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No.58:野球ってのはな。

朴昌秀のセリフは読みづらいです

カーン!


『ファールボール!!!!!』



『いやぁ~本当に良く粘ります!次が16球目!カウントはフルカウント!!』



慶野(すげ…。)

ネクストバッターサークルの慶野は鬼頭の芸術的とも言えるカットにすっかり見とれている。



朴昌秀(シツコイヤツダ。)


朴昌秀がカットボールのサインを出した。



鬼頭『この試合、スライダーは温存か?』


鬼頭が朴昌秀に話しかけた。


朴昌秀(コイツ…ナゼスライダーノソンザイヲシッテイル?コノタイカイノタメニイチネンイジョウ昌圭ニハオンゾンサセテキタノニ。)

鬼頭『もう一回聞くよ。中学のとき、よく使ってたスライダーは温存かい?』


朴昌秀『オマエ、ナニモノダ?』

鬼頭『日本語喋れるようになったんだ。よく日本に来て野球やろうと思ったね。覚えてる?中学の世界大会1回戦でやりあったんだけどさ。』


朴昌秀『オマエ、アノトキノメンバーノイチインカ。ダジュンハナンバンダッタンダ?』

鬼頭『まあ6番だな。監督もエースのオレには打撃ではあんま無理してもらってほしくなかったみたいだし。まあその分、ピッチャーとしては随分と潰されたけどね。』

朴昌秀『アノトキノエースノヤツカ。ウチノ朴昌圭ハアノシアイデミゴトナピッチングヲシテイタオマエノトウキュウスタイルヲマネシテイタ。』


ビュッ!!

カーン!

(ファールボール!)


『16球目もファールでカウントはフルカウントのまま!!粘ります!1番の鬼頭!!』



鬼頭『中学の頃のオレのピッチング?笑わせないの。俺はこんなバッターをかわしていくピッチングなんかやってた覚えはないね。俺はストレートと変化球のコンビネーションを軸に三振をとりまくるタイプだったと思うけど?』


朴昌秀『アイツモサイショハソレヲメザシテタ。シカシアイツハオマエトチガイ、ソノピッチングスタイルガマチガッテイルコトニキガツイタ。』


鬼頭『ハハハ。雑魚がオレの批判なんかしやがって。事実お前らは敗者、オレらが勝者だ。負け惜しみにしか聞こえねえな。』

カーン!


『ファールボール!!』


朴昌秀『ヒトリノエースニタヨリガチナコウコウヤキュウデハエースノデキガシアイヲオオキクサユウスル。ソンナナカデサンシンシカネラワナイヨウナトウキュウハイノチトリダ。モシフチョウダッタラドウスル?サンシンガウバエズレンダヤフォアボールガツヅイテシマッタラドウスル?ソレニキヅイタ朴昌圭ハミズカラコノピッチングスタイルニシンカシテイッタ。』


鬼頭『いくらでも言ってろ。』

カーン!

『ファールボール!!』


鬼頭『どう?決め球がないと辛いでしょ?アイツみたいに決め球がないと強い相手は試合終盤に慣れてきたらいつも通りの打撃ができるようになるもんなんだよ。別にヒット打てって言われたら打てるけどさ、こっちの方が嫌らしいでしょ?この雨だし、あんたら勝ってるんだからノーゲームにはなりたくないから早く七回の攻防を終わりたいとか思ってるんでしょ?』


朴昌秀『ソンナコトハベツニオモッテイナイ。オマエミタイニカットシテルイニデヨウナンテウチノメンバーハオモッテナイカラナ。』


鬼頭『あんたらわかってないね。野球ってやつを。』


バン!


『ボール!!フォアボール!!』



鬼頭『もっと野球について語り合いたかったのに残念だ。でもお前らが逆転されないうちに一つ言っておくよ。』


朴昌秀『ゴカッテニ。』


鬼頭『野球ってのは、相手にとって嫌なプレイを積極的にやっていくスポーツなんだよ。』



朴昌秀『オレハタダシイ。マチガッテイルノハオマエダ。』




『2番、センター、慶野くん。』




一塁ランナーの鬼頭がかなり大きなリードをとる。



鬼頭『ご理解してもらえなくて残念だなぁ。こういうやつには身をもって教えてあげなくちゃね。』



藤武『…。…!?』


藤武『鬼頭さん…目が…』






続く!!




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