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No.64:南阪の難敵、大場翔真



ブン!

『ストライク!』


鬼頭(速いな。道理であいつらが三振するわけだ。だが変化球もない。俺らに限っては三者連続三振はあり得ない。)

※小学校野球は変化球禁止



ビュッ!!

ゴウ!

鬼頭(…!?)


スパン!

『ボール!!』


鬼頭(…!?……!?…浮き上がった!?小学生だろ!?)


上村(くは…はええ。)



宮本(ライト)『あいつ…いつも楽しそうに投げるな。今日は特に。』


翔真(俺、こんなやつらに通用する!!勝てるぞ!!だけど油断大敵。)


ビュッ!!

鬼頭(どりゃっ!)

カスン!

『ファール!』


鬼頭(クソッ。いまのもど真ん中…。捉えられない…。)



どりゃあ!


ブン!


鬼頭(な…なにぃ…?まだ振り遅れ…?いや、もっと球速が上がった…?)


『ストライク!バッターアウト!!チェンジ!!!』





『お、おい!なんなんだあのピッチャーは!?』

ギャラリーも騒いでいる。

上村(今日のあいつ…完全に、マウンドで…)


『躍動してる!!!!』



翔真『しゃあああああ!』





青龍寺(雑魚どもが。次の回、俺が打ってやる。)


だが…

ズバーン!

『ストライク!バッターアウト!!』

青龍寺『…。』


『お前が三振なんて、珍しいな。』

青龍寺『殺されたくなけりゃ、黙れ。』

『あいよ。』


『ストライク!バッターアウト!!』

『ストライク!バッターアウト!!チェンジ!!!!』




そして三回の表、

『ストライク!バッターアウト!!』


桜沢『な…7連続…。』


『おい剣刃(けんと)、俺らでチャンス作るぞ。』

『わかってるって。破刃(やいと)。アホか。』



鬼頭『さて。この双子ちゃん。打ってくれるかな?』


剣刃『俺、いきがってるやつ嫌いなんだ。アイツみたいに楽しそうに野球やってるやつなんて特にね。』

上村『で?来ますよ。』


バンッ!

ストライク!


剣刃(くー。はえー。)



ビュッ!!バンッ!


『ストライク!ツー!』


剣刃(タイミング合わねー。)



ビュッ!!


ドバン!


(くそ…手が出なかった…。)



『ストライク!バッターアウト!!』





『なあ剣刃?どんなだった?』

『確かにいいボールは持っている。だがお前なら確実に仕留められるはずだ。見せてやれ、天才の実力を。』


『おう。さすがわかってるね。剣刃は。』

『破斗のことなんかわかりきってるっての。』



ビュッ!!

キーン!!


『ファールボール!!』


上村(初球から当てた!?こいつ9番のクセに…。やっぱ南阪だな。油断はできない。)



『なんだ。普通に当たるやんけ。こんなピッチャーに何てこずってんだか。』


ビュッ!!

カキーン!


『ファールボール!!』


上村(今度は引っ張ってきたか。こいつ、バットが触れてやがる。タイミングもあってる…)


バンッ!


『ストライク!バッターアウト!!チェンジ!!』


上村(こともないか。)





鬼頭『一巡目は全打者三振か。さすがに悔しいね。二巡目以降が楽しみだな。』



(まさかこんなやつが現れてくれるなんてね。思っても見なかったよ。)



そして、4回の表、照丘小のエース、5年生の大場翔真は、二巡目となった一番の水仙と、二番バッターも三振に撃ち取り、これで11人連続奪三振。


そして打席には…

『ヒロ、打てよ。』

鬼頭『わかってるって。』




3番、鬼頭博行。



そして二人の運命を変えた対決を迎える。




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