No.43:以心伝心?
松坂『あ!!!!!』
木村『ど、どどーしたの!?』
松坂『キャッチャー…は…?』
木村『た、確かに…。』
鬼頭『俺がやればいいんだろ。』
木村『で、できんのか?キャッチャーなんて特殊なポジション。』
鬼頭『心配すんなって。オレ、本職はピッチャーだけど基本どこでもできるから。』
副島の代打の鬼頭がそのままキャッチャーをすることになった。
『9回の裏、大峰明館高校の攻撃は、1番、レフト、谷くん。』
大場(一応球種の確認はしたけども…)
鬼頭(オレのサインに首ふるなよ。planが台無しだ。)
大場(ど真ん中って…。)
(カキーン!)
『打球はセンター前へ!!一点リードの大峰明館!9回の表まず先頭の1番、谷くんが出塁しました!!』
大場(いきなりど真ん中ストレートって…。もう5順目だっていうのに。)
鬼頭(次は外角のボール球。)
大場(この場面で初球ボールからはいるの!?!?!?)
鬼頭(シャラップ!!さっさと投げろ。)
大場(…ったく。はいはい…。)
(バン!!)
『ボール!!!』
大場(もう!!絶対無駄球だっただろ!!)
鬼頭(スキあり!!)
鬼頭が座ったまま一塁へボールを投げる。
一塁手の藤武は頑張って捕球しランナーにタッチする。
『アウト!!!!!!』
『アウトだ!!!!キャッチャーの鬼頭くん!!見事なスローインぐを見せました!!!!』
鬼頭(よし。完全にplan通りだ。)
大場(大胆だな…まさかこれを狙ってさっきのバッターの初球わざと打たせたのか…?いや。そうに決まってる。だってあの人だもん。)
鬼頭(とりあえず決め球のフォーク2球で追い込むぞ。)
大場(とりあえずって…もうけっこう疲れてるんですけど…。)
鬼頭(もう一度言う。シャラップ!!口応えすんな。)
大場(はーい。)
この二人は幼い頃から一緒に野球をやってきたため野球をしながらなら無言で会話をすることができる。
(バン!バン!)
『ストライク!!ツー!!』
大場(師匠がいった通りとりあえず2球で追い込みましたよ。とりあえず1球外のへんか…)
鬼頭(仏の顔もthirdまで。シャラップ!!次はこれだ。)
大場(えぇっ?下村フォーク?いくら師匠でも初見じゃとれないんじゃ…)
鬼頭(What's?なめてんのか?オレにとれない球なんて存在しねーんだよ。)
大場(はいはい。)
大場が投球モーションにはいる。
大場(マジでパスボールだけは勘弁…。)
大場が投げる。
ビュッ!!
カクアッッアッ!!!!!!
(ブン!!バシッ!!)
鬼頭(good news!ツーアウト!)
大場(うわぁ…。初見の人に下村フォーク捕られた…。けっこうショック。)
鬼頭(言ったろ?baby?オレにとれない球はないって。)
『3番、ライト、宮池くん。』
大場(3番か…。これは慎重に攻めないと長打食らうぞ…。)
鬼頭(まずはここ。)
大場(ほんまですか!?絶対ヤバイですって!)
サインはど真ん中ストレート。
鬼頭(ここ以外に投げたら捕らねえからな。)
大場(はぁ…。)
ビュッ!!
(バスっ!!)
鬼頭(oh!)
ど真ん中のストレートを鬼頭が弾いた。
宮池(初球からこんな甘い球かよ!!チックショー!!)
大場(なんでさっきの下村フォークが捕れて今のど真ん中直球が捕れないの!?)
鬼頭(まあそう固いことtellするな。)
鬼頭がまたど真ん中直球のサインをだす。大場は既にあきれて反論もしなかった。
ビュッ!!
(カキーッン!)
大場『ぬぉっ!!』
(バシッ!!!!!)
『痛烈なピッチャーライナーでしたが見事にさばいて9回の裏の攻撃に移ります。』
大場(死ぬかと思った。)
鬼頭『さあ逆転すっぞ!!』
大場『なんか疲れたな…。今の回。キャッチャーがこの調子じゃ大変だよ。ははは。』
『9回の裏、邦南高校の攻撃は、6番、ライト、氷室くん。』
一点を追う邦南高校、遂に最終回を迎える!!!




