校アウトひとつも奪えず一点を失った!!!!!!対する猪子石にとっては大きな大きな一点!!!!!!!1番根本の満塁からの一塁へのセーフティバントで一点を還しこれで3-1!!!!!!』



西口『ちっ。焦っちまった。』

大場『切り換えな?まだまだ二点リードだぞ。』

西口『わかってますよ。頼みますね。翔真先輩。』

大場『任せろ。』




『2番、ピッチャー、小木曽くん。』



『さあここで今日力投しているエースでキャプテンの小木曽がバッターボックスに入ります!!』


芝田『ヤス、俺に回せよ。そうすりゃ点とってやるからさ。』

小木曽『ほざけよ。バーカ。今まで寝てたくせして。』

芝田『あれは伊永が…』

小木曽『まあな。(笑)』




『さあ1番根本の満塁からのセーフティバントが相手のフィルダースチョイスを誘いワンナウト満塁は変わらず!』



飯尾『打者は俊足の身体能力の高い小木曽。どうしても三振のほしい場面だな。』

谷『ああ。だが序盤からあそこまで飛ばしてどうかな。俺はバテた。』

正親(おうぎ)『それはオマエの話だろ。』

飯尾『なんだ。来てたのかよ。』

正親『ああ。気になってな。』



大場(もう一点たりともやる気はねえ!!全力で三振を奪いにいく!!!!!!)



西口(翔真先輩の目がまた一段と鋭くなった。しかし小木曽から出る強打者オーラってのも相当やべえ。この戦い、どうなるかは全然分からねえ。だけど翔真先輩は、)


『『『一人じゃない!!!!!みんなの力が詰まってる!!!!!!!!!!!!!!』』』



大場『しゃあああああああああ!!!!!!!』

小木曽『さあ来いやああああああ!!!!!!!』



『エースの二人が激突する!!!!!!共に気合い十分!!!!!!!!!さあすごい対決だ!!!!!!!!!!!!!!』





評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ